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●●ロボット紹介まとめ 1話~30話●●

 各話の文末に載っていたマシン紹介をまとめておきます。

 紹介漏れをしていた機体の文章も新たに書き起こしているので、よかったら読んでくださいませ。


●●第1章「覚醒! その名はジェイカイザー!」●●


登場マシン紹介No.1

【ジェイカイザー】

全高:8.9メートル

重量:8.8トン


 裕太達の前に突然現れた、ヒーローチックな外見の巨大ロボット。

 自我を持ったAIを搭載しており、火器管制の制御や搭乗者不在時の操作などを行いパイロットを支援するシステムがある。

 固定武装として、顔の両側面に11ミリガトリング砲を装備している他、腕部や胸部などに用途不明のモジュールが見られるが、システムによって封印されているのか現在使用することはできない。

 動力は未知の永久機関とみられ、激しい運動でエネルギーを消費しても数分で瞬く間にエネルギーが充填される。

 デザインやサイズ等、様々な部分がキャリーフレームの規格からは外れており、ジェイカイザーはキャリーフレームとは別の技術形態で作られたものと予想される。



【アドラー】

全高:7.5メートル

重量:7.8トン


 半年戦争勃発当時の木星軍が運用していた軍用キャリーフレーム。

 クレッセント社製ではあるが、木星圏コロニーの町工場などで作っていた部品を多く使っていたため木星圏でしか流通していないご当地機体でもある。

 当時としては平均よりやや上の軍用機といったスペックであり、ビームライフルやビームセイバーといった基本的なビーム兵装を標準装備として携行している。

 装甲のカラーは木星を背にした際の迷彩効果を狙っての茶色と橙色の中間色。



【ジュピター級】

全長:245メートル

全幅:50メートル

重量:不明


 半年戦争勃発当時の木星軍が運用していた宇宙戦艦。

 同型艦が12隻存在し、「ジュピター + 番号の英語読み」という簡素な命名をされていた。

 半年戦争勃発時のヘルヴァニア軍の奇襲攻撃によって11隻が大破・轟沈した。

 艦載武装はビーム対空機関砲と3連装ビームキャノン。

 この時代より少し前からすべての宇宙戦艦はキャリーフレームの宇宙空母としての役割を担うようになり、ジュピター級にも20機ほどキャリーフレームを擁する事ができる格納庫が存在している。



登場マシン紹介No.2

【クロドーベル】

全高:8.0メートル

重量:5.6トン


 現在日本警察が制式採用している七菱製キャリーフレーム。

 全体的に細目のシルエットだが、肩や脚部などは大型になっている特徴的な体型をしている。

 採用当時は最新機ではあったが、民間機の性能向上に伴い数年で型落ちになってしまっている。

 近接戦においては腰部にマウントしている伸縮製の電磁警棒を用い、突き刺しからの放電で相手キャリーフレームを機能停止させる戦法をとる。

 パトカーのような白と黒の塗装が特徴的で、ひと目で警察の機体とわかるようになっている。



【アストロ】

全高:7.9メートル

重量:7.4トン


 江草重工製の汎用キャリーフレーム。

 日本円にして1機あたり500万円程度と手を出しやすい割に、性能が軍用機のやや下程度という民間機の中ではずば抜けたスペックをウリにした機体。

 そのため趣味でキャリーフレームを所有する者や、資金集めに難のある公立高校のキャリーフレーム部などで重宝されており、国産ということもあり日本ではかなりの数が普及している。


 元々は宇宙でシェアを独占するJIO社製の機体・ザンクの「宇宙ナンバーワンの作業用キャリーフレーム」という地位を奪取すべく開発されたものである。

 宇宙飛行士を示す英単語の略語を名としているのはそのためであり、頭部デザインが21世紀初頭あたりの宇宙服のヘルメットに似せているのも当初の開発理念が理由。

 しかし結局、すでに浸透しきっているうえ、レストアの繰り返しで運用が続けられるザンクのシェアは奪えず、日本の汎用機体という現在の地位に収まることとなった。


 愛国社が運用していた機体は、杭を打ち出すキャリーフレーム用工事用具「パイルシューター」の旧式を武器として改造していたものを携行武器として所持していた。

 パイルシューターはキャリーフレームショップで購入可能かつ簡単な改造で簡易射撃武装として機能するため、テロリストなど犯罪者・キャリーフレームマニアにとっては民間でも秘密裏に所有できる武器として認知されていた。

