私とセイヤさん
「何で姫様って言わないんですか?」
「ッッ!……なんのことですか?」
なんでばれたの!?
「いや、エルザさん、オウガに囲われた時に騎士の一人が姫って呼んでましたよ」
「あーあバレちゃいましたか……そうですよ♪私が王家の姫、エルザ・シャネットです」
「やっぱりそうだったんですね!じゃあなんで他の人には黙ってるんですか?」
「一応姫という事は極秘なもので、あのセイヤさんも黙っていてくださいね」
「あ!それはもちろんですよ」
「ありがとうございます!セイヤさん♪」
普通は口約束だけじゃ不安だけど何故かセイヤさんは大丈夫な気がします
「いえ後数日ですがよろしくお願いします!」
「はい!よろしくお願いします!」
後数日もうちょっとお話がしたいな
「ワァウ!」
なに!?
「なッ!狼!?どこから?」
「あれは俺の仲間の影狼です!…どうやらオウガが現れたようです」
「おッオウガですか!?早く皆を起こさないと!」
「いえ!起こさなくて結構ですよエルザさん」
「どうしてですか!セイヤさん!」
「それはすぐに終わるからですよ」
「そんなッ!あんな数のオウガを相手に一人で勝てるわけないじゃないですか!」
「大丈夫ですよたかが"50体"くらい俺の足元にも及ばない」
「ッ!」
一瞬で雰囲気が変わった!穏やかだった雰囲気が急に戦闘狂のようにオウガを睨んでいる
「エルザさん下がっていてください」
「はッはい!」
ダメだ!怖がっちゃダメだ!私を守ろうとしているのに怖がっちゃ!
「影狼は手を出すなよ!」
「ガゥ」
やっぱり一人で戦うんだ
「今日1日は体をほとんどの動かしてないし接近戦で倒すか……"バトルモード:シャドウナイト"」
セイヤさんの体を黒いモヤモヤが包み込んだと思ったらモヤモヤが鎧の形に変わった
あれがセイヤさんの能力かな?
「"属性寄付:レジェンド""魔導武装:レジェンド"!…さてしっかり構えろよオウガ共、でないと一瞬で……死ぬぞ!」
何かを唱えたと思ったらセイヤさんの持っている剣が虹色に光ったり、属性ごとの現象が剣に見えたりしている
あれは……全属性!?ウソッ!しかもあれを剣に纏わせてるなんて先代の勇者でも出来なかったことを!
「せいッ!」
『ギャア!』
凄い切れ味!鉄の剣でオウガ3体を2つに切るなんて!
「まだまだ!」
『グゲャャア!』
次は5体
「まだだ!」
『ウゲヤァ』
凄い!切るたびに人数が増えてる
セイヤさんに見いっていると近くにいたオウガが私を捕らえてきた
「きゃーっ!」
「ガァッ!
「いやッ離して!」
「チッ!めんどくさい事をしてくれる……おい!そこのオウガ!お前早くその手をどけないと跡形も無くなるぞ…」
セイヤさんが消えたと思ったら後ろから声がかかり振り向くともう終わっていた
「チッ!めんどくさい一気に終らせる!"影術式:レジェンドボール"!」
「「ウゲヤァ!」」
かッ!カッコいい
「エルザさん大丈夫ですか?」
「え?あッはい!大丈夫です!」
自分でも分かるくらい頬が赤らんでいる
恥ずかしいぃ噛んじゃったよぉ
「エルザさんさっき見たことは他言無用でお願いします」
「分かりましたセイヤさん…」
えへへ…お願いされちゃった
「エルザさんは馬車に戻って寝てください、俺も見張りを変わってもらって寝ますから」
「分かりました、お休みなさい」
「はい、お休みなさい」
大丈夫かな私、セイヤさんと後数日でお別れだけどちゃんとお別れ出来るかな……絶対無理!もっとセイヤさんの側にいたい!それが出来るならどんな我儘でもっと!いけないは私は一国の姫よ自分の我儘をセイヤさんに押しつけるのは!でもッ!
と寝るまで悩んでいた
総合評価よろしくお願いします!




