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モブを自称するモテモテハーレム主人公君の友達役になった俺は彼を観察するのが趣味の1つです。  作者: ムラタカ


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28話 相性最悪

宮藤は悪鬼の如く俺に掴みかかり睨んでくる。

とはいえ別に怖くはない。

元々がなよなよしたモヤシ男なんだ。

挑みかかるにしても迫力に欠ける。


それでも、何事も、事なかれ主義で感情を表に出すタイプでは無いだろう宮藤がここまで怒りをむき出しにしているのは意外に思えた。



「どうして!なんで足立君は僕から!僕から大切なモノばかり奪うんだ!茜も!静留さんも!どうして!!どうして!!」


「はあ?離せよ…」


「ふざけるな!ふざけるな!!答えろよ!」


「離せってんだ!」



俺は強引に宮藤を引っ剥がし、奴を突き放した。

よろよろと後退し、転けそうになるもなんとか踏みとどまったみたいだ。



「どうして…どうして…さ、」


「お前なんか勘違い……いや、良いよ…教えてやるよ」


「え?」


「冬真は俺の元カノだ…1年の時から半年間…数ヶ月くらい前まで付き合ってた…でも突然フラれたんだよ…」


「え…付き合って…な、…なんで?」


「宮藤…お前に片思いしたから俺が邪魔になったんだと、お前と正式に付き合うのに俺といたら浮気、二股になるからな…だから俺はアイツに切り捨てられた…俺は最初の方こそ未練がましくアイツに付きまとっていたが次第にアイツの態度が嫌になって、アイツを避ける様になっていった。なのに今になってよりを戻したいだとさ?笑えるよな?」


「そ…そんな…どうして…」


「どうして?じゃねーよ…そんなのお前が当人に聞け…俺はもうあんな女に関わりたくないんだよ…」


「そ…そんな…じゃ…え…?な…」



宮藤は混乱の中にある様だがそんなの俺の知ったことじゃない…。

俺が思うのはもう俺に……俺達にかかわらないで欲しいって事…それだけだ。


しかしそんな俺の望みは叶いやしない様だ。



「どうして貴方達がこんな所で一緒にいるのかしら?」


「…し…静留…?」



さらに冬真までが俺達に絡んで来た。

だが、それも仕方ない…俺と冬真はさっきまで一緒にいたんだ、この近くに冬真がいるのはごく自然な事だ。




「はあ…、もう下の名前で呼び捨てるの止めてくれる?前も言ったけど貴方とは別れるつもりなの!」


「ちょっ!待ってくれよ、てか、足立君の元カノってホントなの?」


「はあ……!?……智春…貴方…話したの?」


「別に口止めされてないし、俺の自由だろ…?」


「はぁ…まぁいいわ…この際だしはっきり言ってあげる…そうよ…私は足立智春と付き合ってたわ…」


「そ…そんな…でも!今は僕が、彼氏で…」


「何度も言わせないで…貴方とは別れる…アンタみたいなカスとこれ以上恋人ゴッコに興じる意味なんてもう私にはないの…」


「か…かす…」


「流石にそれは言い過ぎじゃないかな…?」


「あ…茜…?」



冬真の流石の物言に宮藤もショックを隠しきれない様で今までの勢いが嘘みたいに意気消沈している。

それに思う所があるのか茜が口を挟む。



「あら?言い過ぎとは何に対してかしら?」


「決まってるよ、勝手に好きになったのは冬真さんでしょ?それを思ってたのと違うからって、言い過ぎだと思う。」


「私は事実を事実として言ってるだけ、それとも何?幼馴染の貴女が宮藤をしっかりと飼いならしてくれるのかしら?なら、余った足立君は私が面倒見て上げるから…」


「そんなのめちゃくちゃだよ!どうして貴女はそんなめちゃくちゃな事がスラスラ言えるの!」


「何がめちゃくちゃよ!私は!」


「もういいよ!もう沢山だ!やっぱり女なんて糞ばっかりだ!いつもそうだ!いつもいつもいつも!!もう嫌だぁ!!」


「あっ!おい、宮藤…」


「ふん…まるで子供ね…」




走り去っていく宮藤を底冷えしそうな程に冷たい目で見る冬真の言う事は御尤もな話だ。

しかし、冬真の言葉には身勝手な部分も多い。

コイツは宮藤だけを悪者にしてるが俺からしたらどっちもどっちと言わざるをえない。

ドングリの背くらべだ。


成る程…こうして目の当たりにすれば茜の相性最悪って言葉は凄い的を射ているな…。

この2人が上手くいける未来は想像する方が難しい。



「はぁ…なんだか馬鹿らしくなってきたわ…あれやこれや考えていても仕方ない…もう正式にアイツとは別れるわ…」


「え?良いのか…?」


「だって、貴方…私ともう一度恋仲になるつもりは無いのでしょ?もともと恋愛なんかに興味もないし、彼氏を作るならもう少し慎重に動くわ…はぁーなんだか色々と冷静になれたわ…そこだけは感謝して上げるわよ…じゃあね」


「あ…ああ…」



最後まで身勝手な事を行って冬真は去っていった。

今だからこそ冷静に思う。

昔の俺はあの女の何がそんなに良かったのか…



「なんだか凄い自分勝手な人だね…雅君以上だよ…」


「ははは…」


「でもこれであの人も智君に言い寄って来ないと思うと…少し安心だよ。」


「だな…、」






一方その頃…

宮藤がどんよりとした、それこそ死んだ魚の目と言われても仕方ない表情で机に突っ伏しているのをある男はほくそ笑みながら眺めていた。

宮藤が孤独に怯え、人に裏切られ…そんな様を見るのが男には心底愉快だった。

もっと…もっともっと、

もっと落ちればいい。

何がハーレム主人公だ。

そんなもん、現実に成立するわけないじゃねーか、

それがお前みたいな薄っぺらいゴミ野郎に維持出来るわけ無いのによ…

ほんと…つくづくバカな奴。


男は何気ないモブに徹しながらも誰よりもハーレム主人公の落ちぶれる様を愉悦に浸かりながら見ていた。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 足立はタイトルの友たちじゃないのか...?
[一言] もしかしてタイトルの友達は…?と思ってしまう最後の流れ。
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