俺の活躍
「た、ただいまぁ…」
路地裏に入って、ローブと仮面を消して、皆の所に戻った
『………』
「あ、あの…どうして皆黙ってるの?」
「セイヤさん、お話があります」
やっぱり来た!
「はい、何ですか…」
「いえ、ここで話すと聞かれるおそれがあるので、宿へ行ってから話しましょう」
「はぁ、分かりました」
やっぱり不安しかない。何を話すんだろう……
「では、参りましょうか」
「分かりました……」
.
.
.
宿に着いた
部屋を借り、皆で俺の部屋へ集まった
「それで話って何ですか?」
「はい、単刀直入に言うと、セイヤさんは何者ですか?」
「人間ですけど」
「ランクAモンスターを一人で倒せる人間がどこにいるんですか!」
「どこにって言われても、ここにいるとしか言えないんですけど」
何か酷いよな。人の事を人間じゃないみたいに………普通に傷付く…
「それと俺が人間じゃないなら何なんですか?」
「私は神の使いだと思っています」
あながち間違ってないかもしれないな……何て返そうか
「どうなんでしょうね」
「?……何がですか?」
「正直自分が何者なのか分からないんですよ。一応人間だと思うんですけど……」
「あの?そんなに落ち込まなくても……」
「いえ、いいんですよ……人間じゃなくても……」
「あの、今日はもう休んだらどうです?」
「うん、ありがとう。そうさせてもらうよ……」
「セイヤ、元気出せよ」
「セーヤ!そんなに落ち込まないでよ!」
「お兄ちゃん、元気、出して!」
「みんな、ありがとう!」
とりあえず誤魔化せたかな?俺の演技もなかなかだな
「行ったか。てか何で俺悪いことしてないのに演技してるんだ?いっその事、異世界から来たって言ってもいい気がする……まぁ、騙しちゃったんだし仕方ない。黙っておこう」
とりあえずもう寝るか!明日に備えて
.
.
.
翌朝
「皆、昨日は悪かったな」
「いいんですよ、私達がセイヤさんの思っている事を気付かなかったのが悪いんですし」
皆いいやつだなやっぱり
ん?ミーネが新聞?を見ながらニヤニヤしてるな。どうしたんだ?
「どうしたんだミーネ?」
「どうしたって、あなたの活躍を見てるのよ」
「ん?俺の活躍?」
「これよこれ!」
昨日のニュースか
「ん?なになに…『謎の死神、クラーケンを倒す!!』……ってなんだこりゃ!」
まず、謎の死神って何だよ!意味わかんねーよ!
「ぷぷ…大活躍ね謎の死神さん♪」
「うるさいな、正体をバラしたくなかったんだよ」
正体がバレたら魔王を討伐した後にのんびり暮らせそうにないからしょうがないだろ
「ふ~ん…まぁ、これからの活躍も期待してますよ死神さん♪」
「ミーネ、お前おちょくってるだろ」
「そんな事ないわよ死神さん」
「じゃあ死神って言うんじゃねーよ!」
「やーよ!死神さん♪」
クソ!死神死神って!確かに俺も死神だと思う格好にしたし、仮面もブリ○チの死神をモデルにしたけど!
仲間に言われるのは何か嫌だ!しかも一番ミーネには言われたくない!
「クソ!ミーネ覚えてろよ……」
グイグイ
「ん?どうしたアイラ?」
「お兄ちゃん、死神さん?」
あ、かわいい……やっぱりアイラは俺の癒しだなぁ……
「そうだぞ、俺は死神だぞ!」
「お兄ちゃん、カッコいい!」
「ありがとうアイラ!アイラはいつでも俺の見方だな」
「ん!いつでも一緒!」
「やっぱりアイラはかわいいなぁ」
なでなで
「えへへ♪ありがと!」
あぁ、癒される!
出発までアイラと一緒にいると心に誓うセイヤであった
総合評価よろしくお願いします!!




