俺達は森へ~入り口~
恥ずかしさに悶えながらではあるが森に着くことが出来た。
「10分ぐらいで着けたなぁ」
「異常よッ!……だいたい何で空を飛べるのよッ!」
む!……異常とは失礼な……まぁ、無属性にしたらかなり異常だよな……。
それに魔族は羽が有るから飛べるだろう…………飛べるよね?
「……なぁレベッカ、魔族って空を飛べるよな?……そうだよな羽が有るし」
「はぁっ!!アンタマジで言ってんのッ!?こんなちっちゃな羽で飛べるわけないでしょッ!……ていうか何で魔族のセイヤが知らないのよ……」
ウソッ!?あれ飾りだったの!?…………ただただ邪魔じゃんッ!
いや、それより地味に正体がバレそうなんですけど……どうやって誤魔化そうか……。
「え、え~と……俺は物心ついた頃から飛べたからさ、周りの人に聞いてないんだよ」
「あ、アンタ……良いわね最初から出来るヤツって……」
何か機嫌が悪くなったなぁ……まぁ、誤魔化せたからいいか!
「さぁ!森の中へ行くか!」
「何で無視するのよッ!」
「いやだって訳ありそうだもん」
「聞いてくれたっていいじゃない!」
「えぇ~めんどくさいッ!それより早く案内してくれよー」
「わ、分かったわよ。案内すればいいんでしょッ!」
レベッカはそそくさと森へ入っていった。
レベッカは立ち止まり、振り返った。
「早く来なさいよセイヤ~!」
「勝手に一人で行くなよ!モンスターが出るんだぞ!」
俺はレベッカに向かって歩きながら注意した。
「平気よ、こんな森の入り口にモンスターなんて滅多にいないわよ」
"滅多"にって、たまにはいるんだから注意しろよ……。
まぁ、出てこないだろう多分。…………ん?これってもしかしてフラグ?
「シャァァァア!!」
「キャアアッ!」
はい、フラグ回収ッ!
ヘビっぽい(両腕を重ねた時より太い)モンスターがレベッカを襲おうとしている。
「だから言ったじゃん!モンスターいるって!」
「いやあああッ!【ダークシールド】!助けてーーーーー!」
ガンッ!
レベッカが作った闇の盾が、ヘビの攻撃を防いだ。
「お前闇属性能力者だったのか!?」
ガンッ!ガンッ!
「そんなことどうでもいいから助けてッ!」
「いや、反撃しろやッ!」
ガンガンッ!
「無理~腰が抜けてたてません!…助けて下さい、お願いしますッ!」
何でだろう……いつも上からものを言ってくるからギャップでかわいいと思ってしまった……。気のせいだな。
「レベッカ使えねぇ~。仕方ないから助けてやるよ。久しぶりに使いますか……【シャドウウェポン:影の弓矢】さすがに銃は使えないよな」
ギギギッ!……シュンッ!!
「クシャァァアッ!!」
俺の放った矢が、ヘビのこめかみにクリンヒットした。
「俺の腕も鈍ってないな。…………大丈夫かレベッカ?」
「うぅっ……」
お!またツンデレかッ!?……いや、最近ツンツンが多いな。
「おい、大丈夫か?」
「あ、ありがどお!!こわがっだよぉ」
「お、おう、そうか……」
まさかのデレデレかよ……。しかも涙と鼻水だらけの顔……。
新しい一面と共にレベッカは戦えないって事が分かった。……使えねぇなレベッカ。
それからレベッカが泣き止むまで待たされたのだった。
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