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120 地獄
土曜日のお昼。
私はソフィアさんと一緒にリリムさんの部屋の前に来ていた。
……緊張して胃が痛くなってきた……。
「ねえ、やっぱり帰っちゃダメかな……?」
「事前にくるって伝えてもらってるんですから、ダメですわ」
……やっぱりそうだよね……。
……とりあえず、深呼吸……。
「すぅ……」
よし、行こう!!
グダグダしててもしょうがない!!
私はそう思い、ドアをノックした。
「リリムさんいる?」
「あ、ちょっと待って」
そう言われてすぐ、リリムさんは出てきてくれた。
緊張していたけど、見知った顔が出てきてくれるとちょっと安心する。
ルームメイトの方が出なくてよかった……。
「ちょっと散らかってるけど、ゆっくりしていってね」
そういうリリムさんの後ろに見えるのは……地獄だった。
足の踏み場がない……。いや、比喩表現とかではなくマジで。
どうやってゆっくりしろと?
ここまで読んでいただきありがとうございました!
来週もお楽しみに!




