翌日と言うか・・・・
本日2話目
短め
「スヤァ・・・・・・・」
「むにゅ・・・もう・・・」
「ぐー・・・」
明け方、ライの部屋ではライと従魔たちとルミナスが全員ぶっ倒れて寝ていた。
不眠薬の効き目が思ったよりも早く切れて、不眠どころか現在完全熟睡状態である。
「・・・起床予定は、変わらないようですネ」
留守にしていた間の家事をすべて終わらせたワゼがまた部屋に入って、そうつぶやいた。
一応、全員には風尾引かないように布団をかけており、見回りに来ているのである。
ミニワゼも数台ほどをあちこちに配置し、念のために紅桜の呪いが続いていたら可能性も考えての見張りをしていたのであった。
しかし、紅桜そのものが動く気配もなく、呪いの様な反応も消えているとワゼのセンサーで感知はしていた。
だが、それとは別の反応も検知していたので、気になってはいたのである。
「この反応を見ると・・・メモリに似たような例の反応がありまスネ」
ワゼの初号機からのメモリの中に、似たような例を確認しているのだ。
「・・・紅桜は主を求める刀とも考えられてマス。もしかすると・・・・・」
その可能性を思いあたったときに、ふと紅桜の様子が変化してることにワゼは気が付いた。
全体がぼんやりと淡く光っている。
「・・・危険性0%、ただし、翌日騒ぎになる可能性は100%」
とりあえず、危険は無さそうなので別にワゼは対処をしないのであった・・・・。
「・・・ふわぁぁぁぁっ・・・・よく寝たな」
朝、起きて見ると全員床で寝ていたり、ベッドの布団に半分だけ突っ込んだりして部屋中で皆が寝ていた。
「・・・あ、紅桜の件で集まっていたんだった」
不眠薬が切れ、そのまま寝たんだよね・・・・
きょろきょろと見渡すと、皆寝顔がきれいで今のこの思春期入りの時期的には結構落ち着かない。
「・・起きて顔でも洗うか」
「それでは、こちらのたらいと手ぬぐいをお使いなさるでござる」
「あ、ありがとう・・・・・・・ん?」
ふと、何気なく横から水が入ったたらいを渡され、タオルを濡らして顔を拭いたけど・・・・今の誰?
その渡したほうを向くと・・・・・え?
「いや、本当に誰ですか?」
ベッドの横で、きれいな正座をした女性がいた。
紅の袴をはき、結構身長が高そうで、黒髪を頭の後ろの方で束ねている。
腰には紅桜を大きくしたような刀を差しており、顔立ちも整っていた。
「この姿ではじめてお目にかかります、拙者、昨晩まで主様を試していた『紅桜(人型)』でござる」
深々とお辞儀されたけど・・・・・・開いた口がふさがらないとはまさにこのことか。
とりあえず、今できることとすれば・・・・・・・・・・驚くぐらいであった。
いや本当に声が出ないほど驚いているんですけど。エリーが、ミミックが人型になったとき以上に驚き過ぎているんですけど。
こういう展開はお約束
今さらだけど、初めてカタカナの名前じゃなくて漢字の名前の人ができたな。
異世界的なものだと、そういうところが使いにくいんだよね・・・・




