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犬猿アイドル百合営業中  作者: 三色ライト
3章 ICL編

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142/143

142話 胸を張って

「あ、あー……というわけでfelizさんの最終ステージは終了となります!」


 MCの人が困惑しながら宣言した。そりゃ困惑するわな。本当にごめん。

 薫が百合営業のことをぶっちゃけた時、当然のようにこの東京アイドル武道館の雰囲気は悪くなったけど、今は不思議と温かい空気が流れている。

 薫はマイクの音量が自動で切られていることを確認すると、ずけずけと歩いてMCからマイクを奪い取ってしまった。やることが早い!


「皆さまを放置して勝手に盛り上がってしまい、申し訳ありません。でもこれが私たちの答えです。謝罪もします、感謝もします。ただ今日のことは分かりません。それは皆さまにお任せするほかありませんから。では」


 さらに困惑を深めたMCさんにマイクを返して、薫は満足げにこちらへ帰ってきた。本当、むちゃくちゃするなぁ……。

 私たちは一度控え室まで戻る。ここから30分間、国民投票が行われるからだ。


「あんったら! 何しとんの!!!」

「「すんません」」


 当然のようにマネージャーから大目玉をくらった。色々百合営業のために準備していてくれたみたいだけど、全部水の泡になったな。


「まぁ……いいわ。とりあえずあなた達が結ばれたこと、1番近くで見ていた私が祝福してあげる。おめでとう」

「ありがとう、マネージャー」

「あ、ありがとう」


 私と薫は見つめあってクシャッと笑ってみせた。

 そうこうしている間に30分が過ぎ、ICL決勝ラウンド結果発表の時間となった。


「さぁ、最下位だろうとなんだろうと胸を張ってきなさい!」

「おう!」

「うん!」


 私たちは再びステージへと向かう。

 途中、トップアイドルたちからの視線が痛いほど浴びせられた。こわいこわい。

 そんなトップアイドルたちと一斉にステージの上に並び、結果発表を待つ。


「さぁ……皆さん、心の準備はできているでしょうか。ICL決勝ラウンド、結果発表のお時間です!」


 MCさんの宣言とともに、私たちのICLの結果が発表される。

 私たちの心の準備なんてとうに終わっていた。

次回、最終回です。

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