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知識や常識のアップデートは欠かせないと思うこと

 以前育児書の話題で、大昔はおむつ替えでお尻にベビーパウダーをはたいたが、わたしが育児をする頃には蒸れやかぶれの原因になるからしないようにと言われていると書きました。

 育児に関しての知識は日々変化しております。

 わたしが出産する少し前の育児の話で、絶壁頭にならないようにうつぶせ寝にするのが話題になっていました。乳児がミルクの嘔吐で窒息しないようにする配慮もあったらしいですが、乳幼児突然死症候群の一因ではないかと考察され始め、現在うつぶせ寝をさせる方はいないのではないのでしょうか。

 また、絶壁頭の原因は乳児期の仰向け寝ではなく、日本人の頭蓋骨の特徴の一つだからです。うつぶせ寝をさせていても親に似て絶壁頭になったと育児雑誌の投稿欄にもあって、やっぱり遺伝が関わっているんだと思ったものです。日本人の頭骨の形は短頭、所謂絶壁頭と、やや後頭部が丸く出ている長頭に二分されるらしいのです。頭の形が違うのは、よく言われる、縄文系とか弥生系とか、大陸から日本列島に移住してきた時代の差のようです。

 妊娠初期にありがちの症状で、微熱っぽい、だるいから風邪だと思って風邪薬や解熱剤を飲んじゃったけど、妊娠何週目だった、大丈夫でしょうか、と産婦人科のお医者さんに尋ねる方がいらっしゃると思います。大概お医者さんは、「市販薬なら問題ない」とお答えになるでしょう。

 妊娠中に禁忌のお薬といえば、有名な「サリドマイド」があります。これは眠れない時のお薬として使われていましたが、胎児への催奇性があると妊婦には絶対処方してはならない薬になりました。細胞だか血管の成長を妨げる作用がある薬なので、外国では癌やハンセン氏病の治療に応用できると研究されていると、昔ニュースで聞きましたが、日本で認可された治療法かどうかまでは知りません。

 後は風疹や梅毒ですね。結婚してから、わたしは風疹に罹患経験が無いし、予防接種もしていないと、母に何度も確認して、憂いは一つでも無くしておくに越したことはないと、風疹の予防接種を受けました。

 任意での予防接種って保険が利かないので高く付くと思いましたが、妊婦健診の内容に風疹の抗体検査があるのを知って、間違ってなかったの感を強くしました。

 世の中の移り変わりは激しくて、大昔から変わらないようなものから、付いていくのが大変だと思うものまで様々です。

 子どもたちが小中学校の頃は電話での連絡網があって、でも個人情報だからと言われて、PTAの役員さんが管理していて、役員さんたちから電話連絡が来るようになっている、或いは自分が関わる列の電話番号しか書かれていないプリントをもらったりしていました。子どもたちから高校生になる頃には携帯電話を持つ親、生徒が当たり前になってきていたので、メールでの一斉連絡が可能になってきました。その分ママ友付き合い、いいんだか悪いんだか解からないけど、確実に減りましたね。

 子どもが高校、大学と進んでいくと、パソコン画面に向かっていると勉強しているのか、遊んでいるのか、区別がつかなくなってきました。仕方ないっちゃ仕方ないのです。覗きこんでみたって、複数画面を出している場合もありますので、パッとクリックされたら解かりゃしません。大学でも教科書に相当する本を購入させるとは限らないようになってきたので、「この科目では本を買わないんだよ」と言われればそれまでです。レポートもわざわざプリントアウトして提出する必要もない、こちらが職場でメールでデータの遣り取りするのと同じになっているのだと、肯くしかありません。

 良人から「パワーポイントを使えないと、今は仕事できないよ」と教えられて、どーせわたしは時代遅れだよ、悔しくなった経験もあります。

 かくいうわたしも、姑の茶飲み話に適当に相槌を打ちながら、こっそりスマートフォンで電子書籍を読んたりしているので、ずるいのかも知れません。

 亡き父方の祖母が、わたしが面白いと読んでいたコバルト文庫を借りて読んで、同じように面白いとか、(『ざ・ちぇんじ』など平安時代ものの小説を)この和歌は古歌から切り張りしているようだねと評したので、歳取っていても祖父母というものは、孫が大きくなっても一緒に色々楽しもうとするものだと信じていました。

 ここ何年かは、それはわたしの祖父母だけで、一般的ではないのかもと思い始めました。子や孫に接するに古い知識にとらわれたままか、最新の情報に触れて工夫しようとするか、個人によって違うと、身の周りやお悩み相談など読んで気が付きました。

 大人になっても好奇心を維持できるか、向学心を持ち続けられるか、意外と学歴と比例するよ、とシビアな意見を伝えてくれた方もいました。

 化石、頑固なオバサンと言われないよう、柔軟でいたいと、ちと怖くなった次第です。

長頭と短頭については、竹内久美子の『パラサイト日本人論 ウイルスがつくった日本のこころ』(文藝春秋社)を参考にしております。

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