 なお、そのため現行法では改造可能なタイプのパイルシューターの販売は禁止されており、最新のパイルシューターは改造ができないように構造を変えている。



登場マシン紹介No.3

【ハイアーム】

全高:7.8メートル

重量:8.0トン


 主に建設現場で運用されているJIO社製の工事用キャリーフレーム。

 1万2000馬力を誇る蛇腹構造の長い腕を持ち、束ねた鉄骨を軽々と持ち上げることができるパワーを持つ。

 作業のじゃまにならないように極力出っ張りが出ないよう丸みを帯びた形状をしており、茶褐色の本体色も相まって遠目からは巨大な生物にみえることも。

 脚部は形状こそ2脚であるが、基本は足裏のキャタピラで移動を行う。

 外見がとあるロボットアニメに登場する水陸両用ロボットに似ているが、そのロボットがモノアイ構造に対してハイアームのメインカメラはゴーグル状となっている。



登場マシン紹介No.4

【ドゥワウフ】

全高:8.1メートル

重量:12.3トン


 少し前まで米軍の主力を担っていたクレッセント社製の旧型陸戦用キャリーフレーム。

 童話に出てくる種族ドワーフから名前を取っているが、全体のシルエットはゴリラに近く、手足が太い。

 軍用だけあり、強固な装甲を持ち重量も民間用に比べると遥かに思いながらも動きは軽快。

 また、性能の高いジェネレーターを装備しているため稼働時間も長い。

 旧式なため軍放出品として何機かが民間に回っているが、中東の過激派団体などに使われている機体も存在する。

 


登場マシン紹介No.5

【ヴェクター】

全高:8.3メートル

重量:13.5トン


 江草重工で開発中の新世代キャリーフレーム。

 新型と銘打ってはいるが、機体の大半は同じく江草重工製の既製品〈アストロ〉の流用であり、その手先の器用さは引き継いで入るものの性能的に真新しい部分は一切見られない。

 メビウス電子が開発した新型OSによって操縦時の反応速度が劇的に向上しており、操縦が不慣れなパイロットでもすぐに自分の手足のように動かすことができる。

 なお、操縦性が良すぎるがゆえに咄嗟の立て直しや危機回避がしづらい点を大田原に指摘されたため、再び開発中に差し戻された。



登場マシン紹介No.6

【カブロ】

全高:3.4メートル

重量:8.4トン


 JIO社製の海底探査用キャリーフレーム。

 キャリーフレームの中では珍しく人型ではない機体であり、全体のフォルムはザリガニを思わせる。

 鉄骨すら容易に挟み切る力を持つハサミ型アームを備えており、近接戦闘能力は高い。

 今回搭乗した機体はハサミ部分に魚雷発射管を増設した改造機であるが、その魚雷は威嚇・牽制用であり威力が低かった。



●●第2章「激闘! 宇宙修学旅行編!」●●


登場マシン紹介No.7

【ザンク】

全高:8.1メートル

重量:9.3トン


 JIO社製の宇宙用キャリーフレーム。

 歴史の長いキャリーフレームであり、スペースコロニーが建造される以前の米露の第二次宇宙開発競争時代から存在している傑作機。

 宇宙船のメンテナンス、宇宙建造物の組み立て、更には宇宙戦闘までこなすポテンシャルを持っており、人類が宇宙進出して間もなく起こった宇宙戦争においても戦力として多大な貢献を果たした。

 現在となっては数十年前の機体となり型落ち同然ではあるが、生産された機体数が膨大であるがゆえに軍の払い下げ品やレストア品が安価で大量に出回っており、エレベーターガードのような民間の防衛隊や宇宙海賊などの小規模勢力で重宝されている。

 エレベーターガードで運用されているものはJIOの最新宇宙用キャリーフレームである〈ガルルグ〉のパーツを組み込んでいるためカタログスペックよりは性能が上がっている。



【ガルルグ】

全高:8.4メートル

重量:9.5トン


 JIO社製の宇宙戦用キャリーフレーム。

 現行の最新量産機であり、高性能スラスターを各所に搭載しており運動性はザンクから遥かに向上している。

 がしかし、自社製品であるザンクのシェアが宇宙ではあまりにも大きすぎるため、ガルルグ本体よりもガルルグの手足などをザンク用に調整した互換パーツのほうが人気という不遇な機体。



