第一章:四天王の華麗なる艱難-6
トレメンダス・センチピードが地面をのたうち、暴れ回る。
上下左右を変幻自在に駆動し、緩急の予測出来ない機械的な動きには臨機応変な対応と極限の反射神経が求められた。
ヘリアーテは問題無い。
持ち前の《魔力完全中和》と《魔法特性付与》によって雷光そのものと化した彼女に追い付けるものなどそうそう居らず、いくら超機動を誇るトレメンダス・センチピードであろうとその視界内にすら捉える事が叶わない。
ギデオンの場合、ヘリアーテと比べてしまうと流石に可哀想ではあるものの、割と危な気なく、そつなくその悪魔的な凶撃の数々を躱し続け、時にはカウンターを挟み込む躍動っぷりである。
そんな二人を背後からミツキがサポート。中距離支援要員としてスリングショットを使用。
《磁気魔法》により打ち出した無数の鉄球を縦横無尽に操作する事でトレメンダス・センチピードの動きを誘導し、前衛二人に有利な隙を作り出している。
ホーリーとジョンの二名は変わらず後方にて《乾湿魔法》を《流転魔法》で維持し続ける作業を熟し、トレメンダス・センチピードの動きを鈍らせていた。
しかしその状況も決して長くは続くものではないだろう。
当然、二人のどちらかでも魔力に限界が来たならば即座に《乾湿魔法》は制御を失い、ただでさえ厄介なムカデの化け物が活性化してしまう。
そうなればヘリアーテは兎も角として、今の機動力に何とか付いていけているギデオンや支援するミツキは調子を取り戻したトレメンダス・センチピードの猛威にあっという間に押し潰されてしまいかねない。
散布したハーブの精油による境界の外に出る事が出来たらば逃げる事も可能かもしれないが、魔物として覚醒した知能の事もあり、その効果をいつまで信用して良いかも分からない。
可能な限り早く、迅速にこの魔物の討伐しなければならないだろう
このまま順調に傷を付けていけばそれも決して難しくはない……筈なのだが──
(……何か、おかしい)
ヘリアーテはその大剣で無数にあるムカデの脚を数本まとめて斬り飛ばしながら、心中で懸念を漏らす。
(順調……確かに順調ね。体液を流し過ぎたのか明らかに動きが鈍くなってるし、機敏さも精細を欠いてきてる……。でも──)
虫の──節足動物の表情など分かりようがない。
外骨格で覆われた肉体に表情筋などというものは存在せず、そこから感情の機微を読み取るなど不可能。
……だが、しかしだ。
ヘリアーテの目には、トレメンダス・センチピードの顔に……〝余裕〟が浮かんで見えた。
(嫌な予感がする。致命的な何か──)
「ギェェェッ、ギギィィッッ!!」
「いよっしゃぁッ!」
ギデオンの突き刺した箇所が弱点であったのか、トレメンダス・センチピードは絶叫を上げながら仰反ると彼はそれを追う形で頑強な甲殻を足場に駆け上がる。
「お次は目ん玉ッ!! コイツでくたばれ化けムカデッ!!」
その顔面に足を掛け、両手剣をその巨大な水晶体に向け突き刺し──
「ギィィィ……」
余裕が、深くなる。
「──ッッ!? バカッ!! そこ退きなさいッ!!」
「は?」
トレメンダス・センチピードの最後端──部位で言う「曳航肢」がいつの間にやらギデオンの背後を捉え。
その先端から紫色の結晶が滲み出ると、躊躇なくそれが射出される。
「──ッ!?」
「チィッ!!」
《思考加速》により引き延ばされた視界の端、しかし既にトドメを刺す動作の最中……。ギデオンの身体はその身に迫る致命の一撃に追い付いて来ない。
脳裏に様々な無惨な想像が駆け巡る中、彼の目の前で霹靂が奔る。
迸る雷電はギデオンに触れようとした結晶を中程から断裂。
