扱いとしてはどうするのか
まあ予想はできていた展開かもしれません。
「・・・・・ふあぁい!?」
「・・・!?」
「ウミュッ!?」
「えーっ!?」
「なんと!?}
「予想外!?」
「・・・・驚き方が貧相でありますなぁ」
『いや、ミアンが動じなさすぎぜよ!!』
「驚くことやんか!!」
「驚くわよね!?」
紅桜が人の姿になった・・・・・・このことは、全員が驚いた。
この中で唯一驚いていないとすれば、ミアンとワゼだけである。
案外肝が一番座っている・・・というか、精神面はこの二人が強いな。
「さて、改めて名乗るでござる。拙者、呪いの刀とも呼ばれ、死を多くもたらした紅桜でござる」
「いやちょっと待って。いったん皆で整理するから・・・・」
堂々と名乗る紅桜に対し、僕らは少々気持ちを整理させる時間をもらった。
「こうやって人の姿になる例はすでにエリーやロウで見慣れたでありますからな。案外驚かない物であります」
「反応的には変わりがいまいちないので驚く用途がございまセン」
ミアンとワゼはそれぞれ驚いていないようだけど、こっちは本当に驚くからな。
「というか、なんで人の姿になれているの?」
「さあ?わからないでござるよ」
「・・・・あれか、ロウやエリーと同じパターンか」
首を傾げた紅桜に対し、なんかもうあきらめのような納得ができた。
「拙者だってこのような姿になれるとは思っていなかったでござるよ。一応、元の小刀の状態に戻れるでござるが・・・この姿の方が話しやすくていいのでござるよ」
というか、なぜござる口調?
「エリーとほぼ同様のタイプですね。人の姿と元の姿に変われるそういう感じですよね」
「ドラゴン系統が使うような人化とも違う・・・・異質の方法なのは間違いない」
リーゼ曰く、やはり人化の術とかそういうのとは全く違う分類だそうだ。
「ともかく、そういうのは別にいいとして・・紅桜の扱いをどうするかだよな」
「心配はないでござる。拙者は今日より主様の懐刀として骨身を尽くす思いでござる!」
土下座を勢いよくして頼みこんでくる紅桜。
小刀の姿であれば懐に入れられるので文字通りの懐刀となるけど・・・・呪いの刀がどこをどうしてこうなったんだよ?
そのあたりが紅桜の扱いとして困るところである。
「この場合って、従魔扱いなのか?武器扱いなのか?」
「・・・わかりませんよね。私たちのようなモンスターであれば従魔扱いですが・・」
「拙者は普通に武器でござるよ」
「武器が普通に武器っていうのはどうじゃろうか・・・そもそも人の姿じゃしその時点で普通ではないのじゃよ・・・」
うーんと全員が悩む。
せっかく死ぬ危険性が無くなったのに、新たな悩み事ができてしまった・・・・・・紅桜をどう扱うべきか・・・
とりあえず、この際ギルドマスターに相談しに行くことにしたのであった。めんどくさいことはこの人に押し付けたほうが早い。
人に面倒ごとを押しつける気です。
意志を持った・・・その上に人の姿になれる武器の判断はもう考えてもらった方がよいとの全員の判断であった。
似た例でロウやエリーがいるから判断しやすい・・・はずである。




