歴史は繰り返すと言うけれども
六月の十七日の日曜日、実家の両親が親戚の所から桜桃をもらったと、山形新聞をついでに持って家に来ました。
毎年のことでありますが、皆様ありがとうございます。
西洋実桜は実ばかりでなく、白い花も綺麗なのですが、桜桃も林檎も花より実とばかり、花にあまり注目されずに気の毒でございます。
確か『赤毛のアン』でも、迎えに来たマシューと一緒に馬車でグリーンゲイブルズに向かうアンが感嘆した白い花の並木道は林檎の花だった記憶があります。
花も実もある果樹の花見、木を傷めるといけないから難しいでしょうが、染井吉野が予定より早く咲いて、五月の大型連休時には散ってしまうと、青森で急遽林檎の花のを宣伝した年もあったので、たまには思い出してください。
そんなこんなを思い浮かべていましたが、月曜日に大阪で地震があって、すっかり頭から吹っ飛んでいました。
小学生の時体験した昭和五十三年の宮城県沖地震、平成二十年の奥羽内陸地震、どちらも六月でした。
別のエッセイでも書きましたが、四十年前の宮城県沖地震の時は、わたしは山形市の在住でしたので、揺れにびっくりしたなあで済みました。隣県の宮城県は津波被害がなかったそうですが、あれは家屋やブロック塀の倒壊による被害が多かったのです。六月の午後五時を過ぎたばかりの時間帯で外遊びや散歩の人が多く、ブロック塀や自動販売機が倒れてきて亡くなった未成年者の痛ましいニュースが流れました。
今回の大阪の地震はマグニチュードが6.1だそうですが、直下型で震度が大きかったと月曜日はずっと報道が続いておりました。
七年前の震災の時はすぐに停電になりましたし、割れ物や棚から落ちてきた物を片付けていたので、報道に関しては、何時間か経ってからラジオを付けました。ですから、報道がどう違っていたかは解りません。通電するまで、わたしの住まいは一週間かかりました。水道やガスはもっと時間がかかりました。
今年の五月の連休時は、NHK仙台が社屋を移動新築したと言うので、そちらに見学に行ったのですか、震災時のリアルタイムのテレビ報道の記録があり、それで初めて、地震や津波のテレビ報道を目にしました。
大阪の地震でまたも塀の倒壊で被害に遭われた方がいらっしゃって、誠にご愁傷様です。特に学校のブロック塀については危険性の指摘があったと聞いて、どうして防げなかったのかと胸を痛めております。
自然災害に人間ができることはわずかですが、そのわずかの力で取り除けることは取り除いていけるよう、努力が必要なのだと改めて思いました。




