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ある微笑 1

この作品は性的な行為を連想させる描写があります。物語を表現する上で必要不可欠なため、あえて描写しています。苦手な方は拝読をご遠慮ください。

「プレイしましょう」



 ミカ姉さんが言った。



「いいよ」



 と僕は答えた。ここは僕の部屋。ミカ姉さんはいつも断りもなく入ってくる。いくら注意しても言うことを聞かないから、もう諦めた。ミカ姉さんの服装は白いTシャツに異様に丈の短いホットパンツ。シャツの隆起具合から察するに、ブラジャーはしていない。



 僕はベッドに座る。ミカ姉さんはTシャツを脱いだ。乳房がきれいな形を維持している。下に垂れる心配はなさそうだ。そして、ゆっくり近づき、僕の膝に乗った。顔が近い。黒くて大きな瞳に長いまつげ。ぷっくり膨れた唇。化粧は一切していない。ミカ姉さんは美しい絵画だと思う。その絵画に化粧という上書きをしたら、さらに美しくなるかもしれない。でも、それは別の絵画になる。ミカ姉さんのプライドが上書きを許さないのだろう。僕もそのままのミカ姉さんが一番きれいだと思う。



 僕はミカ姉さんの髪を指ですいた。僕の指がくせ毛にひっかかりながら、ゆっくり流れていく。気持ちいい。それはミカ姉さんも一緒のようだ。息がもれる。髪先に意識を集中して、相手の指の動きを確認していると、まるで愛撫されているように感じるらしい。ミカ姉さんの髪は肩甲骨付近まで伸びる。僕は髪をすくのを途中でやめて、次に首筋を撫でた。



「くすぐったい」



 ミカ姉さんが首をすくめる。その仕草が幼くてかわいい。さっきまで年上の女性を演じていたのに、ちょっとした気の緩みで女の子らしさがにじみ出てしまう。自分の仕草に気づいたのか、ミカ姉さんが少し悔しそうな顔をした。僕の前ではお姉さんでいたいらしい。



「いたずらしないの」



 ミカ姉さんは僕の首に手を回した。顔はさらに近づいた。互いの眼を見つめる。息が当たる。すると徐々に呼吸のタイミングが合ってくる。これからプレイする相手と息を合わせる。シンクロ。ミカ姉さんの考えることがわかる。思いっきりキスをしたいんだ。



 キスをした。呼吸はどんどん早まっていく。体の準備は出来つつあった。



 ミカ姉さんは僕をベッドに押し倒す。そして、僕の上着を剥いだ。さらにズボンの上から僕の股間に触れた。すでに膨張していたため、ピクンと体が反応し、全意識が股間に集中した。



「かわいい」


 ミカ姉さんは僕を見下ろしながら下唇を舐めた。これからプレイが始まる。





 ミカ姉さんは背中に大粒の汗を掻きながら、うつ伏せで寝ている。乱れていた呼吸は整い、静かな寝息に変わっていた。僕は背中にキスをした。しょっぱい。でも、汚くない。



「ん……」



 ミカ姉さんが軽く悶えた。でも、すぐにまた寝息をたて始めた。



 静寂。



 僕はプレイを終えると虚無感に苛まれる。確かに最中は気持ちいいのだが、それは最中だけで、その後の持続性はない。何かが足りないと思いつつも、足りない何かを言葉にできない。アトムで検索すれば、すぐに答えが見つかりそうだけど、言葉にできなければ検索機能も使えない。困ったもんだ。



 僕はミカ姉さんの頭を撫でた。ぐっすり寝ている。



 僕らが涼んでいるとジェイクが部屋に入ってきた。190センチの長身。肌は黒い。顔は彫りが深く、整っている。髪は短く刈りこみ、白いタンクトップから盛り上がった肩がはみ出ている。男らしい。僕とは正反対だ。



「楽しんだかい」



 そう言ったジェイクの股間は盛り上がっている。



「ユウ、次は俺とプレイしよう」



「いいよ」



 と僕は答えた。




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