登場マシン紹介No.8

【ウィング】

全高:8.6メートル

重量:6.8トン


 七菱製の可変キャリーフレーム。

 人形形態と飛行機形態へと瞬時に変形する事ができ、幅広い状況への素早い対応が可能。

 空輸用キャリーフレームの一種だが、外装が頑丈に作られているのである程度の戦闘にも耐えうる性能を持っている。

 そのため、コロニー防衛隊コロニーアーミィなどの組織では手軽な飛行偵察機として汎用のマシンガンとビームセイバーを持たせて運用している。

 また、コックピットが危険にさらされると自動的に時間停止防壁「クロノス・フィールド」が搭載されているのでもし撃墜されてもコックピットブロックだけは絶対の安全が保証されている。



登場マシン紹介No.9

【エルフィス】


全高:8.0メートル

重量:5.9トン


 20年前に起こった地球軍(実質木星軍)対ヘルヴァニア帝国軍との戦争「半年戦争」において、英雄的な活躍により地球軍を勝利へと導いたキャリーフレーム。

 当時としてはトップクラスの運動性能に、高性能なビーム兵器を基本装備としており、性能だけなら20年の月日が経ってもなお民間機以上のスペックを誇るまさに傑作機。

 デュアルセンサータイプの目と、長い耳のように後方へと伸びたブレードアンテナが特徴。

 基本装備は頭部のバルカン砲とビームライフル、ビームセイバー。

 製造元のクレッセント社にとっては旗印的な機体であり、以後の多くの機体にエルフィスの意匠が取り入れられており、その全ての機体名に「エルフィス」が付いている。

 また、外見のカッコよさから人気も高く、プラモデルやソフビ人形などさまざまなグッズ展開がされている。



登場マシン紹介No.10

【量産型エルフィス】


全高:8.0メートル

重量:5.8トン


 半年戦争終結後にクレッセント社が生産したエルフィスの量産タイプ

 高性能だったエルフィスのスペックを落とし安価にしたタイプであり、評価はあまり高くないが、エルフィスタイプということで性能以上に評価されているフシがある。

 基本装備は頭部バルカンと実弾タイプの20ミリライフル及びビームセイバー。

 20年前のハイエンド機、エルフィスのスペックを落としただけあって現行の軍用機には性能で劣るが、民間機に対しては無敵を誇る。

 そのため、一部のコロニーでは警察やコロニーアーミィの制式採用機にされているという噂もあるという。



登場マシン紹介No.11

【エルフィスMk-Ⅱ(マークツー)


全高:8.0メートル

重量:6.9トン


 2年前にクレッセント社が開発した、エルフィスの正式後継機。

 エルフィスのもつハイスペックさを現代に再現するというコンセプトのもと設計されたため、基本武装はエルフィスと同等である。

 白を基調とした装甲が特徴。この色は迷彩としての効果はないが「高性能なエルフィスタイプが居る」と敵に知らせ畏怖させる狙いがある。

 試作量産されたものをテスト運用の名目で無数の宇宙海賊に無償提供されており、ガエテルネン海賊団は2機受領し、そのうち1機をレーナ専用の「ブランクエルフィス」へと改修した。



