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伊福部昭の音楽

 六月、月初めに良人と長男とわたしの三人で映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を観にいきました。(同居の姑は怪獣映画を観ない、二男は友人とその映画を観にいく約束をしていた)

 前作のゴジラ、図体がデカくなった代わりに体力が無くなったなあ、伊福部昭の音楽がないと物足りないなあと感じておりました。その後の『シン・ゴジラ』でその点は満足しておりました。今回のハリウッド版ゴジラはどうだと、興味津々でした。

 話が錯綜してますが、迫力で乗り切るあたりがアメリカ映画だなあと感じました。

「ゴジラは筋トレでもしたのか?」

 の台詞の字幕はなんなんですか? 日本と違ってゴジラは「荒ぶる神」ではなくて、所詮モンスターなのね。

 モスラが出てくるのに小美人は出てきませんが、中国系と思われる女性科学者の二人がその代わりなのでしょう。歌は歌いませんが。

 映画のところところで、伊福部昭の音楽が使われています。やっぱこれがないとゴジラじゃないよなあと、わたしが思ったように、多くの視聴者が思い、製作者側もそう感じたのかしら? 

 伊福部昭、特撮映画の音楽ばかり有名です。わたしもそのメロディばかりを知っています。以前、民放で(『題名〇ない音楽会』です)、日本の作曲家伊福部昭を特集していて、ま、当然そこは怪獣映画の音楽が初めに来るのですが、それ以外、クラッシック音楽が紹介されました。伊福部昭が生まれ育った北海道、それもアイヌを題材にしたオーケストラを流していました。

 いつかちゃんと聞きたいものだと思いつつ、しばらく忘れていました。

 近くに新しくTSUTAYAができたので行ってみようとなり、良人と出掛けました。検索機械があり、思い出して、「伊福部昭」と入力してみました。伊福部昭のクラッシック音楽はおろか、東宝怪獣映画に関するレンタルCDなし、『シン・ゴジラ』のサントラのみでした。ちょっとがっかりしつつ、サントラは借りました。伊福部昭、クラッシック曲を多く作曲しているのを試しに聴いてみたかったのにと、残念。どんな曲か聴いてみずに、購入を決められるほど度胸なしです。

 そんなこんなで『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を観て、片山杜秀の『鬼子の歌 偏愛音楽的日本近現代史』(講談社)が最近出版されていたっけと思い出し、図書館に行って借りてきました。日本のクラッシック音楽の作曲者の列伝らしいと聞いていました。

 五百ページを超える本ですが、読みました。しかし、伊福部昭に関しては「ゴジラ」の音楽部分くらいしかなく、「あとがき」で「伊福部昭と信時潔も大作を取り上げたかったのですが、間奏曲のような具合にとどまりました。」

 と、取り上げてくださいよ~。

 伊福部昭が、管弦楽ではなく、管「絃」楽とこだわっていたのを知ることができたのは収穫でしたけど。

 TSUTAYAのネットレンタルまで手を伸ばさないといけないだろうかと悩むのでした。

 せめて、姑のいない隙に、ピアノの蓋を開いて、「ドシラ・ドシラ、ドシラソラシドシラ」と弾いてみましょう。

 六月二十八日、今夜のE〇レの「ららら♪クラッシック」で、日本の映画音楽が取り上げられるそうですが、どれくらい伊福部昭の音楽が出てくるでしょう。観てみます。

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