105 告白
突然キスされたソフィアさんは驚きを隠せないようで、目を見張っている。
顔も赤くなっていって……可愛いなぁ、もう。
それから、おそらく時間では数秒なのだろうけども、体感では結構長い時間が経ち、お互いの唇がゆっくりと離れた。
ソフィアさんは今の状況を理解できてないのか、口をパクパクさせている。
「これで信用できる? ソフィアさん」
「は、はい」
良かった、もう一度信用してもらえたみたいだ。
多分、今すぐではないけど段々と元通りの関係に戻っていくだろう。
でも……私はそれではもう満足できないだろう。
私は物欲はなくても欲がない訳じゃないのだ。むしろ欲張りな方だと思う。
「ソフィアさん」
「……今度はなんですの?」
「私と、付き合ってください」
ソフィアさんはこの言葉を言われてさらに顔を赤くする。
私たちの間に数秒間の沈黙が訪れる。
……これ、フラれないよね……?
私はこの数秒間が怖くて仕方がなかった。
そして、ソフィアさんがゆっくりと口を開いた。
「もちろんですわ。こちらこそ、よろしくお願いします」
ソフィアさんにそう言ってもらえて私は心の中でガッツポーズをとる。
両想いと分かっても、緊張や不安はあるものだ。
その上ちょっと前まではケンカしてたとなると尚更ね。
ソフィアさんは「ただし」と続ける。
「今度突き飛ばしたら許しませんわ」
「分かってる。もう、突き飛ばさないから」
そう言って私たちはもう一度、キスをした。
今度は無理矢理じゃなくて、お互いの意思で。
それはとっても、幸せだった。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
五分後くらいにもう1話投稿します!




