表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
142/145

20話 壊滅

とうとう20話です

ちょっと長いなと思いながらも最終話に向けて書きまくり、できるわけもなく


凍「てかあと何話だよ」

雷「盗み取ってきたこの原稿によると、3話くらいは続くわね。更にエピローグが3話くらいあるみたいだけど」

花子「長いですねぇ~」

焔「エピローグ……凍との」


それ以上いけない

別に運営さんから注意を受けそうなものは書いた覚えは……前にはありましたね

この先も気長に続きを読んで下さると嬉しいです


では、本編どうぞ~

帝都に水龍と風龍が揃った。よし逃げよう。

そう思っている時期が俺にもありました。

帝都の直上で急停止した風龍は周囲に暴風を発生させ全員の動きを止めた。何か俺がジャングルで王様たちにやってもらった戦法に似てる。多分風龍は狙ったんじゃない。だって視線が水龍で固定されてるし。


【あら、旦那様じゃないの。こんな所で他のメスの臭いを振り撒くだなんて、嫌だわ浮気性。でもメスを囲っちゃう程に魅力的ってことだし今回は許してあ・げ・る】


黒スライムに寄生されているわりに前回会った時との違いが目以外に見当たらない。とりあえず目は赤く発光してるから黒スライム寄生されているんで間違いないんだよな?

てか逃げ遅れた。


【あら、そこに居るのは旦那様と私の愛のキューピッドじゃない。この前はありがとうね】


表現古くね?

あ、一応2000歳の年寄りだし言葉が古くても当たり前なのか。てか話しかけないで欲しかった。風龍なら俺たちが逃げても大したことないって放置してくれそうだし。


「ああ、その筋は俺たちの婚約を認めてくれてありがとう」

【お安い御用よ~】

【何を仲良さ気に挨拶をしておるか!!】


ちっ、空気の読めないロリコンドラゴンめ。略してロリゴンめ。


【貴様! 何か吾輩の悪口を考えておるだろう!】

「いやいや、何も考えてないぞ」

「凍は表情に出ちゃうからねっ」

「隠し事のできない正直な性格、と言っておけば良いのかしら?」

「浮気とかしたら直ぐに分かりそうですよね」


そもそも焔が居るのに浮気なんてしようものなら監禁されそうで怖いんだが。絶対にバレるし。てかこいつら俺が何考えてるか絶対に分かってやがる。そして3匹と重婚している時点で浮気性か優柔不断は確定してね?

自分で言ってて悲しくなってきた。


「風龍! 霊帝を殺しな!」


あ、ババアが指示を出した。


【あん? 人間如きが何を偉そうに命令しているのだ? ……む? 何か急にそこのお子様を殺したくなってきたぞ】


アバウト!!

そんな何となくで風龍に狙われる霊帝は間違いなく泣いて良い。


【レイを殺すなど、させんぞ!!】

【邪魔をしないでいただけるかしら旦那様。私は貴方の匂いがするあのガキを殺さなきゃいけないの】

【だからさせるかと言っている!! あと、誰が年増の旦那になどなるか!!】

【何を言っているの旦那様。見て頂戴このお腹、私たちの子供よ】


うわぁお。俺たちの間に子供できてないのに1回しかしてない風龍と水龍の間にはできてるのか。きっとカラカラになるまで搾り取ったんだろうな。

ちなみに、低レベルだが大事な話をしながら風龍と水龍は戦っている。しかし風龍はお腹の中に子供が居る分激しく動けないようで前回見た時よりも水龍が頑張っている。余波で帝都と魔都の戦力は壊滅したがな。

水龍が顔面目掛けて尻尾を振り払うと風龍は屈んで回避し、まるで予想していたかのように水龍は水弾を打ち出した。その弾道は狙ったのか魔都の戦力に向けられており、油断していた人間たちに予め避難するなんてことはできずに直撃を受けた。密集していた場所への攻撃に魔都の戦力は壊滅したが、その後ろの王国の戦力も高圧の水に流され動けなくなった人間が沢山居るようだ。ババアと王子は最初から他の人間に避難させられていた。


「この状況で兵を固めておくな、馬鹿者!」

「両軍、退避しろ! ここからは人間の出る幕ではない!」

「ギルバート王子!?」

「悪いが、如何な方法であろうとも風龍を支配できるなどと思わないことだ。支配したとしても、人間と風龍では根本的な価値観が違う!」


帝都の人間たちにも逃げろと言う王子をババアが睨むが王子は知ったことではないと言った顔だ。

それにしても、もう逃げ場が無い。建物が倒壊して道は既に無く、一部はクレーターと化している。その上、上空では水龍と風龍の迷惑極まりない喧嘩だ。この建物に一発も当たっていないことに驚くくらいだ。水龍は霊帝が居る帝宅に攻撃が飛ばないように立ち位置を気にしているようで帝宅は無傷だ。


