俺お見舞い
「ん……ここは何処だ?」
目が覚めたらそこは……やっぱり知らない場所だった
いったい何れくらい寝たんだ?
「まぁ、この広い部屋、最高級のベットといい、はぁ王宮っぽいなぁってイタッ!くぅ…あの魔族にやられた傷が響くな」
と、言ってもちゃんと治療されてるから大丈夫だろう
そういえば、影狼はどうしてるかな?
「ワァウ?」
わたし?
「ん?…なんだ、影狼いたのか」
「ワァウ!」
わたしがセイヤから離れる訳ないよ!
「そうか、ありがとな」
「ガウ?」
とーぜんのことだよ?
「なぜ疑問系?…それよりここはどこ?」
「ガウガゥ」
エルザの家だよ
「やっぱりか」
こんな高級そうな部屋は王族位しか持ってないだろう
もうそろそろ誰か来てくれないかな
コンコン…
「セイヤさんまだ寝てますか?」
「いえ、ついさっき起きました」
「え?…は、入りますね」
ん?何で戸惑っているんだ?
ガチャ…
「体は大丈夫ですか?」
「はい、切られた傷が少し痛いですね」
「すいません、私のせいで」
「え?どうしてですか?」
「だって私があのパーティーへ行ってしまったから」
「ん?…詳しく聞いてもいいですか?」
ガチャ…
「それは私が説明します、姫様」
「お願い、シズネ」
「?…誰ですか?」
「申し遅れました、私は姫様の護衛兼メイドのシズネと申します。今後よろしくお願いします」
「あ、俺はセイヤ・カゲノといいます……あのよろしくお願いしますって何ですか?」
「ん?…聞いてませんか?」
「はい、何も」
「…姫様どういう事ですか?」
「え?いや、あの……忘れちゃった♪」
「忘れちゃった♪じゃありませんよ、はぁ良いです、こっちも私が説明しますから」
「お願いね♪シズネ」
「はぁ……それでは説明しますね」
「お願いします」
大変だなシズネさんも
同情"だけ"するよ
「それではまず、姫様が言った自分のせいという意味からですね」
「はい、なぜエルザさんのせい何ですか?」
「まぁ、正確には姫様のせいではございません。今回の魔族騒動を起こさせた犯人はガルド伯爵です」
「えッ!ガルド伯爵が!……誰ですかそれ?」
「ふふ♪……パーティーの開催者です」
「あ~あの小太りの中年ですか」
「ププ♪は、はいそうです、その小太りの中年オヤジが姫様を亡き者にするようにサポートしろと、魔族に言われたそうです」
「魔族に言われたって事はその中年ヒゲオヤジは魔族側の人間ですか」
「そうです、他にも中年クソヒゲオヤジのように魔族側の貴族も1割程います」
「あ、あの、二人ともガルド伯爵の呼び名がどんどん悪くなっているんですけど」
「いや、なんかノリで…」
「私もセイヤ様に乗せられてつい」
「え?シズネさん、俺のせいですか!」
「はい♪全部セイヤ様のせいです♪」
この人もこういう事を言うんだな
美人だし胸もデカイ(Eカップ位)し、モテるんだろうな
「むぅ…二人とも仲がいいですね」
「そうですか?」
「姫様、焼きもちは止めて下さいよ」
「そッ、そんなことはありません!」
「ふふ♪取りませんから、機嫌を直して下さいよ姫様♪」
う~んやっぱりエルザさんに好かれてるのかな?
そんなことより、なぜエルザさんのせいなのか?
「話を戻しますけど、なぜエルザさんのせい何ですか?」
「それはおそらく、姫様がパーティーへ行ってしまったから護衛で付いてきたセイヤ様が怪我をしたと思っているんだと思います」
「これくらいの怪我は冒険者には付き物ですから、大丈夫ですよ」
「いや、でも……」
「それに、エルザさんが助かったんだから良かったと思っていますよ」
「ッ!……」
おぉ!赤くなってるな、かわいい
「イチャイチャはその辺にしてください。そしてもう一つの方は依頼です」
「依頼ですか?」
「はい、王様からの依頼です」
「王様から……どんな依頼ですか?」
「内容は、我々と一緒に魔王討伐です」
「魔王討伐ッ!どうして俺なんかに?」
「姫様の言うようには、上級魔族にも引きをとらない程強いと聞きましたので」
「過大評価ですよ。……ですが受けさせて貰います」
「ッ!……な、なぜですか?てっきり断ると思っていたんですが」
「いや、前から魔王討伐をしようと思ってたんですよ」
「そ、そんなことを、凄いですね……こっちとしてはありがたいですが」
ふぅ、これでやっと堂々と魔王討伐ができる
「それでは後日にメンバーを連れて来ますので、今日はもう休んでいて下さい」
「ありがとうございます」
「それではまた」
「お大事に」
さて、これから忙しくなるな
総合評価よろしくお願いします!