【ザンク・スナイパーカスタム】


全高:8.1メートル

重量:9.8トン


 宇宙で広く使われている汎用機体ザンクを、狙撃任務に使えるように改造された機体。

 元々はザンクを運用していたとある軍による現地改修だったのだが、その改修を気に入ったJIO社がバリエーション機として正式販売したという流れがある。

 宇宙において超遠距離が可能なビーム・スナイパーライフルを携行し、その狙撃を補助する超高倍率バイザーが加えられたザンクといった外観をしている。

 狙撃が可能ではあるが、宇宙ではスペースデブリなどの障害物が多く存在するため、スナイパーライフルの威力をフルで発揮できるのはせいぜい300km程度。

 しかもビームは大気中では距離による減衰が激しい為、地球上では射程は更に狭まってしまう。

 そのため狙撃用機体というよりは超高倍率バイザーによる偵察としての運用が主となっている。



登場マシン紹介No.12

【ブランクエルフィス】


全高:8.0メートル

重量:7.4トン


 宇宙戦艦ネメシスを母艦とするガエテルネン海賊団が運用するエルフィスMk-Ⅱ(マークツー)をベースとしたカスタム機。

 白を基調とした装甲を持つエルフィスMk-Ⅱ(マークツー)とは違い、全身を黒く染め上げられている。

 これは宇宙空間において迷彩の役割をはたすというのもあるが、半分以上がパイロットであるレーナ・ガエテルネンの趣味である。

 大きな特徴として頭部のメインセンサーがエルフィス系列共通のツインアイタイプではなく、モノアイタイプへと変えられている。

 最初こそはツインアイタイプのセンサーであったが、実戦の中でセンサーを何度かやられたため、高級なツインアイから安価なモノアイへと変更されたという理由がある。

 また独自の武装として背部のX字のバックパックに備え付けられた無線浮遊ビーム砲「ガンドローン」がある。

 これは機体から分離してターゲットの近くへと砲台そのものが移動し近距離の、それも様々な角度から攻撃を行うという武装である。

 扱うには相当の訓練が必要であるが、レーナは難なくコレを扱えている。



【ネメシス】

全長:240メートル

全幅:48メートル

重量:不明


 ナニガン・ガエテルネン率いるネメシス海賊団の母艦。

 もともとは木星軍が運用していた宇宙戦艦・エウロパ級の第12番艦であったが、半年戦争終結後に経年劣化を鑑みて廃艦。

 レストアされたものが民間販売されていたところををガエテルネンが購入したことで現在に至る。

 元々軍で使われていただけあり、艦載武装は対キャリーフレーム対空砲を始め、2連装ビームキャノンやミサイルランチャーなど最低限が揃っている。

 とはいえ、あくまでも旧式艦なので現代の激しい戦闘には耐えうるだけの能力を持っておらず、高性能な艦載機を先行させ露払いをさせる運用が主となる。

 居住区は海賊団のメンバーの尽力によって、彼らの家に足るだけの快適性が生み出されている。

 娯楽室やレストラン顔負けの大キッチンなどはその最たるもので、他にもトレーニングルームや映画鑑賞などが行える小劇場なども完備。

 しかし、激しい戦いの後などで負傷者が出ると、それらの施設を運用する者がいなくなるため使えなくなってしまう。

 なおこの艦に限らず現代の宇宙艦にはもれなく、艦橋や動力室・医務室など戦闘中に人が集まる場所に、キャリーフレーム同様の時間停止空間膜による人員保護システム「クロノス・フィールド」が用意されている。

 これにより、万が一艦が轟沈し爆散したとしても乗員の損失が最低限で済むため、クルーが死を恐れることなく全力で戦闘にあたれる様になっている。



【ザウル】

全高:15.7メートル

重量:不明


 水金族が化けていた謎の機体。

 薄い肉食恐竜の様な姿をしており、全身から光線を発射することが可能。

 また、口内には大型ビーム砲が内蔵されている。

 後に、この機体が黒竜王軍が運用していた旧式の魔術巨神マギデウスだと判明する。

 なお、ザウルを始め魔術巨神マギデウスが発射するビーム状の光線はビームではなく、魔力エネルギーの塊を発射するどちらかと言えば光の尾を引いて飛んでいく炸裂弾のようなものである。

 


登場マシン紹介No.13

【ナイトメア】

全高:8.5メートル

重量:9.6トン


 クレッセント社が5年前に採算度外視のプロジェクトで建造した、現存するキャリーフレームの中では最高クラスのスペックを持つ機体。

 丸腰でも多大な戦果を出せるようにと、マニピュレーターが鋭利な刃物のように鋭くなっており、素早い動きから繰り出される貫手ぬきてはいかなる分厚い装甲も貫くほどの威力を持つ。

