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久々の帰郷・・・・あり?

本日2話目

やっと到着

「おー、ニア村が見えてきた!」

「懐かしいですよね、ライ様との村で過ごした日々が」



 ニア村が見えてきたので、そこで昔過ごしたライ、ハクロのテンションが上がる。


 他の従魔たちはニア村に行ったことはなかったが(ヤタは数度ほどある)、それでもなんとなく主であるライの故郷ということで楽しみなようである。



『良さそうな感じの村ですよね』

「主殿の生まれ故郷じゃな。楽しみじゃ」

「ウミュ~ウミュ~ウミュミュ♪」


 いつの間にか人の姿になっているエリー、面白そうに言うアルテミス、鼻歌のようなものを歌うロウ。


 上空から、ヤタとミアンが馬車のそばに滑空してきた。


「・・・久々のニア村ですね」

「こういう村とかに泊まるのっていいでありますな」


 

「あそこがライの故郷の村・・・精霊たちも結構いそうよね」

「あそこにこれから私は泊まるのですよね」


 ルミナスは精霊の方を気にし、ロズ王女はこれからここでの疎開生活に緊張と楽しみが入り混じっているようであった。


「おや?」

「どうしたのですかラリゴ?」

「いえ、何やら村の方から大勢の人が」



 と、ラリゴが前方から接近してくる集団を見つけたらしく、馬の速度を緩めた。


「んー?あ、村長たちじゃん」


 その集団の戦闘にいる人物を見て、ライはニア村の村長だと気が付いた。


 あれ?でもなんで村長とその他村の人が?








「歓迎会のためにわざわざ来たってことなのか」

「そうなんじゃよなっはっはっはは!!」


 その夜、村の広場にてロズ王女がここに来ることに関しての歓迎会が開かれた。ついでに、護衛依頼もこれで終了なので、達成証拠の品をもらっておく。


 どうも、村長たちは国王からの秘密の手紙とかで其の到着予想日程を聞いており、歓迎会のためにわざわざ出向いてきたらしい。


 僕らの事にも気が付いて、ついでの里帰り祝いも兼ねてくれているようだ。


 だけど・・・・・






「ここが、父さんの墓か・・・」

「そうじゃ、不慮の事故でのぅ」


 歓迎会の最中、僕は村長さんに案内されて村の墓場に来ていた。


 村の裏の方にある墓場には、父さんの名前が書かれた墓があった。




 半年前、父さんはどうやら勤めていた職場があった町での強盗事件にあって死んだらしい。


 うだつの上がらない冒険者グループが押し入り、そのドタバタで殺されたそうな。


 僕の方にもその訃報を運ぼうとしたらしいが、まだ冒険者になって半年というあたりなのでここで精神的なショックをかけて支障をきたしてはいけないと母さんが伝えなかったようだ。


「ごめんね、あなたが冒険者として活躍してはいるのを考えると、伝えにくくて」

「いや、いいんだよ」


 母さんが謝ったが、別に謝るほどの事ではない。



「まあ、人には寿命がありますし、死ぬのが早いか遅いだけですけどね・・・」


 ハクロがそういうが、どことなく悲しみが混じった声である。


 ハクロにとっても、家族で会ったもんね。まあ、風呂を除こうとして父さんがふっ飛ばされたことはあったけど・・・・。あの時の母さんとハクロの怒っている姿、あれが一番怖かったな・・・・・。


 ちょっとその時の恐怖を思い出しつつも、父さんの冥福を僕らは祈るのであった。








 墓参りを済ませ、久し振りの自宅に入るのだが・・・・・。


「やっぱ全員は入らないよね」


 ハクロ、ヤタ、ロウ、そしてグループメンバーであるルミナスまでは入ったけど、アルテミス、ミアン、エリー、リーゼは定員オーバーになりそうなんだよね。


 エリーはミミックの姿、ロウは縮んで、リーゼは人化した姿でならぎりぎりいけるけど、アルテミスとミアンでやっぱ無理があるか。


「別に野宿でもいいのじゃ」

「庭の方で寝るのであります」


・・・なんか申し訳ないな。今度何かしてあげようかな。



 なお、ロズ王女が泊まるのは村の中でも一番大きな村長の家らしい。


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SIDEスルト&ワゼ



「あびゃびゃびゃびゃびゃばあばばっばばば!!」


 電撃を受け、ばたりと倒れ込む冒険者。



「ありゃ、焦げなくはなったけど、微調整がうまくいかんな」


 ひょいと倒れた冒険者をするとは抱え、そばの気絶した冒険者たちの山に積み上げる。


 その際に、気絶しているはずの冒険者が胸にあたって幸せそうな顔を浮かべているのは気のせいだろうか?


「次俺でお願いいたします!!」

「いや!!俺が代わりに実験台になってやるので!!」

「こっちにも電撃を!!」


「・・・・どうしてこうなったんでしょうカ」


 スルトの電撃攻撃の練習として、冒険者の人に声をかけたところ。次から次へと自ら進んで出る人が出た。


 その異様な光景に、ワゼは頭を抱えるのであった・・・・・・




ワゼ・・・意外と苦労人

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