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セカンド・ストーリー・オンライン 理想の魔女目指して頑張ります。  作者: 彩帆
第三幕

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114/130

114・毒食らわば火力出せ


 大釜の修理も終わりましたし、生産活動をしましょうか。ミランダさんに頼まれた湖の水のポーションの製作もしないといけませんから。

 それにお金もないので。装備新調やら修理代やらで飛んでしまいましたから。街への税金も納めないといけません。


 いつものように材料を用意する。だけれど今回は大釜で作るので今までの倍入れて、かき混ぜる。

 量が多いのでかき混ぜるのも一苦労ですね。しかも時間がかかる。……ポーション作りに錬金術が選ばれる理由がわかります。余裕があればスキルを取ってみましょうかとつい考えてしまう。


「よし……できました! ってあれ? ポーションの名前が違う?」


【万能ポーション:聖なる水で作られたポーション。あらゆる怪我や病を治療し、体力を全快する】


 いや、ちょっと待ってください。私が作りたかったのは湖の水入りのわりと普通の回復ポーションでして……。


「なんでこんなものが……」

「湖の水で育った質の良い薬草を上級調合用の大釜で作ればそうなるに決まっておろう……」


 ルシールさんの呆れたような声が聞こえてくる……。そうですね。そうなりますよね。

 失念していました……この大釜は上級調合用。今まで使っていた道具よりも性能がいいので、作り出されるアイテムもさらに上級のものができて当然でした。


 せっかく作りましたが、作り直しです。ちょっと性能が良すぎるので。

 作り直しは気をつけてやりました。わざと工程をミスしたり、材料の量を間違えたり……。

 そういう判定ミスを重ねることで、上級用で出来上がるアイテムのランクが落ちます。そして無事に【万能ポーション】ではなく【回復ポーション】を作り出すことが出来ました。


 ちょっとした失敗?はありましたが、無事にポーションの製作は終了。

 数にして五百個。以前まで百個作るのに三時間も掛かっていましたが、今なら同じ時間でこの量が作れます。大釜がなかったらもっと時間がかかっていたかも知れませんね。


 少し休憩を挟んで再開。今度はちょっとした実験をしてみたいと思います。

 用意するものは【暗黒スープ】。これを使用するには飲まないといけないんですよね。料理だから当たり前とはいえ、もう少し使い勝手が良い感じにしたいんです。

 一口でいけるくらい……例えば丸薬のようにできないかと考えました。


 ここに【カタン草】というものがあります。これは料理にも用いられる薬草の一種で、片栗粉のような役割を果たしてくれるそうです。これをつなぎ剤として暗黒スープに投入すればきっと……!


「あ、あれ?」


 料理の鍋に投入したカタン草と暗黒スープは失敗エフェクトを出して、失敗作になってしまいました。何回やっても同じ結果……この組み合わせではダメということでしょうか?

 暗黒スープを使っているからでしょうか? 暗黒スープを作る過程でカタン草を入れてみましたが……普通に暗黒スープというアイテムが出来上がるだけでした。


 失敗エフェクトとなるということはシステム的に組み合わせられないか、レベルが足りないかですが――あ、もしかして。


 今度は料理用の鍋ではなく、さっきまでポーションを作っていた大釜を使ってみることにしました。【料理】スキルで作れなくて、【調合】スキルでなら作れるのかもしれないと思ったのです。

 水の代わりに暗黒スープを入れて、カタン草を入れる。するとキラキラとしたエフェクトが出てきました。


【暗黒スープの丸薬:服用すると【毒】【麻痺】【睡眠】【腹痛】【高熱】【衰弱】【虚弱】【鈍足】【めまい】【飮食無効】の効果を与える】


 ……できました! 調合用の大釜で作って正解でしたね。

 後ついでに【風邪引き薬】も入れて【風邪】の効果も追加したバージョンも作りました。これでまた一つ手間が減りました。


 回復ポーションなども丸薬化することは可能ですが、回復効果が落ちてしまうようですね。暗黒スープもそうなのですが、効果が減ったのは満腹度に関するものだけでした。元が満腹度にされる【料理】カテゴリだからでしょうか?


 なんにせよ、私が欲しいのはバッドステータスなのでこのままでよしです。

 ちなみにこの丸薬を使用した上で万能ポーションを飲むと、ちゃんと全部治してくれました。これで復帰も楽になりましたね。


 しかし……もっとバッドステータスが欲しいですね。ということでさらに増やそうと思います。

 頑張って【言語:ユニレイ語】を習得したので本の内容が分かるようになりました。その結果、ルシールさんの魔術書の中にバッドステータスをつけられる毒薬についてまとめた本がありました。【防御低下薬】【魔法防御低下薬】【攻撃力低下薬】【魔法攻撃低下薬】などなど……。


 アジーちゃんにつけてもらったあの異常状態の数々を薬でできるようになるわけですね。

 カタン草は防御力を上げる薬にもなるそうです。これを使って全く逆の効果を及ぼす薬を作っていきます。


 【防御低下薬】をカタン草とレディブラックと毒草で。【魔法防御力低下薬】はそこにブルーローズを加えるとできます。【攻撃力低下薬】は【パープルベリー】という木苺を使います。そのまま食べると攻撃力がちょっと上がるんですよ。これとレディブラックと毒草でできます。


 それから【目潰しの薬】。【目くらまし】のバッドステータスを与える毒薬ですね。これをレッドグラスと毒草で作ります。

 さて、いよいよそれらを【暗黒スープ】と共に混ぜて、完成!


