109 調査1
私は教室に着くなり、カバンを自分机に置き、リリムさんのところに向かった。
もちろん、リリムさんがあの例のお店を知ってないか聞くためだ。
リリムさんは私が知ってる人の中では1番流行とかに詳しそうだから、多分知ってるでしょう。
そう思ってリリムさんに声をかけた。
「ねえ、リリムさん」
「ん、フィルじゃん。どうしたの?」
「ちょっと聞きたいことがあって……」
そう言って、私は今朝聞こえた会話のことを話した。
ついでにリリムさんが1番詳しそうだから聞いたと言うことも。
リリムさんは私が話してる間、興味深そうに聞いてくれた。
こう言った姿を見ると、前に相談を聞いてもらったときもそうだが、リリムさんって聞き上手だな。と感じる。
実際話しやすいし、話してて楽しいからね。
リリムさんは私が話し終えると早速返事をくれた。
「ごめん、分かんない……」
「あ、そっか……。こっちこそごめんね。ありがとう」
「ううん。でもそのお店気になったから、どこのお店かわかったら教えてよ」
「うん。分かったらお店の名前と場所、伝えるね」
そう言ってリリムさんと別れる。
……まずいぞ、早速1番頼りになる人がダメだった……。
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