 また、腕には小型機関砲が内蔵されており、遠距離への対応も可能となっている。

 5年前、寺沢埠頭にてナイトメアに搭乗した愛国社の構成員が現場にいた作業用キャリーフレームを無差別に襲撃するという事件が発生した。

 その取り押さえに向かった裕太の母、笠本由美江の搭乗するクロドーベルのコックピットをナイトメアの腕が貫き、そのことがきっかけで由美江は昏睡状態となった。

 なおその際、当時由美江の同僚だった大田原の搭乗したクロドーベルにより右目にあたる部分を警棒で貫かれ、機能停止した。

 ワンオフ機の都合上、外装パーツの換えが効かないため、この傷は現在もそのまま残っており左目のセンサーはモノアイタイプに交換されている。



●● 第3章「灰色の悪夢 ナイトメア!」●●


登場マシン紹介No.14

【バルバロ】

全高:8.2メートル

重量:7.1トン


 JIO社製の山岳調査用キャリーフレーム。

 クモやカニにも見える6本の足を巧みに動かすことでどんなに荒れた地形でも安定して静止できる。

 戦闘用ではない上、標準的なマニピュレーターも備えていないため戦闘能力は皆無。

 名前の覚えにくさ、言いにくさに定評があり、バルバロマニアは間違えられるたびに「バルバロだぞ!」と訂正しなければならないとか。



登場マシン紹介No.15

【エレファン】

全高:8.8メートル

重量:10.2トン


 七菱製の土木作業用キャリーフレーム。

 キャリーフレームの中ではトップクラスの大型機であり、油圧シリンダーで動くパワフルな腕パーツが特徴。

 人で言う「手」にあたる部分は用途により付け替えることが可能で、ショベルカーのような掘削パーツやドリル、破砕用の鉄球などバリエーションは豊か。

 搭乗者を守るため、ボディは重装甲で覆われているが、メインセンサーが頭部のモノアイのみなので視界は悪い。



登場マシン紹介No.16

【ウィングネオ】

全高:8.8メートル

重量:7.1トン


 七菱製の可変軍用キャリーフレーム。

 ウィングの軍務利用の多さを受けて作られた、戦闘用に再設計されたウィングの改良型。

 高機動戦闘に耐えうる高性能の火器管制と無重力下でも問題なく飛行可能な重力制御装置を搭載している。

 緑がかった黄色の装甲色が特徴。

 基本武装は単発式のレールライフルとビームセイバー。

 オプション装備としてビームライフルも存在する。



登場マシン紹介No.17

【ヘリオン】

全高:8.3メートル

重量:7.0トン


 アメリカのビッグハード社製キャリーフレーム。

 近年、アメリカが制式採用したキャリーフレームは可変機ばかりであり、このヘリオンもその例に漏れずヘリコプター形態とキャリーフレーム形態を使い分けることのできる機体となっている。

 機械の手(マニュピレーター)としての機能を廃した右腕の巨大なレールガンが特徴で、対キャリーフレームとして非常に高い威力を発揮する。

 カーティス機は更にオプション機能としてこのレールガンにエアブラスター機能を搭載しており、流れ弾が危険な状況では空気弾で攻撃することが可能。

 他の武装としては頭部の機関砲や脚部に搭載されたミサイルランチャーが存在する。



登場マシン紹介No.18

【ジェイカイザー改】

全高:8.9メートル

重量:9.0トン


 大破したジェイカイザーを最新の部品で強化・修復したもの。

 最新の部品と言っても、大半は民間機用のパーツであるため軍用機ほどのポテンシャルは持っていないものの、以前に比べると数世代分性能が向上している。

 新機能として違法武器の使用申請があり、警察組織の上層部へと申請を送ることで、地上でもビームセイバーやジェイブレードなどの法に触れる武器が一時的に許可される。



【ナイトメア・リペア】

全高:8.5メートル

重量:9.8トン


 ジェイカイザーとの戦いで少しダメージを受けたナイトメアを修復したもの。

 鋭い手刀による格闘戦しかできなかった状態から武装を追加され、右手の手甲からビームカタール、左手の手甲から機関砲を放つことが可能となった。

 あくまでも武装の追加のみのため、その他の強化は施されていない。



【ガブリン】

全高:7.8メートル

重量:6.0トン


 クレッセント社製の安価な軍用キャリーフレーム。

 日本円にして1機が200万円という安価で購入できるため、宇宙海賊やテロリストだけでなく、個人の強盗までもが所有していることのある悪名高い機体。

 付属装備として実弾を発射するレールライフルと、鋼鉄製のアックスがついてくる。

 パワーや耐久力、運動性などは高価な機体に大幅に劣るものの、数で攻める場合は対人に対しての威圧ならば十分な性能を持っている。



●● 第4章「異世界からの来訪者」●●


登場マシン紹介No.19

【赤竜丸】

全高:7・6メートル

重量:不明

 ファンタジックな異世界、タズム界で生み出された魔術巨神マギデウスという種類の機体。

 烈火の英傑・ガイの専用機であり、彼が融合することで動き出す。

 武器は炎の剣「イグナーガ」と、その力を用いた火炎魔術。

 魔術巨神マギデウスはタズム界に生息する巨大生物の甲殻などを素材として建造され、その生物の魂と魔力が機体に宿るため生命エネルギーを持ち、傷は時間経過で自動修復される。

