4 入学

　今日は国立イシス学院の入学式だ。

　と言っても編入生40名のためだけのものなので決して豪華とは言えない式だが。

　しかし、校長の話を聞くと眠くなる。いや、寝てはいけない……寝て、は……

　さて、そんな式も終わり私は自分のクラスへと向かっていた。

　ん？　校長の話？　うん、その、寝てないよ。聞いてなかっただけで。

　そんなこんなでやっと自分のクラスの前まで来た。

　いやー緊張するなー。

　一応説明すると先生が先にクラスの人に新しく人が入ることを伝えて、その後に私が教室に入ることになっている。

　そう言えば全5クラスで10人新入生が入ったんだから1クラス2人ずつ入るべきではないか？　と、思っていたらクラスは生徒のレベルで分けているそうだ。

　私が入るクラス？　もちろん一番レベルの高いAクラスだよ。なんて言ったって主席だからね、一応。

「マルベーリさん、入って」

「あ、はい。分かりました」

　先生から合図があったので私はそう言って教室に入る。

　そしてそのまま自己紹介。

「今日からお世話になります。フィル＝マルベーリと申します。えっと、好きなものは……チーズケーキです。よろしくお願いします」

　全然何言うか考えてなかったから戸惑ってしまった。

　しかもめちゃくちゃ緊張してしまう。

　しかもなんかシーンってしてて……私なんか変なこと言った！？

　はー。穴があったら入りたいってこう言うことを言うのかな。

　そんな時にどこからか拍手が聞こえた。

　それにつられてか周りも拍手を始める。

　……し、死ぬかと思った。

　私割とシーンとした空気苦手なんだよね。

　さて、これからこのクラスで頑張りますか。