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無属性の天下統一  作者:
魔族大陸生活編
99/130

俺能力を食われる

「着いたよ♪」

「…………あぁ」


 少し小さいが良い家だな。

 幻想的な背景にピッタリな家だ。


「さあ入った入った!」

「おじゃまします」


 レベッカを入れた人力車を家の前におき、家の中に入った。


「お、お茶いる?」


 そんなにそわそわしなくても良いんじゃないか?

 そんなに俺の能力を食べたいのか?かわいいヤツめー!


「いや、いいよ。早く能力を食べたいだろ?」

「うっ!……そ、そんにゃことないよ~」

「本当に?」

「ほ、本当」

「本当に?」

「うぅっ!た、食べたいです」

「よろしい、じゃあ食べていいよ」

「え!?いいの?ありがとうセイヤッ!」


 若干怖いがまぁ、何とかなるだろう……多分。


「じゃあいただきますッ!……はむっ」


 はむって、ええ!!何でアリスが俺の指をくわえてるの!?

 しかも指先をチロチロと舐めてるし!!……うわぁ何かエロいな……まぁ、子供だから何とも思わないけどな。

 しかし何で舐めてんだ?…………ん?何か吸い出されてるような感じだな。

 そうか!これは能力を吸いとられているんだな!


「んっ!んん!はぁ…美味しいぃ……もっともっと!ペロペロ♪」


 息が荒いし目がトロンとしてるな。やっぱりいけないことをしている気分だよぉ。


「……そうか、それは良かったよ」


 あー頭が痛いなぁ。これは能力を吸われているせいかな?

 まぁ、後少しで終わるだろうし我慢するか……。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇











 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 1時間が経過した。


 アリスは舐めるのをいっこうに止めてくれない。セイヤはもうくたくただった。


 (いつになったら止めてくれるんだよ?)


 頭痛は止んだが、今度は全身に力が入らなくなって来ていた。


 (これマジでヤバイよな。そろそろ止めないと俺ホントに死ぬんじゃないか?)


「アリス、そろそろ止めてくれないか?じゃないと俺が死ぬ」

「はむはむ……はぁはぁ……ペロペロ♪」


 聞いてねぇー!

 仕方ない、指を引き抜くか。


「よいしょっと!」

「……あ」


 指を引き抜くと唾液がタラァとのびた。


 (うわ何かっていうかやっぱりエロいよな)


「指……ペロペロ……ゆびぃ……もっともっと!」

「ちょっと待て!これ以上吸われたら俺が死ぬ!」

「あとで……また…吸わせてくれる?」

「あとでって言われても俺達もう少しで帰るからなぁ」

「え?……もうペロペロ出来ないの?」


 そんな悲しそうな顔で言うなよなぁ。


「あぁ、俺達は帰るからな」

「じ、じゃあずっといてよ」

「それは出来ないんだよな」

「じゃあ!私も付いていく!契約すればここから離れられるから!」


 へぇ、契約したらこの場所から動けるんだ。ていうかそれ以前に契約しないとこの場所から動けないんだ精霊って……。


「契約すれば離れられるのにどうして今まで契約しなかったんだ?」

「そ、それは……」


 どうしたんだ?もじもじしながら俺をチラチラ見てきて?


「何でなんだ?」

「……結婚」

「え?」

「だから契約は結婚と同じようなものなの!」

「そ、そうか悪い」


 おいおい!結婚してまで俺の能力を食べたいのかね?もしかして依存効果があるのかもな?


「ふぅ……なら契約するか?」

「う、うん!よろしくセイヤ!」

「よろしくアリス」

「うん。ちょっと待ってて、用意してくるから」

「あぁ」


 はぁ、まさか精霊と契約することになるとはおもってもみなかったよ。







 100話目を前にして3.4日ぐらい投稿出来ません。何故かと言うと…………修学旅行に行くからですッ!……あぁーめんどくせぇ。読んでくださる読者さんには私情で申し訳ありません。

 総合評価よろしくお願いします……。

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