 翼竜の姿へと変形した「ワイバーン形態モード」という姿が存在し、タズム界での戦闘では他の魔術巨神マギデウスを乗せて空を駆けることもあった。

 なお、召喚の際に発生する魔法陣は立体映像ではなく本物の魔法陣である。



登場マシン紹介No.20

【アドラース】

全高:40.2メートル

重量:450.2トン


 クレッセント社製の拠点防衛用オーバーフレーム。

 名前の由来はギリシャ神話の巨人「アトラス」から。

 通常のキャリーフレームの4倍以上という巨大さと、その巨体を包む頑強な装甲が特徴。

 拠点防衛という役割に特化しており、追尾性の高い対地ミサイルを放つランチャーや対空用の拡散ビーム砲などといった多数の敵を一度に相手にする武装で固められている。

 反面、機体自体の動きは鈍重であるため、巨体を活かした打撃攻撃こそできるものの接近戦は苦手。

 また、いくら分厚い装甲と言えど、大型ビーム兵器やそれに準ずる破壊力を持った兵器に対しては弱いという弱点を持っている。

 これらの特徴から、正規軍などでは用いられず、もっぱら反政府軍やコロニー防衛軍といった小規模な組織が本陣を守るために使われている。



登場マシン紹介No.21

【ショーゾック】

全高:7.4メートル

重量:不明


 黒竜王軍暗殺部隊が使用する忍者型の魔術巨神マギデウス

 魔力エネルギーを手裏剣状に固めて投げつける光魔手裏剣や、忍者刀に炎を纏わせて斬りつけるカトンソードといった武器を用いる。

 スピード重視の調整をされており、装甲が薄い。

 カラクリ分身の術という忍術によって、雑霊が操縦する無人機を放つことが可能。

 雑霊が操縦者のため戦闘能力は低いが、撹乱や取り囲みなどで有効。



登場マシン紹介No.22

【ブラックジェイカイザー】

全高:8.9メートル

重量:8.8トン


 ジェイカイザーと瓜二つの外見をしたマシーン。

 青を基調としたジェイカイザーとは違い、装甲は黒に塗装されている。

 ジェイカイザー同様フォトンエネルギーを動力源とし、ジェイブレードも使用可能。

 訓馬がジェイカイザーの戦闘データをもとにリバースエンジニアして作成した設計図から作り出された。

 戦闘用AI「イドラ」を動かすための特殊OSを搭載していたが、エリィに書き換えられて旧式のOSへと移し替えられた。



登場マシン紹介No.23

【ブラックジェイカイザーウィングネオカスタム】

全高:8.9メートル

重量:8.3トン


 訓馬が自らの罪を償うために、エリィの為に作り上げたキャリーフレーム。

 大破したブラックジェイカイザーのコックピット部をコアとし、同じく大破した可変機ウィングネオのパーツでフレームを組み直した機体。

 コックピットや腕部機構以外はほとんどがウィングネオと同じパーツで形成されているため、変形機構をもつ。

 名前の反面、外見はウィングネオが全面に出ており、カラーリングもライトグリーンと黒とは縁遠い。

 腕部分はブラックジェイカイザーのものを使用しているためジェイブレードが使用可能で、かつウェポンブースターも搭載している。

 OSはかつてエリィが乗りこなした試作キャリーフレーム・ヴェクターに積んでいた江草えぐさ重工製のソフトウェア。

 


