新型ウイルス その36
オリンピックが終わって高校生の夏。甲子園にインターハイが行われた。娘が全国大会に出場した時のことを思い起こせば、考えられるだけの感染対策が行われていたはず。甲子園でいえば2校で感染者が出て出場を辞退した。感染者が出ても出場はできたはずなのに、感染者が確定されないために試合をしないままに甲子園を去った。インターハイでも15校が感染を理由に辞退したとか。
同じころ松本の高校でも部活でのクラスターが出たとか。ネットの書き込みでは、どこの学校のなんの部活だといった内容も見られたが、一般に公開する必要があるのか。必要な人には知らされているはず、大体松本で県外に遠征できるようなお金持ちの学校といえば、大体予想がつく。
夏休みの間、子供と一緒にニュースを見る機会が増えた。管轄の保健所別の新規感染者数に加え、県外の感染者数が発表されていた。
「なんで県外の感染者数?」と聞かれてもねぇ、
「帰省した人が発病したんじゃないかねぇ」としか答えようがない。
そんな日が続いたある日、ネットニュースでよくわからない記事を読んだ。東京に住民票があり軽井沢にも住宅を持っている家族がいる方で、東京で行ったPRCでの感染が確認されたのち、公共交通機関を使わずに軽井沢にきて、そのまま佐久地域の医療機関に入院ってなんじゃ?その数日後に、入院疎開という言葉を聞いた。
すでに都内では入院も出来ず、ホテル療養も出来ず、自宅で悪化していく方が問題になり始めた頃。緊急搬送で隣県の病院への搬送も始まっていた。軽井沢の別荘に家族が東京に住む家族を呼び寄せたと想像できるのだが。まだ余裕があるといっても、佐久地域は医療機関が充実している地域ではなく、佐久保健所も困惑していると。
夏休み友達を軽井沢に遊びに行く予定だった子供は、県の感染レベルがマックスになった時点で断念。その時の落胆ぶりがあまりにも可哀そうで、ついつい軽井沢の繁華街で車から降りないことを条件に、連れて行ってしまった。盆明けの月曜日ならちったぁ空いているだろ思いきや、旧軽銀座を車から眺めたら、ひと人ヒト。駅付近は首都圏ナンバーの車で渋滞。緊急事態宣言、県をまたぐ移動の自粛はどうなった。
7月末に緊急的にカクテル療法が承認された。軽症者対象に点滴投与をするもの。新薬で投与中の患者の体調急変に備えて、入院施設のある病院だとか。それを聞いた時には厚労省なんて頭が悪いんだと頭を抱えた。それがホテル療養患者にも適応になり、今は外来患者でも使えるよう。
感染者が急増して酸素吸入が必要な方々の収容先がないと、首都圏で酸素ステーションが設置された。24時間医師と看護師が滞在ってならここでカクテル療法を行えばいいのに、政府だって十分な量を確保したって言ってたじゃない。なんでも使用できるのは、基礎疾患があるとか肥満症とかに限定しているらしい。20万回分も確保したなら、早くしないと使用期限切れるよ。
本当に必要なのは、酸素ステーションではなくて野戦病院なのではないかともいわれ始めている。1年半もたっていまいまだにそんな話題なのかと言いたくなる。セントラルスクエアに野戦病院を建てたように、人目に付く場所に野戦病院でも建てればいいものをとつくづく思う。パラリンピックが終わったら空いた施設になんて報道もあるけれど、そのころには感染者が減少して無駄遣いとか言われているかもしれない。
パラリンピック関連でも感染者が出ている。入院患者が出たらしいが詳しいことはほとんど報道されていない。
ここ一週間、東京の新規感染者が減少している。濃厚接触者の追跡をしないから検査数も減って新規感染者の人数も減ってるとか、お盆休みで人出が減ったとか一時的なことですぐに増加に転じるとか。脅すようなことばかり出てくる。大阪や愛知での感染者が増加していれば、単純に喜べないのかもしれない。死者数は以前に比べて増加していない反面、重症者数はまだ増え続けている。
ブースター接種も情報番組を賑わせている。ワクチン接種でできる抗体は半年ほどで減少、これを補うために3回目のワクチン接種を、というお話。
私自身はワクチンを接種した後、亡くなった方の話を聞いて接種する気は全くないのだか、亭主殿は接種したい様子。接種券が配布されてからすぐに行政の集団接種のサイトを見たらワクチン不足のため予約中止。その後予約を再開したのだか、その予約数が驚愕の数字。37万人都市で接種率が4割程度とすると残りの22万人。そのうち12歳以上が何人いるのかはわからないが、1ヵ月の予約数は9千人ほど。10月に至っては3千6百人。どうやっても予約できる気がしない。
こんな状況で政府は、10月末からブースター接種を開始する予定だそう。医療従事者を守るのは大切ですよ、でもねぇもうちょいと地方にワクチン配ってくれないといつまでたっても国全体のワクチン接種率上がらないんですけど。
唯一の希望は、服用薬。今まで塩野義製薬で開発中のという報道が出ていた。最近はファイザーが治験を始めるといた報道が聞かれ始めた。服用薬ができれば、インフルエンザ並みの感染症になるような気がする。
また、日本に新しい変異株が入ったそう。イギリス株をアルファ株としてから今年の1月にコロンビアで見つかったミュー株だそうだ。ギリシア文字がなくなるまでに、感染は収束するのだろうか。




