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ヤァヤァヤァ!

 唐突にジョン・レノンって昭和五十五年(1980年)に四十歳で亡くなったと、思い出しました。今生きていれば八十歳になっていたんだ、と単純な計算をしたりして。

 オノ・ヨーコは同居している姑とおんなじくらいの年齢だっけと記憶していましたが、検索してみたら姑より年上でした。オノ・ヨーコ、小野洋子、昭和ヒトケタでしたか、ははははは。(姑は昭和フタケタ。ちなみにわたしの両親はジョン・レノンよりも後に生まれてます)

 う~ん、ジョンとヨーコの息子のショーンってわたしより年下だったような気がするんだけど、出産時ヨーコは幾つだったんでしょう。計算しないでおきます。

 町山智浩の映画解説で聞いた映画『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』を先日ビデオレンタルで観てみました。

 イギリスはリヴァプールの少年が悲喜こもごもあって、ロックバンドで世に旅立っていくまでの物語。

 結構有名だと思いますが、ジョン・レノンは複雑な家庭環境にあって、伯母夫婦に育てられました。

 厳しい躾を施すも、大きな愛情を注がれて暮らし、学校に通う少年ジョンの姿から映画は始まります。冒頭、伯父が亡くなり、伯母のミミとの二人の暮らしになります。伯父の葬儀にちらりと姿を見せた女性が気になり、従兄弟に探りを入れるとジョンの実母のジュリアだと判明します。実の両親の別離により、伯母夫婦に引き取られ、以来両親と会っていません。実母はどこで暮らしていたんだろうと思ったら、再婚相手とその間にできた子どもたちと一緒にリヴァプールで暮らしていました。それも歩いて行ける場所。

 従兄弟に連れられ、母のジュリアに会いに行きます。ジュリアは大歓迎します。母はまだ若々しく、ジョンと遊びに出掛けます。ジュリアからロックを教えられ、大人の世界を覗いた気分になります。

 成長した息子とデート気分のジュリアの浮かれた部分は観ていて解ります。でもジョンは母に「女」を見て、複雑です。

 ジョンは学校の成績が振るわないし、羽目を外した行動が目に余り、停学を喰らいます。ミミ伯母さんには内緒で、学校に行く振りをして昼間ジュリアの家に行って、邪魔にされたりしながら、バンジョーの演奏を教わります。

 結局ミミ伯母さんにバレて、大目玉を喰らいますし、ミミとジュリアはまた険悪に。

 ジョンは更生する約束と引き換えにミミ伯母さんにギターを買ってもらいます。

「おれはエルヴィスになる。バンドを組む」

 級友たちとバンドを編成し、お祭りで演奏します。それが機会で、ポール・マッカートニーとジョージ・ハリソンと知り合い、仲間になります。バンジョーの運指でギターを弾いていたし、腕は年下のポールの方が上で、ジョンは家で教えもらいながら練習。ポールは左利きでギターなので、鏡で見るみたいにできます。可愛い甥とその友だちのすることでも、クラッシック好きのミミ伯母さん、どうしてもうるさくて、ベランダみたいなところでおやんなさいと命じます。

 早くに母を喪ったポールはジュリアに憧憬を抱いたよう。また、ジョンはおぼろげな記憶があるものの、何故両親と別れてミミ伯母さんの許で育てられたのか、詳しい事情は知りません。母は自分を愛していると言い、応援もしてくれるが、どうして一緒に暮らしていないんだろう。

 思春期、やんちゃをしながら、保護者との関係に悩みます。

 この映画に「ビートルズ」の言葉は出てきません。時期的にリンゴ・スターもまだメンバーになってません。ジョージは顔出しくらい。ジョン・レノン少年が大人になり、「ビートルズ」が世に羽ばたき始めるまでです。今度西ドイツのハンブルクで公演するからパスポートを申請するのに必要な書類の親と保護者の欄に署名してよ、と伯母に頼み、ミミが涙ぐむ所で終わります。

 ビートルズじゃなくても、人間、親の世代とぶつかり合うし、成長期には裏付けなくても全能感を持って無茶するよなあと、感慨深いです。子がいると、可能性を阻まずに、しかし道を踏み外さないように注意しながら見守れるか、難しさを感じます。いい映画でした。

『ボヘミアン・ラプソディ』を観た時も感じたことですが、この映画でも、モデルになった実在の人物と演じる俳優はそっくりである必要はなく、むしろ演技や演出の方が大切です。『ボヘミアン・ラプソディ』の俳優陣より、本物のクイーンの面々の若い頃の方がよっぼど美形とか、まあいいんですよ。今の俳優さんは体幹を鍛えているというか、どんな役柄でもこなせるようにトレーニングしているから筋肉質で、モデルのロックミュージシャンたちは花車だったのに、首が太いわ、二の腕ムキムキだわ、イメージが粉砕されそう。でもいい映画で魅せてくれればいいんです。良人は、「この映画、俳優が似てる方だ」と言っていたことだし……。

『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』で主演のアーロン・ジョンソンはその後、アメリカの『ゴジラ GODZILLA』で主演。

 ポール・マッカートニー役の子が特に可愛かったです。小顔で、主役の顔が大きく見えちゃいましたし、ジョージ役の子よりも年下に見えました。トーマス・ブロディ゠サングスターっていんだ、覚えておこうっと。今幾つなんだろう?

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