【エルカーゴ】

全長:200メートル

全幅:200メートル


 黒竜王軍が運用している戦闘要塞。

 実際のところは武装が過剰に盛られた魔術巨神マギデウスキャリアーである。

 外見は十字に出っ張った箇所のある円盤といったところ。

 艦底には巨大な大型ビーム砲、艦側面には無数のビーム砲が備え付けられている。

 空間に穴を開け、タズム界とルアリ界を行き来する能力を持っており、ルアリ界侵攻のために相当数が送り込まれている。

 なお、攻撃能力はともかく、防御能力は現代の戦闘艦としては及第点以下となっており、ルアリ界のビーム兵器にはめっぽう弱い。

 そのためルアリ界侵攻用のエルカーゴは耐ビーム用の魔術結界を申し訳程度にまとっている。



登場マシン紹介No.24

【エルフィスGD】

全高:8.0メートル

重量:7.8トン


 エルフィスに拡張バックパック「ガンドローンパック」を装着した姿。

 劇中に出てきた型は黒竜王軍による改造を施されているが、スペック上の搭載ガンドローン数は背面パックに8機、両肩にそれぞれ4機ずつの計12機である。

 エクスジェネレーション能力者の搭乗を想定してはいるものの、エルフィスが実戦投入された半年戦争当時にはExG能力の研究は中途半端にしか進んでおらず、このパックは戦後に記念として作られたもの。

 ちなみに、エルフィスの拡張バックパックには頭部のメインセンサー機能の増設のためパックごとに異なるフェイスマスクが用意されており、ガンドローンパックのフェイスマスクは「鬼」をモチーフとしたものとなっている。



登場マシン紹介No.25

【ハイパージェイカイザー】

全高:14.7メートル

重量:24.3トン


 ジェイカイザーとブラックジェイカイザーウィングネオカスタムが合体した形態。

 もとの2機をあわせたより質量が増えているが、合体時に接続パーツが付与されるためである。

 動力であるフォトンリアクターが2基直列しており、双方のフォトンエネルギーで互いに増幅しあっているため出力は2倍以上となっている。

 また、ジェイブレードも2機のものを両方持っているため二刀流、合わせて強力な一本にするといった使い分けが可能。

 守備面も厚く、フォトンエネルギーをバリアーにすることで攻撃を防ぐ障壁を生み出すことができる。

 フォトンエネルギーのコントロールにも優れており、コブシにエネルギーを纏わせ擬似的なロケットパンチとして撃ち出すといった技が使える。

 キャリーフレームを凌駕するパワーを持ったスーパー機体であるが、まだ見ぬ問題点も多数はらんでいる。



●● 第5章「不思議の島の宇宙海賊」●●


登場マシン紹介No.26

【ラノド】

全高:7.3メートル

重量:不明


 黒竜王軍の翼竜型空戦魔術巨神(マギデウス)

 簡易量産されたものであり、搭乗員が居るわけではなく制御系に飛竜の魂を宿らせることでコントロールしている。

 背部にあるハッチに無数のミサイル・魔法弾頭が格納されており、空中から敵へと飽和攻撃を行う。

 個々の戦闘能力は低いが、数で攻めるというシンプルなコンセプトの機体である。




登場マシン紹介No.27

雹龍號ひょうりゅうごう

全高:14.4メートル

重量:不明


 ペスターがグレイのために用意した魔術巨神マギデウス

 魔術巨神とは本来、巨大な魔法生物の外殻をベースとして作られる機体であり、この雹龍號も例外ではない。

 ベースとなったのは黒竜王の親類である氷のエレメントを司る青龍の亡骸。

 青龍は病に伏して死を予感した際、黒竜王に自らの亡骸を魔術巨神マギデウスへと改造するよう遺言を残していた。

 魔術巨神マギデウスとなった後も氷を操る能力は健在であり、空気中の水分を収集・凝固させることで武器や弾丸を生み出すことができる。

 また、両肩には吹雪を生み出す聖獣の器官を素材とした装置が内蔵されており、2つの巨大な吹雪の竜巻を生み出す大技「デュアルブリザード」を放つことができる。

 なお、もともとコックピットは魔術巨神マギデウス特有の精神空間であったが、ペスターによってグレイのためにキャリーフレームのコックピットへと差し替えてある。



登場マシン紹介No.28

【ガーディアン】

全高:11.2メートル

重量:不明


 ネコドルフィンが住処としていた遺跡に鎮座していた無人魔術巨神(マギデウス)