高電圧に晒されて焦げ付き、炭化し、蒸発する結晶を目の当たりにした彼はその光景に唖然とする。
が、しかし次の瞬間には視界が全く別のものに移り変わった事に気が付き、そのままバランスを崩して転倒した。
「──っ、あ、あれ?」
「はぁぁ……アッブナイ……」
その横にはかったるそうに手を振るヘリアーテが胸を撫で下ろし、鋭い目線でトレメンダス・センチピードを睨み付けていた。
「な、何が?」
いまいち状況を掴めていないギデオンが目を白黒させているが、ヘリアーテとしては解説しているところではない。
(頭が良いって分かってたつもりだったけど、まだまだ侮ってたわね……。まさかそういうやり方を魔物がしてくるなんて)
トレメンダス・センチピードとの戦いが始まり、すでに三十分が経過しようとしていた。
そんな中で彼女達はトレメンダス・センチピードの基本的な行動を少しずつ学び、今では一連の流れを構築するまでに至っている。
それこそ、このままならば問題無く倒せていた程度には順調な構築だった。
しかしそれ故にヘリアーテ達の思考は徐々に徐々に……凝り固まっていた。
特定の行動に固執し、次の挙動に慣れ、想定通りの隙に安堵と緊張の緩慢を生んだ。
故に、頭にその可能性を残していなかった。
全くの初見の必殺の一撃……そんな可能性があるというしなくてはならない懸念を、忘却させられていたのだ。
(ムカデのクセに生意気ねぇ……。私達を確実に殺すために温存するとか、狡猾にもほどがあるわよまったく……)
そう。トレメンダス・センチピードはこれを意図していた。
自分を囮にするように敢えて特定の行動を繰り返し、攻撃を食らい、派手に苦しむ様を見せ、弱々しいフリをする……。
そして充分に余裕が生まれた頃──油断による盲目、盲信に腰まで浸かったのを確認した頃、トレメンダス・センチピードは更に誘う。
明確な弱点、明確な隙、明確な瞬間……。トドメを刺す絶好の舞台を整え、演出した。
自分の命というトロフィーに手が届く……その栄華に見せられた愚か者を確実に仕留める、そんな舞台を。
(ボスが言ってたわね……。『勝利の目前こそが油断の極致……ありきたりだが、至言だ。忘れるなよ?』って。危うくそれをやらかすとこだったわ)
結果、ギデオンはまんまとトレメンダス・センチピードの演出に誘われて舞台に上がり、その背に必殺の一撃をみまった。完璧と言って差し支えない〝策略〟である。
(しっかもアレ、攻撃をスキルで隠蔽してたわねぇっ!? 直前で私が気付けたから見破れたけど……あんな隠蔽するスキルだって温存してたなんてぇっ……)
勿論、通常個体のムカデ型の魔物──ジャイアント・センチピードにはそこまでの知能は無い。
確かにムカデには似つかわしくないものは備えているが、それでも作戦や策略を立てるほどの立派な思考能力までは獲得した記録は、今のところ確認されていないのだ。
(これが、特殊個体……。ボスが何度も警戒しろと言っていた魔物の変異種の異常性……。正直、侮ってたわ)
ヘリアーテは歯噛みする。自身の指導者としての失態と未熟さに、強い不甲斐なさを覚えていた。
「え、ちょ、ヘリアーテさんっ!?」
トレメンダス・センチピードを強く睥睨し、牽制していたヘリアーテにミツキが駆け寄る。
その表情には普段のマイペースさを象徴するような緩さは無く、ただ驚愕と心配の色が滲んでいた。
「ミツキ、配置に戻って。アイツあんだけ傷付いてるけど、まだまだ余裕あるみたいよ。アンタの誘導がカギなんだからちゃんと──」
「それどころじゃないっすよっ!! それっ!! 腕っ!!」
「え?」
そこで漸くギデオンが何事か起きた事を察して立ち上がり、そしてヘリアーテの様子を見て、顔を蒼くした。
