俺とメイドさんとの一時
ラッキースケベの翌日。
暇だったので船の中を散策していた
「あぁやることねー。散策しても面白いものも見つからねーし…」
最近ずっと暇暇言ってる気がするな…まぁ、事実だしな
あぁ、早く魔族大陸に着かないかなぁ。いっその事、何か襲って来ないかな……
「セイヤ様、こんな所で何をしているのですか?」
ッ!!
「って、シズネさんかぁ。びっくりさせないでくださいよ」
「あら、気付いてなかったのですか?」
「ええ、気付いてなかったですよぉ…」
よく言うよ、自分から気配を消してたくせに……今思えば気配を消せるメイドってなに!?
しかも魔王討伐についていくメイドってスゴいな!
「あの、シズネさんって何者ですか?」
「何者って、ただのお姫様専属のメイドさんですよ♪」
「…………」
いや、♪を使ったってかわいく…………かわいい。というかキレイと言うべきか
俺とあまり年が変わらないのにどうしてこんなに年上のお姉さんみたいなんだ
「ところでセイヤ様は何をしているんですか?」
「暇なんで散策をしてたんですよ」
「お暇なんです?」
「ええ、暇ですね」
「でしたら私の部屋でお茶でも飲みながら、お話しませんか?」
マジで!?こんな美人メイドさんとお茶できるなんて、今日の俺ついてる!
「本当ですか!?じゃあお言葉に甘えます」
「ではこっちです」
.
.
.
「失礼します」
「セイヤ様はそこに座っていてください。今お茶を用意しますから」
「ありがとうございます。あと、今さらですけど、様付けしなくていいですよ」
「いえ、そういう訳には……」
「様付けされるのは、なんか慣れないんですよ」
「そう言う事でしたら、これからはセイヤさんとお呼びしますね」
「ありがとうございます」
良かった。本当に慣れないんだよな様付け……
「紅茶です。どうぞ」
「あ、いただきます…………美味しいです!」
「それは良かったです。それでセイヤさんは誰が好み何ですか?」
「ブフゥー!ゲホッ!ゲホッ!……な、何を言ってるんですか!」
思いっきり紅茶をふいちゃったじゃないか!まったく何を聞いてるんだこの人は……
「何って、セイヤさんが私達の中で誰が好みか聞いてるんですよ♪」
「だから何でですか!?」
「何でって、私以外の人をおとしているから、私以外なら誰とでも付き合えますから、誰が好みなのかなって」
うわー!普通に言いやがった!俺もそんなに鈍くないからうすうすとは気付いていたけど、まさか直球でくるとは……
「で、誰なんですか?あ!もしかして私ですか!?」
「シズネさんもキレイですけど、皆をそんな風に見てませんよ」
「き、キレイ!?……なるほど、このように皆様を口説いてきたんですね」
口説いてねーよ!見たまんまを言っただけだろ!だいたい皆まともに男と親しくなかっただけだろ!
何で皆、男に免疫がないのかね
「口説いてませんよ、それに魔王討伐が終わればお別れですからね」
「え?王宮でおられないのですか?」
「はい、めんどくさいんで、魔王倒したらそのままとんずらする予定です」
「そうなんですか!?どうしてです?」
「王宮で使われるのも危険とみなされ殺されるのもごめんなんですよ」
「……ッ!」
あ、この顔は当たりだな
「そうですか。分かってたんですね」
「まぁ、何となくですね」
「ふふ…そうですか。それでそれを私に言っても良かったんですか?」
「まぁ、話してもやることはかわりないですから」
「分かりました。なら私は絶対にとんずらさせないようにします!いいですか?」
「元よりその覚悟で話しましたから」
さて、頑張ってくれシズネさん。何てね、うっかり話しちゃったよ!まぁ、どうにかなるか
「あ、それとこの話はエルザさん達には話さないでください」
「それは分かってますよ。私も姫様に嫌われたくありませんから」
「助かります」
あの王様も嫌われたくないからエルザさんに言ってないんだろうな
まったく親バカだよな
「いえ、いいんです。………それじゃあこんな話はやめて楽しい話をしましょう!」
「そうですね、そうしましょうか」
「じゃあ紅茶を入れ直しますね」
「すいません」
こうしてメイドとの一時は過ぎていった
総合評価よろしくお願いします!!