【万能毒の丸薬:服用すると【毒】【麻痺】【睡眠】【腹痛】【高熱】【衰弱】【虚弱】【鈍足】【めまい】【飮食無効】【風邪】【目くらまし】【防御力低下】【魔法防御力低下】【攻撃力低下】の効果を与える】


 この丸薬を一つ口にするだけで十五個の状態異常が付きます。……これ一つで人を殺せてしまえそうですね。

 私は一部に対して耐性があるので効果があるのは十二個ですね。……そういえば毒耐性、やっぱり要りませんよね?


 ということで専用のNPCのところに行って消してもらうことにしました。SPが1ポイント戻ってスキル枠が一枠空きましたね。といっても【言語:ユニレイ語】をSP3で習得したので、こちらと実質交換したようなものですね。

 あと一応、【魔法攻撃力低下薬】も作りました。私は魔法攻撃力命なので、使うことはないでしょうけれど。


 これらの作ったものは今度ある祝賀祭の売り物に回しておきましょう。新領主の就任を祝うこの祝賀祭。ダイロードではサービス開始から初めてのお祭りとあって、この街を拠点とするプレイヤーたちは張り切っている様子です。


 ちょうど第三期プレイヤーたちの多くもまだこの街にいるとあってかなり盛り上がることが予想されています。連絡船の再開もあったので王都からの見物客もいるかもしれないのです。

 出店を出して売り出せば、宣伝には持ってこいです。ちゃんと祭りでの出店の申請もしたんですよ。……その時に納税もちゃんとしてねって役所の人に言われましたけれども。

 ルシールさんの差し押さえされた家を買い取ったから言われたのでしょうね……。


 まぁお店を出して売上を上げれば、税金も払えるというものです。頑張りましょう。


「ん? なんですか、この甘い匂いは……」


 ログハウスの部屋の中に甘い匂いが漂い始めました。匂いの元を辿ってキッチンの方を向けば大きなアールの背がありました。ニルはすでに彼の側に控えていました。さっきまで止り木で寝ていましたよね? さすがニル、食べ物に関してだけは反応が早い。


「何を作っているんですか、アール?」


 振り向いたアールはちょうどよかったというように笑うと手元に持っていた皿を差し出しました。白い皿の上にはホールケーキ。それもただのホールケーキではありません。ブルーローズを模したような花のデコレーションがされたフラワーケーキでした。まるで花束を上から見たかのように綺麗。


「わぁ綺麗……! これ、アールが作ったのですか。すごいじゃないですか!」


 照れたように嬉しそうに微笑むアールの隣で、早く食べようと言うようにニルがバサバサと翼を羽ばたかせていました。こんなに綺麗なものを食べてしまうのはもったいないって少しは思わないのですか。

 でも確かにアールが作ったケーキです。味ももちろんおいしいのでしょう。


 さっそくティータイムの準備をして、そのフラワーケーキをみんなで食べることにしました。


「おいしい~!」

「はぁー幸せだのぉ~……」


 中のスポンジはふわふわで甘い生クリームが口の中に広がる。ちょっとだけブルーローズ風味なのは材料に入っているのかも。

 隣のルシールさんもとても幸せそうにケーキを頬張っていました。ルシールさんにとっては久しぶりのケーキだからというのもあるからか、私より嬉しそうに食べています。今の子供らしい外見も相まって、ただのケーキ好きの少女のようです。


 ニルもまたおいしそうにケーキを啄んでいました。そしてさっそく一切れを食べ二切れ目を希望する。そんなニルにアールが分け与えた後、彼は私が先程まで作っていた薬とケーキを交互に指しました。


「……もしかしてこのケーキ。今度の出店用の商品にしたいのですか?」


 どうやらこのケーキはそのための試作品だったようです。……確かに薬だけでなく何か他のものも売れればいいなと思っていましたが、これはぴったりですね。


「もちろん、いいですよ。このケーキならきっと飛ぶように売れますよ」


 出してもいい? と問うように見つめてきたアールに頷けば安心したような、ホッとした笑顔を見せてくれました。





 名前:クロエ

 種族:人間

 性別:女性


 【生まれ:ブラッドリー子爵家】

 【経歴:家出し旅に出た】

 【経歴:封印の守護者を引き継いだ】


 LV30 残りSP7


 基本スキル 合計26個


 【両手杖LV30】

 【魔法知識LV30】【魔力LV30】



 【闇魔法LV30】【風魔法LV30】【土魔法LV30】

 【暗黒魔法LV25】【空間魔法LV15】



 【月光LV25】【下克上LV25】【森の加護LV15】

 【召喚:ファミリアLV30】【召喚:ゴーレムLV25】



 【命令LV30】【暗視LV30】

 【味覚LV30】【草食LV30】


 【鑑定:植物LV30】【採取LV30】

 【調合LV30】【料理LV30】【魔女術LV1】


 【耐性[麻痺:睡眠:呪い:気絶] LV30】


 【言語:デュオ地方語LV30】

 【言語:ユニレイ語LV10】

 【飛行:ホウキLV25】


 ユニークスキル


 【言語:ヘイス地方語】

 【身分:エンテ公国・ブラッドリー子爵家】


 【野宿】

 【土地鑑】


 【管理地域:黄昏の森】


 称号


 【ベリー村の救世主】

 【封印の守護者】

 【魔獣を倒した者たち】


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Gzブレイン様より出版しました!
大筋は変えず色々加筆修正やエピソードを追加してあります。
kaworuさんの超綺麗で可愛いイラストも必見ですので、どうぞよろしくお願いします!
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