「おま、そ、れ……」
「え? あぁ、これ? まあ、しゃあなしでしょ。ギリギリだったし」
「しゃあなしじゃねぇだろッ!? お、俺庇って……、それッ!!」
ヘリアーテの右腕から、血が滴る。
肩から上腕に掛けて紫色の小さな結晶が無数に刺さっており、傷口の周りは赤く腫れ上がり、何やら不穏な色に染まり始めていた。
「な、なんでさっきの刺さって……。大剣はッ!? ガード出来たろッ!?」
「あそこに置いてきたわよ。あんなの背負ってたら、スピード出ないでしょ? 間に合わせるにはそれしかなかったのよ」
「な、ならあの「雷兎走モード」で……」
「アレはまだ長い溜めが必要なのよっ! 普段見てんだから分かるでしょっ!?」
「そう、だけど……おれの、せいで……」
キズはそこまで深くはない。
ただその範囲と毒による侵蝕は痛々しく、重い。
そしてそれは間違いなく自身のせいだとギデオンは更に深い罪悪感に沈み、顔色は血の気が引き真っ白になっていた。
「……なっさけない顔ね」
「え……」
「これは確かにアンタ庇ったケガだけど、そんな事態になるまで気付けなかったのは指導者の私の責任。ボスから色々聞かされて、聞いて、それでも油断しちゃった私の招いた結果よ」
「で、でも、よ……」
「そもそもこんなケガするくらい想定してんのよ。だからポーションやら応急処置の道具やら色々持って来たんでしょうが」
「あ、ああ……」
「それに私ボスに鍛えられてんのよ? 毒やら痛みやらの耐性くらいとっくにスキルで補えんのよ。私を舐めないでくれる?」
「……」
「……だからそんな辛気臭い顔してないで、こんなケガの事なんか吹っ飛ばすくらいの活躍見してみなさいよ。アンタなら出来んでしょ?」
「な、ならアンタは休んでなきゃだろっ!? アンタは後ろで……」
「というかもう一旦退くっすよっ! このままじゃヘリアーテさんが──」
「ああもうっ!! 心配すんじゃないわよ大丈夫だってっ!!」
そう口にするヘリアーテだが、言葉とは裏腹に額にはこれまでの戦闘で流したものとは別の滝のような汗をかき、傷付いた右腕はその激痛からか小刻みに震えている。
とてもではないが傍目には大丈夫なようには見えない。
「いいえ心配するっすっ!! 強引にでも引っ張って──」
「あら? ケガしてるからって私を力強くで退かせられるつもり? 舐められたもんね」
「う……。それは……」
「……ホントに心配なら、さっさとアイツぶっ倒すわよ。別に私だって苦しみたいわけじゃないしねっ!」
「そこまで、言うなら……」
「……わかった」
「よし。いい? さっきはちょっと失敗しちゃったけど──」
再び雷光をその身に纏い、離れた位置にある自身の大剣を拾い上げて豪快に担ぐ。
「私はアンタらの上司よっ!! やってやるわよ任せなさいっ!!」
ヘリアーテはその柔らかい関節を利用して腰を、膝を、足首を限界まで落とし込むと全身全霊の力で地面を踏み締める。
それだけで地面は割れ、悲鳴を上げ、彼女から無意識に放出される電磁波を受けた地面の欠片が数センチだけ浮遊した。
「まずはその危なっかしい──」
縮めたバネが元に戻るかのように。
撃鉄を弾かれて雷汞が炸裂する銃弾のように。
天に瞬く、稲妻のように。
…………奔る。
「気持ち悪いの、ぶった斬ったげるわよッッッ!!」
ギデオン達の──そしてトレメンダス・センチピードの視界が一瞬、光で満たされる。
ほんの僅かにだが痛みすら伴う強烈な閃光は目を眩ませると、宛ら爆発でもしたかのような重たい破裂音が遅れて鳴り響き、更に遅れて砂埃の突風が舞う。
「うおぉッッ!?」
しかしてそれは次に吹き荒れた切り裂かれた空気によって瞬間的に霧散。
