107 父さん、俺にパンティー見せないでくれ
周防風太。
家庭の事情で入婿となり、坂元風太に名前が変わった。勇太の前世のお父さんだ。
勇太が前世を去ったとき、41歳だった。
趣味はギターで身長は173センチ。
目の前にいる周防風花は21歳の女性。ギタリストで推定身長160センチ前後。
41歳男性のパラレル体とかけ離れているように見えて、勇太はむしろ顔で確信した。
前世父親の子供の頃と、かなり似ている。
前世の勇太の家族は親子で似ていたが、見事に2系統に別れていた。
勇太が母親葉子にそっくりなモブ顔だった。
対して梓は、美男子の父親風太を女の子にしたような綺麗な顔だった。
前世の坂元家は、モブ顔と美形だけで構成されていた。
勇太は風太の幼少期の写真を見て、梓とそっくりで驚いた。そして本当に自分と血が繋がっているのか疑ったこともある。
その前世父親の12歳のときの写真の顔と、目の前の風花がよく似ている。
転生直後、パラレル葉子、バラレル梓に出会った。
だったらパラレル梓の父親がパラレル風太かと思った。ところがパラレル勇太の記憶を探ったら、これが別人。
手がかりがないなと思っていたら、カオル以上に意外なところで会えた。
勇太は感動的な気持ちになりたいが・・
「勇太君、まずはテストだろ。1曲聞いてくれ」
勇太が歌っていた曲を自分なりにアレンジして弾き始めた。
「♩♪♩♪♪♪♪~」
なんか目の前の風花は、ヤンキー上がりな匂いがする。梓と顔だけが似ていて、かなり纏う空気が違う。
体つきは梓と同じく細身なのに、出るとこが出ている。
ロックなロゴのピタッとしたTシャツが推定Dカップに張り付き、お胸のポッチが浮かんでいる。
下もミニスカートなのに、ギターを支えるために左足を椅子の上で曲げたから、中身が見え隠れした。
ブルーとピンクのツートンカラーだ。
ラッキースケベなのか・・。しかし父親のパラレル体と思うと、罰ゲームに感じる。
勇太と梓のため、必死で働いてくれた前世の父親。そのパラレル体がなぜ、今まで会った中で1番エロいんじゃと言いたい。
パラレル人物で、誰よりもエロ抜きで会いたかった人なのに・・
この世界、女子が故意に男子に下着やおっばいを見せると、セクハラやワイセツ物陳列罪になるそうだ。
勇太も夏日なので、シャツの裾出しでボタン2個開け。人のことは言えない。
勇太の方が、この世界では正統派ラッキースケベだ。
それはともかく風花は、このチャンスを逃さないように、すごく集中している。
風花にセクハラを指摘しようとした人がいたけれど、勇太は止めた。
演奏が始まった。
奏で始めたギターの音色は、なんだか懐かしい。そして心地いい。
中断すると、もったいない。
純子と目が合ってオッケーサイン。
「♪♪♪♪♪♩♩♪♩♪♪♪」
純子がギターに合わせて歌い始めた。
サビになると、勇太も加わってみた。数人の女性も加わってくれた。
「♪♪♪♩♩」
ギターの音が響き終わった。
パチパチパチパチと拍手をもらった。かなり長く続いた。
音楽関連の勉強をしている女子も多い学校。
称賛の声だけではないが、総じて再び聞きたい歌と言ってもらえた。
「じゃあ、これからよろしくお願いします、風花さん」
レコード会社の人には、技術さえしっかりしていて、勇太のフィーリングを理解してくれるならOKだと言われている。
「お、いきなり風花ときたか。こっちも勇太君でいかしてもらうぜ。ありゃ、もう呼んでた。あっはっは。それよか、これからもってことは、合格か?」
男子に対して馴れ馴れしいと、女性の声が聞こえてきた。
逆に勇太からすれば、自分が元気だった頃の父親とのやり取りみたいで嬉しい。
「はい。歌のイメージとピッタリですね。もう1曲くらい風花さんのギターを聞きたいですね」
「おし、じゃあ次はパンの歌を・・」
しかし、風花の前には、食堂のおばちゃんが立ちはだかっていた。
「こら、学食内は演奏禁止だよ。張り紙が見えんのかい。あんた、前にもここで演奏してたよね!」
風花は食堂のおばちゃんの、ブラックリストに載っていたようだ。
食堂で怒られたけど、勇太は父親とギタリストを見つけた。




