定期船の都合もあったんだっけ
クリスマス版特別閑話を書くべきか検討中
モンスター学会を出た後、ライたちは定期船の事を思い出した。
「そういえば、次来るのはいつ?」
「3日後ですね」
宗教国と王国を結ぶ定期船だが、どうやら3日に一度の運行らしい。
しかも、停船している時間は長いわけではないので、すでに出向している時刻だ。
まあ、結局滞在しないといけないのでまずは今夜のお宿探しである。
「そのあたりは抜かり有りまセン。すでに手配いたしましタ」
・・・・ワゼがすでにやっていてくれたようである。
このメイド、本当に有能だけどすごすぎる。
「となると後は・・・・この国のギルドでも見に行ってみようか」
「この国で出ている依頼とかって、ザストとはまた違うのでしょうかね?」
国によって薬草やモンスターが異なるため、そのあたりが非常に気になる。
なので、僕らはこの国のギルドに向かってみることにしたのであった。
ビウインギルドではその日、入ってきた者たちを見てそこにいた冒険者たちは驚いた。
おそらくこの国の者ではない冒険者だろうが、その連れていた従魔たちも普通ではなかった。
多種多様でどういえばいいのかわからなかったが、その主であろう男を除いては美女だらけである。
モンスターであることは、その外観から判断できたが、それにしては人と似たようなところがおおく、きれいどころだらけである。
一見人間の様も見えるのがいるが、冷気を纏っているような白い美女や、角を生やして何やら放電気味の者などもいる。
けれども、モンスターだとしてもその見た目はそんじょそこ医らの人達よりも圧倒的な美貌を持っており、目を奪われるものが多かった。
・・・中には、グループメンバーの女性たちに足を踏みつけられたり、腹にこぶしを喰らったり、平手打ちをされた者もいたが。
とはいえ、相手はモンスターでもある。
下手に刺激はしたくないので、せめてこの場限りかもしれないと思う冒険者たちは脳内にその光景を焼きつけようとしていた。
「なんか視線を感じますね」
「始めてザストに来た時の様だよね」
視線には気が付いていたのだが、とりあえずここの依頼を見てみると・・・
「おお、砂漠地帯もあるからその関係のが多いな」
「『サボッテンズ討伐』、『スコーピオン・ジュエル討伐及びその甲殻採取』、『グランドワーム討伐』・・・討伐系が多いわね」
「薬草とかは少ないし、採取系統の依頼がほとんどないな」
ザストとの違いはそのあたりかな。
さらに、よく見ると他にも・・・
「『迷宮』の探索って言うのもあるようじゃな」
「この国はそれが多いらしいからね」
とはいえ、そこに潜るつもりはない。
モンスターが通常よりも凶暴だったり、毒ガスやミミックなど罠が多くてかなりの確率で命を落としやすいらしいからね。
そういえば、エリー・・・ミミックは迷宮限定モンスターだったけど、どれかがその故郷にあたるのかな?
『うーん、いまいちそのあたりは覚えていないぜよ』
どうもわからないようだけど・・・まあいいか。
とにもかくにも、僕らが受けられそうなものはないな。いや、ランクではどれも受けられるものばかりだけど、時間が限られているしね。
やっぱ、観光で過ごすことになるのかな・・・・・。
そう落ち着いて観光できるかな?




