俺の忙しい1日(2)
いてぇ!血が足りなくて思うように体が動いてくれねぇ
早い事医療室に行かないとぶっ倒れるな
と言っても医療室が何処にあるか知らないんだけどね
「マジでどうしよう?」
今は影処置で塞いでいるが治った訳じゃないからさっさと治そう!
「ん?あれはミーネさんか?」
カレンさんみたいに鑑定してみようか
ヘルミーネ 17才 能力騎士団
武器:なし
防具:普段着
能力:水氷操作
魔法:なし
スキル:なし
おぉ!さすが能力騎士団、珍しい2つ持ちだな。まぁ、水と氷はそんなに変わらないと思うけど…
「大丈夫~?え~と冒険者さん?」
「あ、ミーネさん、そういえば名乗ってなかったですね。俺はセイヤ・カゲノといいます」
「へぇセーヤって言うんだ!というか大丈夫?苦しそうだけど」
「セーヤ……いや、上級魔族にヤられた傷が開いちゃったみたいで」
セーヤって聞こえるのか?いや、他の人は普通にセイヤって呼ぶし、ミーネさんがセーヤって聞こえてるだけか……
「ちょっと見せてもらってもいい?」
えぇー!恥ずかしいしわりと酷いから見せたくないんだけどな
「いや、やめといた方がいいと思うよ、わりとマジで」
「いいからッ!……なにこれッ!パックリあいてるじゃない!すぐに応急手当をしなきゃ!」
近い近い!しかも急に服を捲るなよ!慌てて影処置を解除したじゃねーか!
まだ俺の能力は秘密にしておきたいし出来る限り王宮では使わないで過ごそう
「いや、いいよ」
「そうよね……アタシみたいな獣人に触られるのはイヤだよね…」
え?『いや、いいよ』で地雷踏んだの俺?
これは一刻も早くフォローしなくては
「いや、そういう事じゃなくて……」
「いいよ、気をつかわなくて…」
ん~?ここは何か話をそらさないと、空気が悪くなるだけだ
「いや、ただ恥ずかしいだけなんですけど」
「え?恥ずかしい?」
よし!このまま話をそらそう
「いや、だって服をめくられて迫られてるのを誰かに見られたらあらぬ疑いをかけられると……」
完全なる嘘だ、こんなに可愛い子に迫られて(ほぼ抱きついてる)嬉しくない男がいる訳ないだろ!
あらぬ疑いもかけてほしいよ!
「あッ!……ご、ごめんなさい……」
おぉ!今の状況に気付いて頬を赤く染めるのもなかなかそそられってこれじゃあ俺はただの変態だよ
なにがそそるだ!確かに可愛いけど……
「それより治療をしなきゃ!」
あ、またそこに戻るのね
う~ん、このままミーネさんに治療されると折角のミーネさんのオフっぽい時間がなくなってしまう
ここは断っておこう
「いや、大丈夫ですよ」
「そんな訳にはいきません!せめて医療室に行きましょう!」
そう!それを知りたかったの!
「いえ、道を教えてくれたら一人で行きますから、ミーネさんはお散歩の続きをしていてください」
ミーネさんはしばらく悩んだ結果
「そうですか?じゃあ道を教えますね」
ミーネさんの案内はとても分かりやすかった
「ありがとうございました、では行きますね」
「気を付けてね♪」
「はい」
最後少し急いだのは、早く影処置を掛けたかったからしかたなかった
美少女のハグを堪能できて今日は良い日かな?
さぁ、早い事治して貰おう!
総合評価よろしくお願いします!!




