俺ツンデレ少女を助ける
冒険者登録をし終わってから、俺はこの街の外にある野原へ来ていた。
あ、俺が入ってきた門とは逆側の門を使って外にでた。何故かというと、不法侵入がバレる可能性があったからだ。
いやだよねー、自分の犯罪がバレるのって!…………お金が入ったらちゃんと払おう……。
「そんな事は置いといて!とっととモンスターを狩っちゃおう!」
とりあえず不法侵入を一旦忘れるために、あえて大声で気合いをいれる。
ヒソヒソ……
たまたま通りかかった女性だけのパーティが、俺の事を頭のおかしい子を見ているような感じだったんだが気のせいだよなッ!?気のせいって言ってくれよッ!
俺だってやりたくてやった訳じゃないんだよ!忘れたかったんだよ……不法侵入事を……。
「さーて、モンスターを狩るぞぉ♪」
今度こそは誰にも見られていない……多分……きっと大丈夫……だよな?
(早く行こうよぉセイヤぁ)
「そ、そうだな。悪い影狼…………よしッ!行こうか!」
ヒソヒソ……
また、大丈夫?みたいな目で見られたぁ。しかもさっきとは違う女性パーティにッ!…………最悪だよッ!
「もう、変な目で見られたくないし、早くモンスターを狩ろう」
もうこの発言3回はやったかなぁ…………うん、ホントにはしよう。
狩りを始めてから2時間。
「大分狩れたし、今日はこのぐらいにしとくか」
2時間の内に狩ったモンスターは、ゴブリンが30体、スライムが27体、コボルトが25体、オークが17体で合計99体。全て影に収納済み。
俺もはじめの頃より随分強くなったんだな。
「う~ん、99体って何かきりが悪いな。どうせならもう1体狩って100体にしたいな。どっかにモンスターいないか?」
う~ん、あらかた俺が狩ったからもういないかぁ…………はぁ、帰ろっかな?
「キャアッーーーーーーッ!」
「大変だー、誰かの悲鳴だー、何かあったのかー?(棒)」
この近くで悲鳴って事は大抵モンスター関連だろう。
これで100体になるッ!
「確か森の方から聞こえたよな?急いだ方がいいか。【魔導武装:落雷】!今はこれでいいかッ!」
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森の奥へ向かうと女の人が"何か"に襲われようとしていた。
(あの牛顔の怪物は何だ?いや、何となくは分かるんだけど一応ね【鑑定】)
ミノタウロス ランクB
能力:剛力
魔法:なし
スキル:斧術
うん、やっぱりミノタウロスだったか。そりゃあ牛のモンスターって言ったら代表的だもんな。
あと、前から思ってたけど、スキルに○○術って何だろう?モンスターにしか見たことがないんだけど…………。
あ、そんな事考えずに早くミノタウロスを止めないと、斧を振り上げちゃってるよ。
「しかも意外と良さそうな斧使ってるし……よし、その斧は俺がもらってやろう。なら先ずは……【影縛り】」
ピタッ……
「ブモォォォオ!」
「そんな力じゃ一生ちぎれないぞっと、そんな事より大丈夫ですか?」
「だ、誰も助けて何て言ってないわよ!あんな牛ぐらい私だけでも倒せたわよ。……で、でも一応助かったわ、あ、ありがとう」
オォウ…………これがぞくに言うツンデレってやつか!?まさか生で見れるとは思ってなかった。
「お体は……大丈夫そうですね「ブモォォォオッ!」でも、どうしてこんなところ「ブモォォォオッ!」に?ってミノタウロスうるさいッ!」
鉄の剣でミノタウロスの首を切った。うん、まだまだこの剣でも大丈夫そうだな……。
「それでどうしてこんな所に?」
「ヒィッ!」
あ、これ完全に恐がってるな……少し待つかぁ。
待ってるのも暇だし、ミノタウロスを影に収納するかぁ。
ミノタウロスが自分の影へドプドプと沈んでいった。
「ヒィッ!」
あぁ、また恐がったよ。めんどくさいなぁ。
ツンデレ少女が落ち着くまで待つのだった……。
総合評価よろしくお願いしますッ!!




