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Deadman・Fantasia〜死霊術師の悪役道〜  作者: 泥陀羅没地
第六章:盲信は鏖殺に帰す
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竜狩り

どうも、泥陀羅没地です。


いや、昨日は投稿出来ず申し訳ない。

「おぉ〜!見事な荒野だな」


精霊の森から一転、何も無い荒野を馬は掛ける……乾いた風が少し髪を擽る。


「さて、此処から折り返し、竜の住処だ、移動中に絡んできた竜は全部狩るぞ、龍の住処を抜けるまでに龍一匹を殺せる程度には鍛えられると良いな!」

「いや、流石に無理――」

「無理は承知だ、だが端から諦めて可能性を潰すのは阿呆のする事だぞ?」


――グォォンッ――


「お?早速来たか……相手は〝飛竜〟……ステータスは……何だ、お前等と同等か、ならソロで狩れるな」


――――――――

飛竜(ワイバーン)】LV:69


生命力:50000

魔力 :50000

筋力 :40000

速力 :47000

物耐 :40000

魔耐 :40000

信仰 :20000

器用 :25000

幸運 :20000


【保有能力】

〈竜爪〉LV:6/10

〈竜鱗〉LV:8/10

〈竜尾〉LV:6/10

〈竜の息吹〉LV:6/10



【保有称号】

〈飛の竜〉


―――――――――


「だがやはり、最初は俺が味見と行こうか」

「あッ!?ズリぃぞハデス!」

「早いもん勝ちだ」


馬車から飛び降り、飛竜と相対する……体躯は大体4メートル弱、鑑定結果から爪と尾がメイン、鱗は防御でブレスが範囲攻撃。


「ガアァァァッ!」

「早速かッ」


――ゴポポッ――


「〝屍竜の穢息〟」


腕を竜の頭部に作り変え、ブレスへ放つ……だが、術を使わない素の能力では飛竜のブレスを相殺するので精々だった。


――ガシッ――


「ッ!?」

「蜥蜴が何一丁前に羽なんざ生やしてるよ?……地面に這いつくばれ」


尾を掴み、抵抗する飛竜を地面に落とす。


――ドゴォンッ――


「悪装:堕天の天槍」


そして、落ちたあの飛竜の首目掛けて、〝聖剣(魔物特攻)〟に変えたフェイディアの槍を投げ付ける。


――ズガンッ――


土埃の奥には、首を抉り千切られた飛竜の亡骸だけが有った。


『レベルが上がりました!』

『〈槍術〉のレベルが上がりました!』



「ん〜……微妙だな」


火吹竜よりも弱く、味も薄い、コイツ等は外れだな。


「良し、もう良いぞ」

「………」

「そう膨れるな、かなり派手に音を上げたから、抜けるまでに嫌と言うほど戦うよ」



そして、また馬車の移動が始まった。








〜〜〜〜〜〜〜







「――いや多い多いわッ!?」

「ヤバいヤバいッッッ、死ぬッ絶対死ぬッ!?」

「五月蝿いね……」「五月蝿いですわ……」

「おぉいッ、じゃあ代われよ、私が全部殺るからさ〜」

「「それは何か嫌だッ!」」

「……何やってんだ彼奴等」


入りの方では単騎で襲ってきた飛竜だったが、荒野の中まで進むと、その数は増して行き、1が3に、3は5にと増えて行き、今は十数匹の飛竜に囲まれて居た……今はバリットとディヴォンの時間だが、何かと喧しい、もうこの程度で簡単に死ぬ訳でもあるまいに。


「しかし……随分と強くなりましたな」

「んだな、火吹竜も二人で殺れるだろ、セレーネは多少手傷を負うがって所か」


実際、火吹竜はこの荒野で2度出会った……どっちも俺が食ったが……流石に体力20万は手応えが有ったな。


――ゴンッ――


「ふい〜終わっ――」

「いや、疲れた――」

『ッ!』

「お?」


飛竜を何とか殲滅したバリットとディヴォンが、黒い瘴気に包まれる……それと同時に俺の中の魔力が流れて行く……〝進化〟だ。


「「ビックリしたッッッ!?」」


瘴気の渦が霧散した瞬間、今まで以上に大きくなった魔力と変わった姿の二人が現れる。


『貴方の眷属【バリット】は〝屍狂戦猪人王ノスフェラ・バーサーク・オークロード〟に進化しました!』

『貴方の眷属【ディヴォン】は〝屍白静(ノスフェラ・ホワイト)殺蛇人アサシン・リザードマン〟に進化しました!』



――――――――

【バリット】LV:75(最大レベル)

【屍狂戦猪人王】


生命力:60000

魔力 :45000

筋力 :55000

速力 :55000

物耐 :50000

魔耐 :45000

信仰 :30000

器用 :45000

幸運 :30000


【保有能力】

〈巨剣術〉LV:8/10

〈体術〉LV:5/10

〈無属性魔術〉LV:5/10

〈死霊術〉LV:8/10

〈指揮〉LV:5/10

〈気配察知〉LV:8/10

〈魔力察知〉LV:6/10


【保有称号】

〈ハデスの部下〉〈歴戦の猪王〉〈暴食の騎士〉〈大食い〉〈ゲテモノ食い〉


――――――――


バリットの方は赤い短髪に顔に傷跡、3メートルは有りそうな巨躯に、赤黒く変化した大剣が良く似合うな……ん?


