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5話 コーディネイトの時間です

各章恒例になり始めた服チェンジの、いいえ、コスプレのお時間です


凍「各章に定番を詰め込み過ぎじゃね?」


どうなんでしょう?

個人的に茶番回は筆が進みます、変な方向に


雷「遊園地でのオイル塗りに1話使ったのも良い思い出ね」


あれは自分でもビックリしましたけどね

では、本編どうぞ~

このホテル最高だな!! 肉の種類が豊富で美味い!! 特に煮たやつが!!


「凍、嬉しそうなところ悪いんだけど、服はどうするの?」

「ぷはぁ~、良い蜂蜜です!」

「美味しいけど、ここは均等な火加減が……」


焔、お前は料理人か? 火加減の微調整を仕込んだのは俺だが。

サービスには飯のことが書いてあった。1日5回までなら朝7時から夜の8時までの間でいつでも料理を頼めるらしい。しかもこの部屋だと宿代にサービス代が混みになっているから料理は無料でメニューも結構豊富だった。サービスを無しにしたプランもあったが、料理の値段とか考えたらサービス有りの方がお得だった。面倒だから金に物を言わせただけなんだがな。

ともかく俺と焔は肉、花子は野菜と蜂蜜、雷が少量の肉と大量の野菜……だから無理に野菜を食わせるなって。


ともかく、これで3時のおやつは済んだ。意外と量があって晩飯は本当に軽めで良い気がしてきたが、まあ良い。ともかく服を買いに行こう。普通のやつをな、普通の。


「今度こそ、凍君コーディネイトの時間です!!」

「頑張るよ~っ!」

「……着せ替え人形のオスって、どうなのかしら?」


俺が聞きたいです。




まずは近いホテルの西側の服屋に行ってみたが、服に魔石が付いて無い。これでは冒険者として疑われてしまうから却下、しようと思ったがメスたちは下着とかが欲しいらしく入って行った。ええ、引き摺られましたとも。

それぞれのサイズに合ったインナーや下着を買ってギルドの東側にある冒険者用の防具店に移動した。雷のサイズと焔、花子のサイズは訊くな。比較することもしちゃ駄目だからな? でも試着室に俺を連れ込もうとした焔と花子は後で説教だ。

……焔が昔に何したか尋問するの忘れてた。


まず防具店に入って直ぐに軽鎧の方を見た。大きな鎧は要らない。動きづらいだけで防御力は魔獣の皮膚に劣る、何とも悲しい装飾品に成り下がるしな。

軽鎧のコーナーには意外と色々な服がある。そう、服がある。本当にこの世界の防具店は意味が分からない。

ともかく好みだけで選ぼう。今回こそはコスプレじゃなくて普通の冒険者風の服にしよう、そう思っていたんだ。


「凍っ、これが良いよ、これっ!」


焔が凄い勢いで一着の協会戦闘員用の黒い服を持って来た。

胴体部分は結構細身だが、ロングコートくらいの長さがある。上着だけで胴体から下半身までをカバーするようなデザインだ。まぁ、ちょっと肩に金属の装飾がある牧師服みたいなもんだ。

ちなみに、予想通り焔はシスター服を着ている。ただし、協会のシスター服、というか修道服って髪を隠す部分が無い。代わりにベレー帽みたいな同色の帽子が付属品になっている。こんな短時間で三つ編みにした努力は認めよう。


「ああっ、先を越されました!」

「落ち着きなさい。そう言えば背中にマークが無ければ協会の者ではないという証明だったわね。ここの服にも付いて無いし」


ああ、王都でそんな話あったな。

ちなみに、今は滅茶苦茶目立っている。焔が笑顔を俺に向けているんだが、それを見た周囲の人間たちが性別問わずポワ~っとしている。

性別を超えた愛に目覚めないことを祈る。

まぁ、そろそろ戦闘服も目新しいものは無いし動きやすいこの服でも、


「ちょぉぉぉぉぉっと待ってください!!」

「……花子さん何かな?」

「凍君っ、これを着ましょう!」


そう言って花子が俺に渡してきたのはダブルジャケットの執事服だった。そして花子は細身で動きやすさを重視したドレスみたいな黒が基調で白い装飾が各所に見られる服……焔も花子も何がしたいか分かりやすいな。


「……凍、ここは穏便にこれにしておきなさい」


そう言って雷に渡されたのは忍装束で、雷が着ているのはクノイチ装備。和服と同じ要領だが腰の部分は結構絞られているしミニスカだ。そして服の下から網目模様の薄いインナーが見える。雷のスタイルもあって誰がどう見てもエロコスプレ。忍のくせに全く忍んでない。特に胸が強調されているせいだ。胸が強調されているせいだ。

クノイチ装備って体のラインが出るから雷に向かない気がする。いや、向いてるのか?


「凍はやっぱり修道服が似合うって!」

「目立たないようにするなら忍者でしょう?」

「一般的な服の方が目立ちませんって!」


……いや、お前らが居る時点で目立つんだけどな? そして一般的って何だっけ?


