増える組織と村

七歳になり、

村は発展し、町は復興した。

そして、１日の追加サービスポイントが、日に日に増えて、２００ポイントを超えました。

ビルドの町に人が増えて、全員が俺の事を信頼している訳ではないだろうが、

教会の〈使徒様は凄いアピール〉と、

旨い野菜に

家賃以外、税金等をとらない政策、

理由はまちまちだが、漠然と〈信頼〉してくれている人が増えている。

町に冒険者ギルドが来たので、冒険者や猟師など、魔物や素材を狙う職業の方々も移住をしてきてくれたし、

冒険者の中には、士官目的の者もいるようで、

早速、エドガーさん達に面接をしてもらい、ビルド兵士団を編成する予定だ。

それに先駆けて、

エドガーさん達町のリーダー7人に

〈悪意感知〉

〈人物鑑定〉

〈精神魔法耐性〉

〈毒耐性〉

〈回避〉

〈体術〉

を取得してもらう、

これで、ウチの村や町に忍び込もうとする敵のスパイを見分けられるし、

精神支配や、毒殺等も回避できるだろう。

やり過ぎな気もするが、お隣のギャベッジ辺境伯の部下にあの、〈ギーネ男爵〉がいる…

復興した町を根こそぎ奪う為に何かしてくる可能性もあるので気が抜けない。

そして、

エドガーさん達に〈人物鑑定〉と〈悪意感知〉を渡したのは大正解だった。

信頼に足る兵士さんが集める事が出来たのは勿論、

移住した商人の中で信頼出来る、協力的な商会で〈ビルド商人組合〉が発足したり、

そして、宿のダントさん一家の提案で、町に、長屋の様な場所を作り、

町を拠点にした、猟師や冒険者の中で信用出来そうな人をチョイスして、

〈自警団〉に成ってもらう事に成った。

報酬は共益費のみの激安住宅の提供のみだが、

町に危険が無い、平常時は何の義務も無く自由に仕事をして良い事にした。

緊急時には兵士団の配下に入る条件で、定員５０名だが、

あっという間に満室に成った。

家賃収入は無いが、稼いで気が大きく成った冒険者は町でお金を落とすし、高い装備でも購入して、勝手に強く成ってくれる…

このシステムを考えた〈宿屋のアルト兄ちゃん〉は中々の策士のようだ。

そして、やはりスパイは、しれっと兵士団の面接に来たらしく、

鑑定結果に〈ギーネ男爵の配下〉と出た奴が居たそうだ…

町を奪い返して失態をチャラにするか、税収で稼ぐ目的だろうが…

益々許せない！

正規の兵士団はスキルモリモリにして、町も親方にゴリゴリに強くして貰おう。

と思い親方達におねだりをするにも、お給料を払って無い事に気がつき、

親方達に〈お給料払うよ〉と言ったら、

俺にスキルを貰えるし、お金は家具販売や、町の側に新に出来た農村の建物や壁の受注で潤っているらしい…？

農村？

知らない間にご近所が増えている。

後日、エドガーさん達に問い合わせたら、

農家や牧場の次男や、三男が、

「最近、美味しい野菜を出荷している、〈聖人〉様のいる町を目指して農地を、開拓してこい！」

と親に送り出されたらしくて、

「五年間頑張るので、〈聖地ビルド〉の近くを切り開く事をお許し下さい。

もし、五年頑張れたならばこの国に所属させて下さい。」

と言われたらしい。

俺はエドガーさんに、

「容認出来ない点が有ります…」

と告げると、

少し慌てて、

「ビル様、何かいけない事をしましたでしょうか？」

と青く成っている。

俺は、

「まず、１つ、

そんな面白い事はすぐに報告して下さい

そして、〈国〉なのですか？ウチ…

最後に、これが一番許せない！

〈聖地ビルド〉という呼び方だけは絶対許せません。」

と、告げると、

エドガーさんは、

「やはり、聖地はホープ村で…」

というが…

「違う！響きが〈聖・チビるど！〉なのが地味に心にダメージなんです。」

と俺が伝えると、

皆ポカンとしていた。

そりゃ、俺が〈お漏ら死んだ〉事なんか皆知らないから仕方ない…

後日、エドガーさんに案内してもらい、

農村の視察に向かった。

町の東に目視出来る距離に、腰までの低い石壁と簡単な民家と畑が見える。

町の西には腰までの石壁と少し大きな建物に牛が見えた。

知らなかった…ミルクが手に入るよ。

森にいる〈歩き鳥〉を家畜化出来たら卵も生産出来る。

攻撃的な魔物ではないから、女性や子供の仕事に出来るかもしれない…

色々考えながら、農村の視察をする。

結果、〈五年とは言わないから、仲間に成って貰う〉事に成った。

とりあえず、現在の家と壁の建築費が払い終えたら、

田舎で暮らしやすい、

〈身体強化〉とか〈アイテムボックス〉のスキルをプレゼントする予定だ。

町の東の農村には〈東ビルド〉と名付けて、開拓した農家の兄弟を村長と、副村長に成ってもらった。

西の村は、酪農家の家族を村長として、〈西ビルド〉と、捻りはないが、ビルドの町の仲間と判るようにした。

新たな特産が出来そうな気配がする。