私と父
私、エルザ・シャネットは今、馬車で王都へ帰っています
なぜそうなったかというと、パーティーへ行った先で魔族に襲われたのをお父様に知られてしまい
こうして、今帰っている
「ミュウさん、セイヤさんはまだ寝てますか?」
「うん、かわいい寝顔して全然起きないよ」
「かわいい寝顔!?どれどれ…まぁこれは本当にかわいい寝顔ですね」
この寝顔をずっと見ていたい…はっ!ダメだわ
でも私とセイヤさんがもし付き合ったり、結婚したりしたら……
「姫様もうそろそろってどうしました姫様!顔が真っ赤ですよ!」
「だっ、大丈夫です、それよりどうしました?」
「はい、もうそろそろ王都ですので準備を」
「分かりました」
と言っても、ほとんどの荷物はありませんけど…
はぁ、憂鬱です
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「お帰りなさいませ姫様」
「ただいま、シズネ」
出迎えてくれたのは私の護衛兼メイドのシズネです
私が子供の頃から世話をしてくれる、姉のように思う人です
私と3才しか違わないのに胸が……大丈夫よ、これからこれから!
「シズネ、馬車の中にいるセイヤさ…男性を治療して下さい」
「ですが姫様、王宮に冒険者を入れるのは」
「あの方は私の命の恩人です、ですから治療を」
「分かりました姫様、ですが後でお話を聞かせて下さいね♪」
「はい!詳しく説明してあげます」
「あ、それと王様が部屋に来るようにと」
「はぁ、分かりました」
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はぁ、ついに着いてしまった…
コンコン!
「お父様、私です、エルザです」
「おぉ!やっと帰ってきたか、入ってきなさい」
「失礼します、それで私に何か用ですか?」
「エルザッ!心配したぞ!怪我はないか!?」
はぁ、心配してくれるのは嬉しいけど、過保護過ぎるから苦手なんだよね…
「はい、私はどこにも怪我はありません、守ってもらったので」
「そうか、それはよかった。ところで何があったのだ?わしはエルザが襲われたとしか聞いてないぞ」
「それが私がガルド伯爵のパーティーを楽しんでいたら魔族が城に攻めて来て…………(以下省略)」
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「なんとッ!上級魔族がッ!それで本当に大丈夫なのかエルザ!?」
「はい、セイヤさんが助けてくれたので」
「ん?セイヤとは、誰だ?」
「私の命の恩人で上級魔族にも引きをとらない程強い冒険者です!」
「むぅ、そんなに興奮せんでも分かっとる、しかしそれほど強いのか?」
興奮じゃなくて、それくらい凄かったんだもの
「はい、上級魔族を追い返した程に!」
「ほぉ、エルザがそこまで言うにはそれほど強いのだろうな、ならば手伝ってもらおうか…」
「何にですかお父様?」
「うむ、ひそかに計画していた魔王討伐のことだ」
「まっ!魔王討伐ですか!?何故そんなことを?」
「今回の事もそうじゃが、最近魔族が各地に現れている、いずれこの大陸は魔族に支配されるだろう。だから、まだ活発になる前に魔王を討伐しなくてはならないのだ」
「そんな事が……」
「あぁ、だからエルザがそこまで言うセイヤという冒険者にも手伝ってもらおうと思ったんだが」
「え?いや、でも……」
「無論本人に事情を話してから判断してもらうつもりだ」
「それなら……もしセイヤさんがやると言ったら私も付いていきます!」
「む、なぜだ!?なぜエルザがそんな危険な事を!?」
「私は聖魔法を使えるから魔王討伐にもやくにたちます!」
「いや、しかし…」
「もう決めました!」
「いや、はぁ分かった」
「ありがとうございます、お父様!」
「しかしこの城の強者を護衛として連れて行くのが条件だ」
「分かりました!ではッ!」
バタンッ!
「はぁ、あの子は昔から無茶な事を……」
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