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無属性の天下統一  作者:
修行編
55/130

私能力開花

 私は、セイヤと裏庭に来ていた


「ここで何をするんだ?」

「え?さっき言いましたけど、カレンさんの能力開花です」


 本当だったのか……できるわけ……ないのに…


「冗談もほどほどにしてくれッ!…今まで開花して来なかったんだぞ…するわけない」

「いえ、カレンさん、あなたは開花出来ます!絶対に出来ます!」

「何故そう言い切れる!根拠はあるのか!?」


 根拠なんて、あるわけがない。今までどんなに凄い学者が研究してきても、一切謎のままだったのに分かる訳がない。能力は10才になる前に大体は開花するが私は……一生能力なしなんだ…


「根拠、ですか?……分かりました。教えましょう、それは、俺の"スキル"鑑定のおかげです」

「かん……て…い?」

「はい、鑑定は、物や人のステータス、能力や使用できる魔法などを見ることのできる、スキルです」

「そ、そんなスキル知らないぞッ!なんだその、バカげたスキルはッ!?」


 そんなスキルがあれば、戦う前から対策ができるじゃないか!

 まさか、セイヤが私を双剣使いと見破ったのもそのスキルなのか…


「知りませんよそんなの、俺もいつの間にかあった物ですから」

「そうか……そんなスキルが…」

「じゃあ分かってくれました?俺の根拠」

「……ッ!そうか、だとしたら私は…」


 私は、能力を開花させる事が出来るのか…本当に…


「はい、能力開花出来ますよ、だから呼んだんですよ」


 そうか、私はやっとバカにされずにすむのか。いつもみんな私が能力が開花してないと知ると、態度が豹変するんだ、もうあんな経験はしたくない!


「あぁ、……ぐすッ!あ、ありがとぉ!」

「ちょっと泣かないで下さいよ!まだ開花してないでしょ!泣くのはそのあとでもいいと思いますよ」

「ん……そうだな…すまない」

「じゃあ早速開花させましょうか!」

「どうやってやるんだ?」

「まぁ、とりあえずこれ持って、立っていてください」


 私は、セイヤに言われるままに"鉄の棒"を握って立つ……何をするんだ?


「それじゃあ、ちょっと"痺れる"かもしれませんが、我慢してくださいね」


 痺れる?…セイヤが腰の剣を抜き、そんな事を言ってきた

 何か、イヤな予感がするのは、気のせいか?


「"魔導武装マジックアーマー:サンダー"!では、いきますね」


 何か、剣がバチバチなっているのは気のせいか?イヤ!気のせいじゃない!


「ま、待てセイヤ、それをもしかしてこれに当てるのか?」

「そうですよ♪」

「いや、やめよう、他の方法が…」


 後退りなが説得するが、聞く耳を持たない


「ちょっと動かないでくださいよ"影縛り"」

「む!なんだこれ!や、やめてくれ!お願いだからやめて!」

「すいません、これもカレンさんのためなんで、えい♪」

「きゃッ!あわわわわ」


 そして私は、気を失った


.

.

.


「……さん!カ………さ……カレ…さん!カレンさん!大丈夫ですか!?」

「う!私はどうなったんだ…」

「カレンさん、気を失って、俺が治療室に運んだんですよ」


 治療室?

 確か、セイヤの剣を私の鉄の棒に添えたのは覚えているがって!なんでセイヤの顔が目の前にあるんだ!?


「やりましたねカレンさん、おめでとうございます」

「どういう事だ?」

「カレンさん、雷属性能力開花おめでとうございます」

「……ッ!私が!?」

「はい、使い方は何となく分かると思いますが、どうです?」


 本当だ、どう使えばいいかわかる!これで私は能力を……


「あぁ、わがる…ぐすん!ありがどう!ありがとうゼイヤぁ!」

「うわッ!急に抱きつかないでくださいよ!まったく、子供みたいに泣いちゃって、綺麗な顔がだいなしですよ」

「ぎれいな顔?ほんどうにそう思うか?」

「え、えぇ綺麗だと思いますよ」

「あ、ありがとう、そう言ってくれると嬉しい…」

「あれ?顔が赤くないですか?」

「あ、赤くない!…見るな!」


 ヤバい!自分でも分かるくらい、顔が赤い!見せたくない!でもセイヤに抱きついているとホッとするな

 どうしたんだろう私、離れたくないって思ってしまう


「カレンさんは、もう少し寝ててくださいよ、まだ動かない方がいいと思うので」

「うん、分かった。いろいろありがとう♪」

「良いですよ、カレンさんが強くなったんですから。それじゃあ俺はこれで」

「あ……うん、また」

「また、お見舞いにきますね」

「うん!ありがとう!」

「じゃあ」


「どうしたんだろう私は、セイヤを見ているとドキドキする。何なんだろう?」


 ずっとそんな事を考えながら眠りにおちていった





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