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無属性の天下統一  作者:
魔族大陸生活編
87/130

俺の情報収集

「早い事情報を聞いて、エルザさん達と合流しないとな」


 セイヤは、街に侵入?してからエルザ達と再会する事しか考えていない。どんだけ好きなんだよッ!


 (なるべく早く再会したいんだよな……)


 でも、誰に聞こうか?いきなり話しかけるのは何か嫌なんだよなぁ……。

 こういう事は、影狼に聞けば教えてくれないかな?


「影狼は、どんな人?魔族に聞けばいいと思う?」

 (私ぃ?……私は、何処かのお店の人?魔族に聞けばいいと思うよ)

「なるほどなぁ……」←(はたから見たら一人でブツブツ言っている不審者)


 自分の影なのに俺より頼りになるとか……俺、情けねーなぁ……。

 まぁ!影狼も俺の体の一部だし!やっぱり、頼りになるのも俺の影だからだよな!


 (影狼の言ってる事は正論だな。……普通なら…)


「なぁ影狼、店の魔族に聞くって言っても、俺ら金ないじゃん。さすがに何も買わずに情報だけって言うのはダメ何じゃないか?」

 (う~ん……それもそうだね。だったらもう、その辺にいる魔族に聞くしかないね!)

「えぇー!」


 結局そうなるんだな……しかもその辺にいる魔族って、聞ける訳ないじゃん!

 たたでさえさっきから俺を避けてるって言うのに、聞ける訳ないだろ!


 (そりゃあそうだろ!俺だって一人でブツブツ言っている奴には近付きたくないわッ!だから、他の案を影狼に聞いたのに振り出しに戻ったよ!)


「ふぅ、落ち着け俺、他にもまだ策はあるはずだ。焦らなくていい」


 そうだ!その辺のひ弱そうな魔族を捕まえて金を借りよう!これなら……って、これ普通にカツアゲじゃん!

 …………大分焦ってるんだな俺……こんな考えが思い付くとか怖いわッ!

 ……もっと怖い事してたわ!魔族殺っちゃってるもん!


 (俺は……俺はどうすればいいんだぁー!)


「何やってんだスパイさん?」  


 不意に、誰かから話かけられた。


「え?……」


 誰?……どっかで見たことがあるような?それにスパイ設定を知っている奴だろ……門番意外にいたっけそんなやつ?


「あの?どちらさまですか?」

「どちらさまって、スパイさんにこの街を紹介したのは俺でしょッ!」

「あれ?そうだっけ?……そう言えばそんなヤツがいたような、いなかったような……」

「俺がこの道を真っ直ぐ行けって言ったんじゃないですかッ!」


 あぁ、そういえばいたなぁ。俺にあの1時間18分26秒を歩かせたヤツがぁ……


「お前かぁ!!」

「うぇ!?何ですか?」

「お前のせいで俺は、1時間18分26秒も歩かされたんだぞ!何度、本当に街があるかと考えたか……」

「細かッ!それに俺悪くないでしょ!」


 悪くないだと…………人にこの街を勧めたくせにそれはないだろ!俺の時間を返せッ!


「いいや、お前が悪い。こんなに時間がかかるんだったらはじめから教えとけよッ!」

「そんなの知らないよ!大体他の街とはもっと離れてるから、この街が一番近かったんだよ!それを教えた俺が何で怒られなきゃいかないんだよッ!」


 え?……マジで?他の街はもっと遠いの?…………。

 かーげーろーおー!お前の鼻は使えないなぁー!

 

 どうすんだよこの状況……メッチャ恥ずかしいんだけど。あの人のじゃない、魔族の親切を怒鳴ってしまった。こうなればあれしかない…………


「すいませんでしたッ!」

「え?いや、また態度が急変したな。まぁ、謝ってくれたのならもういいよ」


 スゲーいい人じゃない、スゲーいい魔族じゃん!


「俺、誤解してましたッ!ただでさえ遠かったのに金が無くて……ホントにすいませんでした!」

「金がない?どうして?」

「俺!スパイしてたんで、人間の金しかもってなかったんですよ」

「あぁー、なるほど、それじゃあしかたないな」


 やけに納得したようだ。まぁ、納得してくれるんならいいか。


 ぐうぅ……


「腹へってんのか?なら俺と飯でも食いに行くか?」

「え?いいんですか?」

「あぁ、代金は俺が払ってやるよ」


 メッチャいい魔族だ!何でこんなにしてくれんの!?

 まぁ、奢ってくれるならついていくまでだな。


「ありがとうございますッ!」

「いいって」

「あ、あと聞きたい事もあるんですけど?」

「聞きたい事?別にいいけど、なんだ?」

「飯食ってる時に話します」

「そうか?ならわかったよ」


  よしッ!

 これで、腹と情報を満たせるな♪

 俺ってつくづく運がいいッ!!

 ありがとう!エラ神様ッ!




総合評価よろしくお願いしますッ!!

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