100 自覚
本編、記念すべき100話目です!
ここまでこれたのは絶対に読者様のおかげです、ありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!
その後もソフィアさんとは最低限の会話しかせずに休みが明け、また1週間が始まっていた。
学校へ行くのも以前と違い、バラバラだ。
それはとても寂しく、言葉にできないような辛さがあった。
「おはよう」
「あ、シオンくんおはよう」
私は挨拶をして、そのまま椅子に座る。
なんだろう、やる気が全然出ない。
普段なら嬉しいはずのシオンくんとの挨拶も、シオンくんには悪いが普段よりも楽しくない。
私は机に突っ伏して、考え事を始めた。
ホームルームや授業が始まっても、私は考え事ばかりしていた。
なんでだろう?
私はシオンくんのことを好きじゃないのか……?
そこで私は学校祭のことを思い出していた。
演劇で見たシオンくんのキスシーン。
あれを見たとき私は「大人だ……」とか「ドキドキした……」などの感想を抱いたし、今も変わらずこの感想を抱いている。
でも、普通好きな人が自分以外とキスしてたら演技でも嫉妬するんじゃないのか……?
私は最近、嫉妬ばかりしていたし、性格的な問題で嫉妬しないと言うわけではなさそうだ。
ではなぜ……
そのとき私はたった一つのことに気づいた。
失ったからこそ気づけた、たった一つの事実。
私の好きな人はシオンくんじゃなくて……
「ソフィアさん、だったんだ……」
ここまで読んでいただきありがとうございます!
次回も楽しみに!