「おいバリット、ディヴォン……お前等のそれ、〝魔剣〟に成ってるぞ?」

『ッ!?』

「「えッ本気!?」」


驚いた事に、バリットとディヴォン、その二人が進化したと同時に、微かに、まだ魔剣にしては力も微弱で日も浅いながら、魔剣としての自我を、武器達は得ていたらしい。


――――――

【戦王の赤大剣】


暴食の王に賜れし大剣、強き彼と共に歩みし我は、新たに再誕する、血肉を喰らい、憎悪を飲む、満ちぬ飢えを求め、戦場を渡り歩く。

――――――


何ともバリットらしい、血に飢えた魔剣だ、そしてもう片割れは。


――――――

【ディヴォン】LV:75(最大レベル)

【屍白静殺蛇人】


生命力:55000

魔力 :50000

筋力 :50000

速力 :55000

物耐 :45000

魔耐 :50000

信仰 :30000

器用 :50000

幸運 :30000


【保有能力】

〈暗器術〉LV:8/10

〈体術〉LV:8/10

〈投擲〉LV:7/10

〈隠密〉LV:8/10

〈死霊術〉LV:7/10

〈毒物生成〉LV:7/10

〈気配察知〉LV:7/10

〈魔力察知〉LV:8/10


【保有称号】

〈ハデスの部下〉〈不可視の白蛇〉〈嫉妬の騎士〉〈甘党〉〈アジィの友達〉


―――――――


嬉しそうに己の短剣を眺めていた。


―――――――――

【暗者の白剣】

嫉妬の蛇に賜れし短剣、新たな貴方と共に、私は再誕する、愛しき貴方の為ならば例え何処でもお供しましょう、しかし貴方いいですか?私の愛を裏切らないで?

――――――――


「うわ〜い、コレからも宜しくね!」

『〜〜♡』

『……主よ』

「いや言うな、その方が面白そうだ♪」

『……そうか』


いやしかし、思ったより鍛ったな、中々良いペースだ。


「良いぞ良いぞ……ククッ♪」

『ッ!?』

「「――ヒッ!?」」



この調子ならば、何れ……あ?


「何だお前等、何ビビってるんだ?」

「い、いや、なんでもねぇッ!」

「う、うん!」

「ふ〜ん……この調子でグルーヴとタラト、セレーネも進化させるか、お前らがどんな〝姿〟になるか、楽しみだ♪」

「ッ!?…そ、そうだねッ、期待したまえよボス!」

「そうですわッ、私の美しい姿を是非お見せ致します!」

「……だな」



「分かりますか?アレが主の〝悪癖〟です」

「……酷い(酷いね)








●○●○●○



「……む?……ふむ」

「どうした〝エレノア〟、何か妙な事でも?」

「いえ……どうやら〝森〟の方で飛竜が集まっているようでして」


何処か神秘的な城の中で、机を囲みながら十数人の人が話をしていた。


「森……か、久しく〝精霊〟の長と会っていないな」

「〝勇者〟の件さえ無ければ何も問題は無いのだが……」

「龍の中に不満を抱く者も出始めている、どうにか穏便に対処せねば世界が壊れかねんぞ」


「……ふむ、なぁエレノア」


1人の若い声に、場が静まり返る、それと同時に、エレノアと呼ばれた男が立ち上がる。


「はっ、何でしょうか龍王様」

「その飛竜の群れだったか、見てこい……ククッ♪」

「まさか……〝見えた〟ので?」

「いやぁ?……ただの〝勘〟だ、其処に何か、〝良い物〟がある気がする」

「……御意に、龍王様」


その言葉と共に、エレノアは部屋を出る……龍王と呼ばれた男は玉座に肘を付き、口を歪ませる。


「何か、誰か……何方にせよ楽しみだ♪」


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― 新着の感想 ―
ほー、バリットねー。 てか、バリッドはこの物語では全体的に短髪ですか? なんとなくスキンヘッドのイメージがあったのですが。 てか、ティヴォンはどう変わったのですか?
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