彼等の目が次に写したのは……トレメンダス・センチピードの長大な身体の三分の一が斬り飛ばされて宙を舞い、辺りに体液を撒き散らす人間大の火花の姿だった。
「ギェェェェェェギィィィィィッッッ!?!?」
谺する耳障りな絶叫。
何百キロにも及ぶだろう切断されたムカデの肉体だったものが轟音を立てながら落下し。
彼女から迸る雷電によって降りかかるムカデの体液が蒸発し煙を上げる……。
「う……わぁぁ……っ」
確かに彼女は長い溜め時間がなければ「雷兎走モード」にはなれない。
以前戦ったテレリとの最後に見舞ったあの超次元の連撃は出来はしない。
だが、だからと言って手札が切れたワケでもない。
《魔力完全中和》と《魔法適性付与》はただその身に《雷電魔法》を受け入れ電気と一つになれるスキルだ。
数々の訓練、無数の鍛錬、数多の試練をボスであるクラウンに日々課され、それを乗り越えてきたヘリアーテは、だが。
そんな二つのスキルを使い熟す上でその身に、新たな力を宿すに至った。
魔力との親和性が極限まで高まる事によって得られるそれは、彼女を更なる高みへと押し上げる。
自身の肉体的なあらゆる膂力をそのまま魔力の〝質〟と〝威力〟に変換する、そのスキルの名は──
「マスタースキル《魔力の統率者》……。これで私もバケモンね。おめでとう私」
未だクラウンすら会得に至っていないスキル。
しかし自身の鍛錬すら怠らず、既に《魔力完全中和》を習得した彼ならばいつしか体得するだろうそれに先に辿り着いた自分に僅かに身震いしながら、彼女は驚愕に打ち震える部下達に向き直った。
「ほらアンタたちィッッ!!」
「「「「──ッッ!!」」」」
「私の背中ぁっ! まだ見えないでしょうけど頑張って付いて来なさいッ!! やれるだけやってやりなさいッ!! 」
「「「「は、はいッッ!!」」」」
──その後、ヘリアーテ達はトレメンダス・センチピードを見事に討伐。
全員が無傷とはいかず、ヘリアーテのケガをカバーするようにして立ち回ったギデオンは数多く被撃してしまい、最後にはフラフラの状態で気絶寸前。
ミツキも何度か無茶な誘導をして数撃傷を貰ってしまったがギデオンほどではなく、戦闘終了後は皆の傷の手当をして回った。
ホーリーとジョンは最後までなんとか魔法を維持したものの、その有様は最早自壊症一本手前であり、この中ではミツキが一番慌てたまである。
ある種この中で一番ピンピンしていて且つ一番の外傷を負っている筈のヘリアーテは、「他の子優先」とミツキに命令した後に自分で先に手当を始めていた始末。
全員でそんなヘリアーテを「マジでちょっとバケモンじゃん」と思い、取り敢えず心の中だけでみんなで〝姐御〟呼びする事を密かに決めたのだった。
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「──ふざけるなッッ!!」
私がエルウェと談笑していると、地べたにて拘束した上で正座させていたエルフ族の一般襲撃者達の一人が、突如として声を上げる。
「……なんだ?」
「さっきからヘラヘラヘラヘラとッ!! オレ達の無念をバカにしてんのかァッ!? え゛ェェッ!?」
怒号は大きく、周りを囲う森の枝葉を揺らしているかのような迫力だ。宛ら雷鳴だな。
「オレ達の家族は──オレの息子はテメェに殺されたァッ!! テメェの命で償やがれこの悪魔がッッ!!」
……悪魔、ねぇ。
別に何を言われようと何と呼ばれようと構わないのだがな。
それを承知で戦争に身を投じ、最前線に与し、誰よりもエルフ族を殺した……。全て理解して手を下した。
……ただ。
「お前は……カイだな? 南の監視砦に息子のレンに大枚叩いて買った鎧を着せてを送り出した」
