アラモズ山の猛吹雪
タイトル忘れたけど、こういう雰囲気の童話とか思い出したな。
「さ、寒い・・・・」
「厚着してもかなり寒いですよ・・」
「なんだか眠くなっってきたであります・・」
「おい!!冬眠したらまずいのじゃ!」
アラモズ山に何とか到着したライたちだったが、猛吹雪に見舞われていた。
ふもとの方では王国軍と帝国軍がにらみ合っているようなので、巻き込まれないようにかつ気が付かれないように山頂近くまで上昇して、そこから薬草を採取しようとしたのだが、晴れていた天候がいきなりも吹雪になったのである。
「山の天気は変わりやすいって聞いたけど、いきなり吹雪ってのは変わりすぎじゃん!」
「・・・ここまで視界が悪いと、モンスターが近づいてきても気が付きにくい」
いったん、この猛吹雪をやり過ごすために急きょライたちはかまくらを制作した。
とはいっても、雪で出来ているのではなく、ハクロの糸で骨組みを作り、アルテミスとミアンの水魔法で覆って、この吹雪の中であっという間に凍り付いてできた氷のかまくらである。
雪が付いて真っ白になっているのだが、さすがというか、かまくらの中は暖かった。
「糸の骨組みですが、束ねて組み合わせているので超頑丈なかまくらですよ」
「雪崩が起きても大丈夫そうじゃな」
「いや、それ言われると本当に起きそうで心臓に悪いよ」
ともかく、吹雪が収まるまでしばらくここでやり過ごすしかないか。
「というか、速攻で作ったからちょっと狭いね」
現在かまくらの中は、ライ、ルミナス、ハクロ、ヤタ、ロウ、アルテミス、リーゼ、ミアン、エリー、スルトの全員でぎっちぎちになっている。
ロウはスライムなので小さくなることができるのかほとんどスペースを取らないし、エリーはミミックの姿になっていれば、こちらも人型ほどスペースを取らない。
だけど下半身が蜘蛛とタコと竜である、ハクロ、アルテミス、ミアンの三人(三匹?)の場合、結構スペースをとるのだ。
・・・あと、言いにくいけどスタイル的なものもあるし。
「かまくらが内側から爆発四散はしないよね?」
「・・・」
目をそらされたんですけど。
え、本当にしないよね?
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SIDEアラモズ山ふもとの王国軍
「おい、なんか山頂付近が雲に覆われていないか?」
「あの様子だと吹雪かな」
ふもとの方で、王国軍と帝国軍は両者ともにらみ合っていたのだが、ふと山頂付近がものすごく濃い蜘蛛でおおわれていることに気が付く人たちが出てきた。
「普通なら、この山全体に来そうなものだが・・・・」
「もしかして、何かモンスターが起こしているのか?」
「それはやべぇだろ!!吹雪を起こせるのなんて明らかにとんでもない奴だろ!!」
・・・・モンスターの中には、天候を実は操作できる類のもいる。
わかりやすい例で言えば、水龍などが挙げられて、リーゼもそのモンスターであり、実は雨を降らせることができる。
まあ、本人は天候操作なんてする気はないが。昼寝をするのには気持ちいい晴れの日が良いことをよく理解しているからである。
話を戻して、天候を操作できるモンスターはドラゴン系統、神獣種、幻獣種などの一部のみであり、そしてそれだけの実力も持っているということが判明している。
山の一部だけに吹雪が起きていて、そして、それをモンスターが起こしているのだとすれば・・・・・。
このままこの場にいれば、あの吹雪がこちらに及ぶかもしれないと判断した両軍は、一旦互いに山から離れるのであった・・・・。
フラグコールがどことなく聞こえてくる。
にしても、本当なら山小屋出す予定だったんだけど、全員は入るかと言われると自信無くなってかまくらにしたんですよね。




