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長月を行く

青や緑や黒が

空気中に

少しづつ溶け混じり

日中の叫びは消えた


夜の歌は高く高く澄んで

眠りを支え

耳を押す静けさは

空が白む頃へ行く


深い夢に沈んでいた

腕と足は

軽やかな波から

打ち上がった


凍りつかぬよう

巻きつけるくらいが

丁度よく

しばし浅瀬に潜り


日の光を薄く眺め

窓辺の声で息継ぎすれば

炊き始めの蒸気が

胃の中へ滑りこむ


空っぽの時分を

繰り上げ

温度の低い水を

火にかける


いまだ朝日が横たわり

食卓に上ったのは

雲に隠れた

いくつもの月

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