「レイちゃんの所に行けない……」

「これで行くのは自殺行為だよな」

「でもここに居るのは危険よね?」

「あ、手遅れみたいですよ」


花子の言葉に嫌な予感を感じて2匹の方を見ると、見えない何かに殴り飛ばされた水龍が落ちてくるところだった。魔獣の姿になり口に焔を咥えて雷と花子を背中に乱暴に乗せて建物から飛び降りる。空中で雷も魔獣の姿になって花子を背負ってくれた。

煉瓦の瓦礫や木造の家の破片で足場が悪くなっている地面に着地する。恍惚とした表情の焔を地面に落として上を見れば水龍が地上から風龍に特大の水弾を打ち出すところだった。しかし風龍は自分の周囲の風を操って壁か何かを作っているようで水弾が弾けた後には変わらず空に浮いていた。口元には本当に楽しそうな笑みが浮かんでいる。

今の内にどこかに避難しよう。ちなみに、焔はもう少し咥えられていたかったと呟いている。雷と花子は呆れて何も言えないらしい。


【もう、旦那さまったら激しいわね】

【黙れこの痴女! この程度の攻撃を防いでいい気になるなあああああああああああ!!】


咆哮した水龍の周りに水弾が出現した。今までは口からだったことを考えると水龍は成長したのかもしれない。そして、風龍の周りの弾かれた水が槍のように変化し風龍に向けられた。


【あら、本当に旦那様は強いのね】

【喰らうがいい! 年増!】

【誰が年増だ! ああんっ!?】


【何て低レベルな戦いだろうか】

「コオルだな!」


あ、避難してたら王子に見つかった。何か不敵な笑みを浮かべてるし、何か考えがあるのかもしれない。人化してやるとホッとした表情で近付いてきた。こっちに来るにつれて表情が引きつるのは焔が物凄く退屈そうでいつ爆発するか不安だからだろう。


「コオル、お前はあの龍たちの言葉が分かる、と思って良いんだな?」

「相変わらず直ぐ本題に入る奴だな。そうだよ、俺たち魔獣は人化してても魔獣の姿でも言葉が分かる」

「ならあの戦い、止められないか?」


何を言っているんだこの馬鹿王子は。


「今私のことを馬鹿だと思っただろう?」

「……そんなに俺は顔に出るか?」

「話がズレているぞ。で、止められないのか? 風龍は黒スライムに憑りつかれているにしては魔都の人間の命令に従っていないように見える。私はそこに可能性があると思っているのだが」

「それにはあのババアが命令して従うかどうかを試す必要があるぞ」


王子の言う通り風龍は完全にババアの言うことを聞いているわけじゃない。その理由が風龍にあるのか黒スライムにあるのかは知らないが、命令に従わなければ確かに止められる可能性はある。


「連れてきたよっ」

「流石俺の嫁だ」

「ええいっ、離せ!!」

「貴様等! 魔獣如きが人間に何をする!!」

「五月蠅いわね」


焔は俺と王子の会話が終わる前にババアを拉致してきて、騒がしく詰め寄ってくる人間を雷が縦に両断した。恐ろしや恐ろしや。


「このっ、風龍! このガキ共を殺しな!」

【お痛が過ぎるわよ旦那様!】

【誰が旦那だ年増! 吾輩はレイが大人になるまで家庭を持たん!!】

【そんなロリコン趣味は妻である私が叩き直してあげる!】


喧嘩は続いていた。つまり、ババアの話は完全に無視された。これでババアの命令に従わないということは証明された。

しかし、上手く行けば帰ってもらえるかもしれない、なんてのは儚い夢だと俺たちは思い知らされた。だって風龍と水龍の喧嘩は激しさを増してんだもん。とうとう帝都の外にまで被害が出始めたんだもん。

帝都の外の森で暮らしている魔獣たちは風龍が真上を通った時点で怯えて住処の奥の奥に引っ込んだと思うが、それでも風龍と水龍の攻撃の余波でいくつかの巣が壊滅したはずだ。

……魔獣なら不必要に他の魔獣の巣を荒らすな。


「王子、何か考えろ」

「貴様も考えろ!!」


ですよね~

さて、あの馬鹿共はどうしたら自分の住処に帰ってくれるだろうか。


やっと風龍攻略の目処が立ったかと思われましたが、まだ微妙です


凍「致命的に戦力が足りねえよ」

雷「水龍をサポートする戦力すら足りないわ」

花子「戦力増強……ジャングルに行きましょうか?」

焔「えぇ~、ジャングルの問題じゃ内から強力はできないんじゃないかな?」

花子「……焔に正論で返されました」

雷「その屈辱は分かるわ」

焔「分かんないよっ!?」

凍「……戦力、戦力」


おいリア獣嫁たちを止めろ


では、次回~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