 遺跡に招かれた裕太たちを「テキ」と認識し、襲いかかった。

 鎧を着た古代の戦士のような姿をしており、全身が石造りの装甲に覆われているため、一見すると巨大な石像にしか見えない。

 手には剣と盾を持っており、石造りながらも重量もあってか攻撃力はかなり高い。

 とはいえ、飛び道具を一切持たないため単体の強さとしては低い部類に入る。



登場マシン紹介No.29

Ν(ニュー)-ネメシス】

全長:232メートル

全幅:46メートル

重量:不明


 央牙島おうがじまに埋没していた、タズム界の先史文明たる古代マシナギア文明によって作られた宇宙戦艦。

 人間の生命エネルギー源として可動する動力炉「ライフリアクター」によって膨大なエネルギーを生み出し、そのエネルギーを利用した攻守に優れる空間歪曲兵器を持つ。

 ライフリアクターには生きた人間を漬け込むであろうカプセルが数機並んでおり、かつて実際に運用された際は何人もの生命を犠牲にして稼働させていたと見られている。


 古代マシナギア文明は日本語に非常に近い言語を用いるタズム界の文明の先祖に当たる文明だけあり、内部の案内板や説明書などは日本語表記となっている。

 非人道的な動力炉とは裏腹に、内部には快適性の高い娯楽室やラウンジ、風呂場や宿舎などが用意されており、クルー達には充実した福利厚生が与えられていたと考えられる。


 主砲である空間歪曲砲は、エネルギーによって生じる空間の断裂波そのものを撃ち出すことによって、対象の形状を歪ませ、自壊させる武器。

 同様の構造を利用した防御兵装である歪曲フィールドは、空間の歪みそのものをバリアのように周囲に展開することによって、そこを通る物質の通過距離を何十倍にも増やすことで弾速を抑え威力を低減させる仕組みを持っている。

 そのため、高速で飛来するビームへの防御能力は低く、逆バリアフィールドと言ったような特徴を持っている。

 特殊兵装であるクラスタービームはプリズムに似た役割を持つ水晶体を空中へと打ち出し、そこに打ち込んだビームを反射することで多数の目標を一度に攻撃できる兵器。

 しかし、この水晶体の発射とビームの放射の前に、適切に目標へとビームが当たるよう反射角を計算する必要があり、補助するプログラム自体は艦長席のコンピューターに存在するものの計算はほとんど人力で行わなければならない。

 本来想定されている運用では計算を代行する機械を別途用意し、レーダーに映る敵機の位置座標と合わせて自動的に計算をする予定だった模様。

 そのため、深雪の人智を超えた計算能力がなければまともに運用するのは不可能である。


 構造上、宇宙での戦闘にも耐えうる設計となっており、調査の結果宇宙空間への適性は現代の宇宙戦艦を凌ぐ物となっていることがわかっている。

 これは、この艦が戦う相手として想定している「敵」が宇宙から飛来するものであることからだと考えられている。

 艦長である深雪と、海賊団の技術者であるヒンジーの発案によって、風呂の残り湯でも十分にライフリアクターを稼働させる事が可能となっている。

 しかし、これは通常航行と対人間を想定した戦闘に限った話であり、本来想定された敵と戦うために必要な火力を生み出すためには生きた人間を燃料にする必要があるとされている。

 

 キャリーフレームが搭載できる格納庫と、発信することができるカタパルトを要しており、古代マシナギア文明にもキャリーフレームのような機動兵器があったという証拠となっている。

 もちろんキャリーフレームが運用しても問題はないため、これまでネメシス号に搭載されていた機体はすべて艦載機として格納されている。



登場マシン紹介No.30

【メレオン】

全高:7.9メートル

重量:不明


 黒竜王軍が運用する量産型無人魔術巨神(マギデウス)

 二本足で立つカメレオンの獣人といった風貌をしており、頭部から球体部分が大きく飛び出たセンサー類が特徴。

 制御系にかつて戦死した竜戦士の魂を宿らせることでコントロールしている。

 青龍刀を思わせる形状をした鋼鉄の刀を持っており、切ると言うよりは重量で叩き折る方式ではあるものの、かなりの破壊力を持つ。

 カメレオンの口に当たる部分には短射程の魔光弾を発射する機構が隠されており、超接近戦においては不意打ち的に発射することが可能である。

 質より量を体現する運用を想定されており、稼働年数の長さから黒竜王軍の中でも最も機体数が多い。


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