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無属性の天下統一  作者:
魔族大陸生活編
90/130

俺二度目の登録(2)

「はぁはぁ……すいません、お待たせして」


 魔族っ娘がようやく落ち着いたようだ。まぁ、俺が撫でなきゃ良かったんだけどね。


「いえ、元はといえば俺が頭を撫でたのが原因ですから」

「あ、お客さんは悪くありません。私がなでなでに夢中になっていたのが悪いんです!」


 む、夢中って……そんなにいいのかな?


「ありがとうございます。これからしませんので安心してください」

「え?…………あの……またやってもかまいませんよ……」


 うん、可愛い、どうしよう……また撫でたくなってきた。

 いかんいかん!さすがに今日はもうダメだ……そう、我慢するんだ……。


「いいんですか?」

「私の頭ぐらいならいくらでも貸します!」

「あ、ありがとう……」


 魔族っ娘は自分が何を言ったか理解し、顔を真っ赤にしていた。


『うぅ……恥ずかしいよぉ』


 うん、こそこそ言っているようだが、バッチリ聞こえた。

 さすがに何か言ってあげた方がいいかな?でも何て言うか。

 う~~~~ん………………はッ!これなら大丈夫か?少し恥ずかしいけど仕方ない。


「じゃ、じゃあ、明日また撫でさせてもらってもいいかな?」


 あぁー、こんな事を自分から言うなんてぇーー…………恥ずかしい!


 いやいや、煩悩に負けた時に言ってるから今さらだよッ!


「は、はいっ!お願いします!」

「あ、こちらこそお願いします」


 やっぱり礼儀正しい子だよなぁ…………じゃあ、何で客が全然来てないんだ?

 この子に何かあるのか?


「あの!お客さん!聞いてますかッ!?大丈夫ですか!?」

「ん?あぁ、ごめん。ちょっと考え事しててさ……それで何を聞いてきたの?」

「お客さん何て名前なんですか?私はシェリーです」


 なんだ名前かぁ。しかし魔族っ娘はシェリーって言うんだな……シェリーっていうと、コ○ンの灰原を思い出すなぁ……そんな事はどうでもよくて、早く名乗ったほうがいいな。


「俺はセイヤです。シェリーさん、よろしくお願いします」

「……さん付けはやめてください。あと、敬語もなしで」


 お、意外と大胆だな。まぁ、可愛いからいいけどね。


「あぁ、分かったよシェリー」

「はい、ありがとうございますセイヤさん。これからよろしくお願いします」

「あぁ、よろしく」


 『これから』ね…………半年間は仲良くできるといいな……。


「それでセイヤさん、何の用ですか?」

「……はぁ、二.三回言ったけど……冒険者登録しようと思って来たんだよ」

「あ!そうでしたね。失礼しました。それではこの用紙に必要事項ん記入してください」


 用紙はリンシャルの街とほとんどの同じだった。前回と同じように記入する。


「これで良いのか?」

「そうですねぇ…………………………大丈夫だと思いますよ」

「そうか、ならそれでお願い」

「分かりました。…………では、こちらがFランクのギルドカードになります。無くさないように気をつけてくださいね」

「分かっているよ」

「それでは、説明を聞きますか?」

「いや、大丈夫、分かってるから」


 なんたって現役Cランク冒険者だからな。


「じゃあ、俺はそろそろ行くわ」

「あ、そうですか……またのおこしを……」


 悲しんでるなぁ。そりゃあ客が全く来てないから仕方ないか。


「また後で来るから」

「え?……は、はい!お待ちしておりますッ!」

「じゃあ」


 俺は冒険者ギルドから出ていった。


 結局、登録時間よりシェリーと話してる方が長かったなぁ。まぁいいか。


「さあ!モンスターを狩るぞ!」





 総合評価よろしくお願いしますッ!!


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 一話一話短いですが、今後ともよろしくお願いします!

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