番外編9 ワンナイト人狼 後編
ソフィアさんがてるてる、ティーナさんが占い師であることがほぼ確定となった。
そしてあまり役職が村人と人狼であったため、私かシャーロットさんが人狼ということになる。
「占い師で、元怪盗」
「私は怪盗で誰からも役職を取りませんでした」
シャーロットさんと私がそれぞれ怪盗を語る。
未確定な役職の中で村人陣営は怪盗だけだし、当たり前なのだが。
「それはルール上ありだけど……なんか怪しいなぁ」
「フィルさん、あなた人狼でしょう?」
「いや、怪盗だよ!?」
何も盗らなかったと言う私に疑いの目が向く。
まあ、仕方ないかも知れないけどさ、人狼じゃないよ私。
「別に私を吊ってもいいけど、そしたら負けるよ」
「言い訳は見苦しいよ」
「もう投票していいですか?」
「私はいいよ。みんなもいいよね?」
こうして投票が始まる。
と言っても吊られるのは誰か分かってるけど。
私はシャーロットさんに、シャーロットさんはティーナさんに、そしてソフィアさんとティーナさんは私に票を入れる結果となった。
こうして私が吊られて……てるてるの勝利が確定した。
「私の勝ちだね」
そう言ってソフィアさんから盗ったてるてるのカードを見せる。
私は怪盗でソフィアさんからてるてるを盗って、あたかも人狼のように振る舞ったのだ。
「え、てるてるですの……?」
「うん、そうだよ。なかなか上手い立ち回りだったでしょ」
「ええ、人狼だと思いましたわ」
「ふふ、ありがとう」
こうして今回のゲームは私の一人勝ちで幕を閉じた。
またやりたいな、人狼ゲーム。
午後に解説編出すのでそっちも見ていただけたら幸いです。




