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転落したけど、ナニクソ精神で頑張ります。  作者: ヒコしろう


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町の復興と移住者



グリム公爵様の電撃訪問から約半年、


問題無く冬越しも出来た俺達は、春の到来を喜んでいる。


春になり、驚くべき変化が〈ビルドの町〉に起こっている。


公爵様との話し合いで、正式にビルドの町の全てをホープ村の所有と認めてもらい、


土地が購入出来ない者や、商人や職人工房の登録料金が払えない人に、家賃制で家や工房を貸して、申請さえすれば働ける自由な町として、王国の各地から住民の募集をしてくれる事になった。


流石王族のオススメの町という事で、二百人近い移住者が春になり訪れはじめている。


冬は〈貴族様の社交の季節〉らしくて、パーティーの度に、各地の貴族に「早い者勝ちだよ。」と急かしたものだから、


潰れた家の建て替えが間に合わない…


親方達がスキルを使い、みるみる家を建てるのを見た、移住組の若い大工さんが軒並み


「弟子にして下さい!」


と親方達に弟子入りして、大工組が総勢三十人程になったので、


弟子にも、〈町の為に頑張ってくれるなら〉と、


〈身体強化〉と〈石レンガ生成〉と〈接着〉に〈木工〉を取得してもらい、


信頼できる人物と親方から推薦があれば、


〈アイテムボックス〉と大工組の証〈大工のハッピ〉が渡される。


開発が一段落した村からも大工組全員参加でビルドの町を整備しているが、


出来た家から入居が決まる。


何でもこなせる〈エドガー〉さんと〈ミト〉さん夫婦と、


ナンディ商会の〈ナンディ〉さんと、商売上手な奥さんの〈コリー〉さん夫婦に、


ビルドの町の宿屋、〈熊の昼寝亭〉の主人〈ダント〉さんと女将さんの〈ローズ〉さんと、跡取り息子の好青年〈アルト〉兄ちゃん


の7人に町のリーダーに成ってもらい、移住者の登録と賃貸物件の管理をお願いした。


商人や職人が来るのは想定していたが、ビックリしたのが、


再び〈冒険者ギルド〉がビルドの町に来た事だ。


ムキムキマッチョのギルドマスター、〈ジム〉さんが、数人の職員さんを連れて挨拶にきた。


町中央の元町長の館で、


「お初にお目にかかります。


冒険者ギルドから派遣されました〈ジム〉と申します。


元〈A級〉冒険者でしたが、今ではギルドマスター等という面倒な仕事をしております。


右の者が〈ユイ〉と申して、受付業務のリーダーです。


左の者が〈バルト〉と申して、解体と買い取りのリーダーです。」


と紹介してくれた。


俺は、一応〈ビルドの町の関係者〉として、7人のリーダーの端に〈オマケ〉的なポジションで〈ジール神父〉と座っていた…


〈だって、冒険者とかギルドとか、あんまり解らないから…


エドガーさん達に丸投げしたいよね…〉


しかし、〈ジム〉さんは俺の前に来て、


じーっと俺を見つめて、


「やはり、〈ビリー〉に似ているな…」


と呟くジムさん、


俺は驚き、


「ギルドマスターは〈父ちゃん〉の知り合いですか?」


と聞くと、ジムさんは、


「はい、使徒様、


ビリーは私の弟子の1人です。


宿屋の看板娘の〈チル〉ちゃんと結婚して開拓者に成ったまでは知っていましたが、


赴任に当たり、渡された資料を見て驚きました…」


と教えてくれた。


俺は、


「父ちゃんの師匠ですか。


僕は、〈ビル〉です。


使徒様ではなくて、弟子のビリーの息子〈ビル〉として宜しくお願いします。」


と頭を下げた。


ジムさんは、


「フフっ」っと笑い


「あの、ビリーの息子にしてはしっかりしている。


力ばかりの猪タイプの斧使いの息子が…まるで何処かの貴族のタヌキおやじと話しているかと思うくらいの風格だ。」


と感心している。


そして、ジムさんは、


「おう、俺はジムだ、父ちゃんの師匠だ!


宜しくな〈ビル坊〉!!」


と握手を求めて、ニカッっと笑った。



挨拶も終わり、改修した旧冒険者ギルドの建物をそのまま使って貰う予定だが、


王国でない〈ビルドの町〉にどうして冒険者ギルドが来たのか?


と聞いたが、


冒険者ギルドは国とは別の組織らしく、〈町が有ればどこでも営業する〉が、


町を放棄すると宣言されたので、撤退したらしい。


それと、ビルドの町の教会にも新しい神父様とシスターが派遣されて、村に移動した神々の石像の替わりの神像の運び込みをしている、


知らない間にジール神父は、神様から直接仕事を賜ったことから、


大司教に出世していた…


ジール大司教…と呼ぶのは長ったらしいので、


もう、〈ジール〉さんで通す事にした。



町役場の職員も雇わなければならないが、家賃収入から何とかなるだろう。


ホープ村を置き去りにする勢いで発展する〈ビルドの町〉だが、


他所は他所、ウチはウチで、


俺は、村の発展に励む事にする。


今回、罰を受けた貴族の恨みを買った恐れもあるし、


ギーネ男爵は多額の罰金を払う事に成ったらしい、


ジャガイモの利権で開拓村などからお金を集めているらしいが、


俺の〈呪い〉の噂話が広がれば〈ギーネ〉の種芋は誰も買わなく成るだろう。


そしたら、逆恨みで攻めてくる可能性もゼロではない…


ビルドの町もホープ村も防御力を高めなければ!




読んで頂き有り難うございます。


「ちょっと応援してやるか!」と思って頂けた方、


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合わせて、感想や誤字報告もお待ちしております。


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