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エレメンタルワールドⅡ  作者: ゆめみじ18
第2章「大サーガ時代」今現在歴2029年11月4日〈日〉

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第42話「軌道修正」

 今現在歴2029年11月10日、エレメンタルワールドⅡ、ドアの世界外側、竜王国自然保護区。


 四重奏、白玲渚は機械神アーカーシャに命令を下す。

「じゃ。為替の実弾投入の件ですが。いつやるか、どのぐらいの規模感でやるかは任せるにしても。以上の結果、桃花さんの冒険の件、咲ちゃんの冒険の件、スズちゃんの冒険の件、ドアの世界での冒険の件、それとエレメンタルワールドⅡの冒険の件と。今回の一週間の実験でやった〈戦略級波動色〉の件も考慮して実弾投入で、政府とか銀行が軌道修正の意味合いで介入していいよ」


「警告、その場合天上院姫さんのFXのドルとペソの財布が過去最高のマイナスになりますが構いませんか?」

 アーカーシャは予測できる事実を、ただ淡々と述べる。


「うん、レバレッジ1倍で何度も何度もAIに強制ロスカットは無いと言われてるし、大丈夫かな? たぶん経験したこと無い下げ幅なんだろうけど任せるよ」

「……了解しました、現状の状況を〈双鏡的〉に危険度を検出し、軌道修正を実施、日時はこちらで決めます」


 というわけで機械神アーカーシャは淡々と命令を実行に移し始めた、あとは全自動でお任せである。


 ◇


 グランドエリアゲームマスター〈GAGM〉はBIG4が管轄でいいのだが。誰が指揮を取るのかは言っていない。

 

 四重奏は責任重大という意味でもほぼ全く大役を任されていなかった黒煌颯護(くろがねそうご)。アジア大陸。

 非理法権天は桃花に重大な責任を負わせるわけにはいかないのでレジェンドマン。欧州・アフリカ大陸。

 最果ての軍勢は順当に行けば下位のキャビネットになるはずだが、和季のフォローが手薄になるので順当に軍団長の不動武が担当。全海洋。

 放課後クラブはこれまで通りに天上院姫がグランドエリアゲームマスターを担当する。南北アメリカ大陸。

 神道社はこれまで通り運営陣が細かな修正やバックアップ・フォローを継続する。ただ会社の防御力が上がった形となる。ほぼ国連。


 現実世界での縄張り? という名の規模感はそんな感じで決まった。

 改めて言うが、戦略級波動色〈カルテットプロトコル〉は1チーム4名の合意がなければ1日1500兆円以上の規模の変動は許可されていないリミッターである。そしてそれは一声かければ勝手にやることを許可されている。


 これで創作をやるうえで脅威となる障害は、ほとんど金の力という名の実在する数字で排除されたと思われる。

 政治家や国のトップ、それら巨大権力者でさえも、戦略級波動色には並大抵でなければ耐えられないと思われるからである。

 もちろん、物理的に日本を攻められたら本末転倒な訳だが、地政学リスクを負っているのは何も自分だけだはなく、そこに住んでいる権力者にも自宅はあるのである意味平等である。

 以上により、紙の外で行われていた、外界、いわゆる場外乱闘はほぼ事態の収集が付き、決着した。


 白玲渚と湘南桃花の雑談。

 桃花が悪巧みとも違う、精算の視点から次のように述べる。

「これは妄想程度の話なんだけどさ……」

「うん」


「この先のネームを視て、知っている限り……。もし、円とドルとユーロとポンドの4通過が協力して介入してきて、戦略級波動色を政府が使って来たとしても……後になってみれば〈理由が〉納得できてしまう自分が居るんだよね……」


 桃花は、淡々と悪戯心じゃ済まない、狂気の妄想を披露するが。今までの〈やらかし〉と、これからの〈やらかし〉を考えると、割と冷静に納得出来てしまう自分が居た。4通過ということはつまり1500兆円以上の規模の軌道修正が来ても、割かし……驚くかもしれないが納得してしまう自分が居る。という意味である。


 渚も一応全て理解した上で、オーバーリミッツとは別の切り口で言葉を返す。

「一応私と桃花先生とは初めて話すとは思いますけど……その気持ち、解りますね! うん! 理解できてないかもしれないけど理解者になりたいです!」

 天真爛漫と天然さがプラスされたその評定は、どこか無理をして笑っていた。

「……うん、ありがと」


「それはそうと姫ミュウちゃんはとんだトバッチリですね!」

 リスクチャージをしているのだから当然衝撃波は食らってしまう。

 渚は可哀想な感想を抱いてしまうが……今までのあ奴の悪道を考えると……。

「えっと~……、あいつの場合自業自得というか、ある種当然というか、やっと審判が下るのか……という〈風〉にしか見えないんだけど……」

 と、桃花先生が発して、数秒の間が挟んだ後に……。


 渚と桃花の間には、ほのかな笑い声が響いた――。


「人の財布で遊んで笑うな」

 GM天上院姫がヒョコリとFXを見ながら現れた。

 桃花はそれに対して、聞いてない? 聞き捨てならないという風に。

「お前が始めた神のゲームだろ……」


 渚はフォローするように。

「本編以外は聞いてないんでしょ?w」

 と、茶化すように現状を修正する。


 姫はそれら全てをひっくるめて理解した上で……。

「まぁ、あとは機械神アーカーシャに任せるさ……」

 神は神に任せた。


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