「──ッ!? な、なぜそれを……」
「殺した者の名前と簡単なプロフィールは全員頭に入っている。あくまで自己満足、だがな」
「……」
「お前、私に息子を殺されて怒髪天を衝いているワケだ。私に」
「あ、当たり前だろうがッ!!」
「ああそうだな当たり前だ。身内を殺されて怒らん奴などただの異常者か最高に〝正しい奴〟のどちらかだからな。お前の感性も心も至極、当たり前だ。……だがオカシイなぁ?」
「は、はぁ?」
「大切な身内を殺されたくなかったのならば、何故お前は戦場になどその息子を送った? 家名を上げる目的で与えた鎧を着せて、何故死地に送り出した?」
「──ッ! そ、それは……」
「まさか死ぬなどと思わなかったか? 違うだろう? 長命種のお前達エルフ族が戦争について無頓着なワケ無いものなぁ? なんせその前の戦争で妻を亡くしているんだ当然理解していた筈だ。戦争では……人が死ぬ」
「なっ……」
「誰に殺されたのか? ああ重要だな、だが。……その可能性を跳ね上げたのは何処のどいつだ?」
「それ、は……。こ、この国は、徴兵制で……」
「そんな錆び付いた法、あの当時のユーリが細かく気にするか? 戦力になるかも怪しい小兵が一人出たところで人族殺戮にしか興味の無い彼女は気にせんさ。報告が行ったところで構ってられるかの一言で一蹴が関の山だろうな」
「そ、そんな事庶民のオレ達に分かるワケ無いだろッ!!」
「分からない……。つまりは可能性はあったのだろう? 適当な嘘をでっち上げて参戦せず、婚約者だったゼルリムを迎えて三人でナッツ屋を切り盛りする未来が……なぁ?」
「うぅ……」
「……実際そうやって参戦せず、今は幸せな日常を送っているお前達の同胞は数多く居る。知らなかったか?」
「お、オレたち、は……戦争で武功と誉を──」
「戦争なんぞただの縄張り争いだ誉など無い」
「──ッ!?」
「あるのはそれによって生まれるモノを如何に多く吸い上げるかの醜い醜いエサの取り合いだ。勝手に飾り付けて煌びやかに仕立てようと宝石なんぞただの〝石〟であるのと同じように、戦争なんぞどれだけお膳立てしようと所詮は子供のつまらん言い争いの延長線上と同じでしかないんだよ」
「な……」
「そんな下らんもんに大事な大事な息子を送り、勝手に死ぬ確率を跳ね上げて、逃げるより家名向上を優先させて結果……私に殺された。果たして、お前に──いやっ……お前達の語る私を襲えるだけの〝無念〟とは……、一体なんだ?」
「……オレ、は……」
「……私を殺そうとするのは良いだろう。全てを承知でその上で……それでも私を殺したいと思うならそれも良かろう。それが私の負う責任の一つだ。だがな──」
「……」
「……私を恨んで殺す理由に息子を使ってやるな。そんなものの為に、彼は私に殺されたんじゃないぞ」
「ゔ、ゔぅぅ……」
「……はぁ」
まったく。最近は説教ばかりだな。
不甲斐ない大人が多いのは別に前世も今世も変わらんが、これではヘリアーテ達の方がよっぽど道理を心得ている。
それにこんな事が定期的に起こるとなると流石に少々面倒なんだが……。
「あ、あの……クラウン、さん?」
「……なんだ?」
「実はあの……アナタを誘い出した時に吐いた聖魔を安定させる魔石に関してなんですけど……」
「お前……まだそんな妄言を……」
「いやあのっ!!」
「あ?」
「……実は……元ネタは……あるんですよね。へへ」
「……ほぉう」
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今章は戦闘メインというわけではなく、あくまで四天王の活躍を描く章なのでこんな形に落ち着かせました。