「凍は私たちと結婚したんだよっ。つまり心機一転だよっ。でもだからこそここで原点を思い出すっていうもの良いと思うんだ! それにほらっ、花子は協会の服着たことないし雷はあの時は男物だったからここはやっぱり皆でシスターで凍は牧師さんで行こうよっ。シスターと言えば牧師さん、牧師さんと言えばシスターだよっ! 牧師の凍に優しくされたり意地悪されたりするシスターな私……最高だよねっ!!」


いや、確かに最初はこれでしたけどね。てか牧師はシスターに意地悪する職業じゃねえよ。一緒に協会を管理して地域住民と協力する職業だよ。


「何を言ってるの、服は常に変えていくべきよ。今まで協会の戦闘服、執事服とメイド、学生服、獣人村でのお手製、医者にナースと来たんだからここもやっぱり何かネタに走るべきよ。だから今回は忍装束にしましょう? 意外と掴める所もあって幅が広がりそうよ? これなら凍に良いようにされなくても済みそうだわ。花子の手錠を仕込む場所も作れそうだし、焔は縛られる時に背徳感が増すし最高でしょう!」


ネタ言うな。そして幅が広がるって完全にプレイの話だよな? 止めい! 俺はアブノーマルなのは勘弁だ!


「焔も雷もどうかしています! ここは凍君が私たちにしてくれる感を出すためにも執事服にしてもらうべきです! 凍君が椅子に座る私の手を取ってくれたり挨拶に手の甲にキス、上目遣い……ちょっと鼻血が、ティッシュ無いですか? それに、執事の下剋上で苛められるお嬢様とか萌えませんか? 萌えますよね? 萌えるに決まってます! 萌える、萌えれば、萌える時! どうですっ、凍君にピッタリでしょう!!」


……うん、こいつら結婚しても酷いね。少しは落ち着くかと思ったけど前よりストレートになっただけだな。周囲の男から睨まれるし女からは引かれるしで酷い有様だ。

俺は何もしてないんだがな。

あれ? 五十歩百歩だけど1番まともなのって焔? ……嘘だぁ~


「で、結局どれにするんだ?」


正直な感想だが、雷のじゃなければ同じような着心地なのでどっちでも良い。協会の戦闘服の方が動きやすいくらいの差しかない。つーか焔と雷のドレスも見たい。だが雷と花子のシスターは似合うと思う。

どっちにすれば良いんだ!?


「私っ!」

「私でしょう?」

「私です!」


ともかく雷の意見は抜いて焔と花子にジャンケンでもさせるか? いや、焔の強運だと何をやっても焔の意見が選ばれそうだ。


「ここはもう、これしかないですねっ!」

「そうだね、これしかない!」

「良いわ、勝負よ!」


はい?

全員が向かい合って右手を腰に溜めている……殴り合いじゃねえよな?


「ジャンッ」

「ケンッ」

「ポンッ!!」


……のどかだなぁ~


「やった! 勝ちました!! 私の勝ちです!!」


はいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!??

何だ!? どういうことだ!? 何故に焔がジャンケンごときで負けるんだ!? 焔にとって負けた方が良いってことか!? 訳が分からん!! だが雷が勝たなかったのはグッジョブ!!


「くぅっ!!」

「何が駄目だったのかしら……」


雷のは全部が悪い。

ともかく今回のコーディネイトは花子の執事アンドお嬢様で決定した。


「……私はメイドにしようかな?」

「あら、凍の同僚を演じるつもりかしら?」

「焔、ここはドレスにしておきましょう?」


そうしてくれ。焔のメイド姿とか目立ち過ぎて事件が起きそうだ。ドレスならまだ牽制になるだろう。変な男たち用の。


と言うわけで、焔のドレス姿を見たいと言って説得し俺は早々に執事服に着替える。あいつらが選んでいる間に着替える。でないと何されるか分からんからな。

着替え終わって試着室のカーテンを横に開くと忍び足の焔が目の前に居た。手には膝下までで肩の出た白いワンピースと紅い丈の短いジャケット……ドレス? まぁ良い。


「……何か申し開きはあるか?」

「凍に着替え手伝ってもらおうと思って……テヘッ」


可愛いが、許さん。

デコピンして既に着替え終えている花子を呼んだ。


「これありか?」

「……ジャケットがボレロみたいなものならありじゃないでしょうか」


ああ、ドレスの上から着るショート丈の上着ってボレロって言うのか。


「探してくるねっ」


そう言って焔は生地がシッカリしたボレロを探し始めた。半透明の生地が嫌いらしい。


「焔は本当に自由よね」


そう言って雷が俺の隣の試着室から出てきた。

確かに雷が着ているのはドレスだった。ドレスだったが、何か違う。

そう、黄色のチャイナチックなドレスだった。まあ有体に言えばチャイナドレスだが、ワンピースではなく腰から下が別の布でスカートになっている。ワンピースでスリットの浪漫はどこに行った!? そしてチャイナのくせに胸元だけ布が無くて巨乳が目立つ!!

雷お嬢様、あなたも充分自由です。凍は目のやり場に困り……つがいだし堂々と見るかな。

しかし、胸から腰に掛けてのラインが凄いことになっている。けしからん。


何だか異常に疲れる服選びは終わった。

俺は医者から黒執事。

焔はガーターナースから白いワンピースに紅いボレロ。

雷は女医から黄色の谷間出しチャイナ風ドレス。

花子はミニスカナースから白い装飾のある黒ドレス。

……結局花子が1番普通のドレスだったか。

しかしワンピースに法剣、チャイナドレスに斧槍、ドレスに日本刀……どうしてこうなった?

……服も選び終わったし会計済ませてギルドに行ってみるか。

服装は観戦をするためにちょっと貴族の令嬢を意識しています

でもキャラによってバラバラで統一感0です!


凍「威張ることじゃねえだろ」

花子「私の知ってるドレスと違いますぅ~」


いや、焔と雷に西洋式のドレス着せたら、ねぇ?

スタイルの差が凄いことになっちゃいますよ?


次回は、服を選び終わった後の作戦会議です

久しぶりにギルドのお仕事して、王子からの依頼について考えますよ~

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