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無属性の天下統一  作者:
魔族大陸生活編
92/130

俺ツンデレ少女の事情を聞く

魔族は邪獣の存在を知っています。

王族が人間達に言っていないだけです。

 ツンデレ少女が落ち着くのを待って5分。

 ようやく落ち着いたので話を聞くことにした。


「どうしてこんな森の奥深くに来たんだ?」

「それは………早く強くなりたかったから……」

「だからって、いきなり森の奥はダメだろう。この森は奥へ行けば行くほどモンスターが強くなるんだぞ」


 これはベルゴがくれた情報だ。

 この街で冒険者をするならって何個かアドバイスをしてくれた。


 でも、この街の住人は大体知ってるってベルゴは言っていたが、何でFランクくらいの実力(俺が見る限りで)しかないのにどうして森へ……しかも1人で……。


「早く……早く強くなってお金を稼がないといけないのッ!……じゃないとお母さんが……」

「……君のお母さんに何かあったのか?」

「お母さん……病気で倒れちゃって……しかもその病気が珍しいもので…薬を作る材料も高級なものばかりで……だから早くお金を稼がないといけないの…………」

「…………。」


 ただのバカかと思っていたけど、実は母親思いのいいこだったのか……。

 俺に何とか出来ないか?


「病名と薬の値段、薬の材料を教えてくれる?」

「……何で?」

「いいから教えてくれ」

「う、うん……病名はゴブリン病。一度かかったら肌がどんどん緑色に変色していって、2週間で全身変色し死亡するって言われている病気。薬の値段は、金貨5枚。薬の材料は、上級ポーションにゴブリンの血×10、

クラーケンの墨、邪獣の瞳、最後にこの森の奥にある精霊の実よ。上級ポーションとゴブリンの血は集められるんだけど他の3つが、特にクラーケンと邪獣がほぼ不可能なのよ。薬を作るのは不可能だと思うわ」


 ん?何だって?クラーケンの墨と邪獣の瞳。へぇ、そんな材料がいるんだ…………って!俺持ってんじゃんッ!後は精霊の実って言うのを集めたら薬作れるじゃん!これって奇跡ッ!?

 …………落ち着け、助かる見込みはあるんだ。ならゴブリン病にかかってから何れくらい経ったとか、いろいろ聞かないとな。


「お母さんはゴブリン病にかかってから何れくらい経った?」

「……3日です」

「ふぅ、良かった。それなら間に合うな」

「え?間に合うって?」

「ん?もちろん病気を治すんだよ」

「治すって言ってもお金がないよッ!私をからかわないでッ!」


 ん?この反応は信じてないな……まぁ、会ってちょっとしか経ってないんだ、仕方ないか。


「別にからかってないよ。それにお金を集めても間に合うけど、薬を作った方が早いから薬を作るよ」

「薬を作るって言ったって材料がないじゃなあッ!数日でクラーケンと邪獣を倒せるわけないでしょッ!」

「まぁ、そんな事を言うのはこれを見てからにしてくれよ」

「これって何よ?」

「今出すって……【影倉庫アイテムボックスオープン】」

「え……」


 俺の影が広がり、クラーケンとアルゴスの上半身だけを影から出して、ツンデレ少女に見せた。


 驚き過ぎて言葉にならないようだ。まぁ、そりゃあそうか、普通この2体が出てきたらこうなるわなぁ。


「これで分かったか?あとは精霊の実だけ。どうする?」

「……ど、どうするって?」

「精霊の実を取りに行くかどうかだよ」

「取りに行くに決まっているでしょッ!」

「よろしい。でも取るのは明日だな。もう日が傾いてきてるし」

「あんた何なのよ……」

「ん?」

「あんた何なのよッ!会って間もない私を助けようとするなんて何なのッ!?高価な素材をくれるなんて何なのッ!?バカなのッ!?」


 えぇ~、人の善意をバカって言うッ!?酷くねッ!

 まぁ、自分でもバカだと思ってるけどね。でも……


「バカって酷くないッ!それに誰もタダであげるとは言ってないだろ?俺のお願いを聞いてくれたらあげるよ」

「うッ!」


 何かタダじゃないって言ったら急に肩を抱いてるんだけど……俺そんな事しないよッ!

 体で払えなんて言うわけないじゃんッ!


「やめてくれないッ!別に君が思ってるようなお願いなんてしないから!」

「じゃあお母さんを……」

「するわけないじゃんッ!俺をどういう風に見てるんだよッ!」

「変な人だから変態……」

「変な人だからって変態とは限らないよねッ!?」


 何で俺がこんなにツッコまないといけないんだよッ!


「そ、そっかぁ…………ふ、ふん!最初から分かってたわよ。で、お願いって何よ?私の出来る事なら何でもするわ」

「じゃあ……」

「やっぱり私の体をッ!?」

「俺そんな事言ってないよねッ!?……はぁ、俺が頼みたかったのは森の奥への案内だよ」

「案内?」

「そう。俺この街に来て間もないから案内してほしいんだよ」

「でも、そんなに詳しくないし」

「今日初めて来た俺よりかは断然詳しいだろ?」


 俺1人だと迷いそうだからな……。


「あ、アンタがどうしてもぢて言うならいいけど……」


 コイツ……チョロいな……。


「あぁ、任せた!さて、今日はもう帰るか」

「あ、待ってよ!私、レベッカって言うの。アンタは?」

「俺はセイヤだ。よろしくレベッカ」

「ふ、ふん!よろしくセイヤッ!」


 まったく素直じゃないな……。


 こうして街に帰って行ったのだった。



総合評価よろしくお願いしますッ!!

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