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モブを自称するモテモテハーレム主人公君の友達役になった俺は彼を観察するのが趣味の1つです。  作者: ムラタカ


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26話  襲来

俺は学校でも茜とよく一緒にいる事が多くなった。

茜はクラス委員長なんてやるだけあって頭も良く、あまり成績のよろしくない俺は茜に勉強を教えて貰うのが当たり前になった。

茜は今まで宮藤に勉強を教えていた実績がある様で誰かに教えるのはとても得意だ。

いつも楽しそうに勉強を教えてくれてこっちもそんな茜の反応を見ていると幸せな気持ちになってくる。


余り…いや、正直にいうなら勉強が大嫌いな俺にとってはもう、茜無しではもう勉強なんて出来ないレベルだ。


そして学校が終われば放課後。

俺は茜といつも一緒に帰る。

周りに学校の生徒とか俺達を知ってる奴等がいなくなるとぎゅっと手を握り繋いだまま帰宅する。


俺の家からは遠回りになるが茜を自宅前まで送ってから帰るのが俺のライフスタイルだ。


茜は気を使って無理しないでと言って来るがギリギリまで一緒にいたいし、何よりあの幼馴染依存症の宮藤が茜に接触してくる隙を出来るだけ潰して置きたい。


とりま、茜といるのが俺にとっての幸せとなったのだ!


それに反して宮藤の奴は今迄よりも一層悲惨な感じが浮き彫りとなっていた。


別にイジメにあってるとかそんな事はない、単純にボッチなだけだ。


以前まではハーレムメンバーが賑やかしていたが今はそれも無い。

ヤツは学校にいる間はスマホを眺めているか机の上に自分の腕で枕を作り、その上に顔を乗せて寝ていた。

そんなアイツを気遣って話しかけようなんて酔狂者は誰もいない。

スマホいじりか寝たフリがアイツの学校での過ごし方となった。

しかし…。

彼女が出来たのではなかったのか?

俺の元彼女の冬真静留と付き合っているのでは無かったのか?


冬真…アイツは気難しいヤツだった…。

注文が多いし我儘も多かった。

当時の俺は別れたくない…それだけの思いでアイツに気に入られようと必死だった。

そんな奴でもハーレム主人公バフを持つ宮藤があいてならうまく行く…なんて事は無かったという事だろうか?

自己中の冬真と同じく、自己中の宮藤では長続きしないのは当然の事なのかもしれないが……。


茜が相性が悪いと言っていた通りあの2人の相性が悪かったならもう別れてる可能性すらあるのか…。

しかしそんなに早く別れるか?

まだ付き合いだして一週間過ぎた程度だぞ?

俺の時だって半年はもった。

ハーレム主人公としてのバフが切れてるのかも知れないがそれでも早過ぎやしないか?

それともバフが切れたからこそ入れ込む理由がなくなるという事なのか…。


もしそうなら宮藤の"呪い”は相当厄介なシロモノだな…。




そしてそれから更に日々が経過したある日の学校での事。




それはいつもの様に俺が茜に勉強を見てもらっていた時の事だ。

授業でわからないところがあり、それを茜に聞いていたのだ。

茜は人の視点にたって教えてくれるので、とてもわかり易い。

教え方もとても親身で落ち着いた声色で急かさず焦らずに教えてくれるのでとても助かっている。

流石はVチューバを隠れてやっているだけの事はある。


茜の声には謎のリラックス効果があるに違いないのだ!



「なるほどなぁ〜やっぱり茜は教え上手だな!」


「そんな事ないよ〜智君はもともと頭良い方だと思うよ?基礎もしっかり出来てるし、私が教える事なんて殆ど無いくらいだよ!!」


「それでも茜がいると助かるよ!」


「そう?ふふ!」


「どうした?」


「え?あ…うん、誰かに勉強を教えても感謝なんかされた事ないから…なんだか新鮮で…」



濁してるけど…十中八九、宮藤の事だろうな…

そういえば、あいつは勉強も嫌いだったな…。

気持ちはわからんでも無いが、教えてくれてる人間には最低限の礼儀を持って然るべきだろ…。



それも幼馴染だからといって、まるで当然の権利の様にアイツは言うのだろう…。


茜が僕に勉強を教えるのは当たり前の事だと…。


そう思うとムカついて来るな…。

今日一日アイツを見ていてずっとボッチなのは居た堪れないなと思ったが同情するには至らない。


可哀想なのは認めるけど…それとコレとはまた違う話だ。


そもそもにおいてアイツのメンタルが回復したらまたハーレムが出来上がるかもしれないなら、そんなモノは阻止しないとならない…。


少ない可能性でも茜がまたハーレムメンバーに加わるかも知れない可能性なんて潰しておいて損はない。


俺は彼女をNTRされてその結果に快楽を感じる変態マゾ男では無いのだ。


可哀想だがアイツにはずっとボッチでいてもらうのが誰にとっても平和なんだ。



そんな事を考えていると俺はある違和感に気付いた。

教室の中が妙に静かだ。

いや、少しピリついている?

そこで俺は皆がある一方向を見ている事に気付き、つられる様にそちらに視線をやった。

やってから後悔した。


皆の視線の先には冬真静留が立っていた。

冬真は俺と目が合うとズカズカと教室の中に入ってくる。

宮藤の所に行くのかと思ったがそんな安易な可能性なんて無いと言わんばかりに俺の方にストレートにやって来た。


俺の前には茜がいる。

その横に並ぶ形で冬真がやって来たのだ。


教室の中はざわざわと騒がしくなりながらも事の次第を見守っている。


誰も邪魔する気はない。

何が起こるのかを楽しみにしてるのか、はたまた別の何かを警戒してるのか…


たださっきまで寝ていた宮藤が驚いた顔でコチラを見ていた。



「ちょと…用があるの…来なさい」


「はあ?俺にはお前に用はないんだけど?」


「貴方に断る権利なんてない…いいから…」


「ま…まぁまぁ…話だけでも聞いてみれば?」


「そ…そうか?…」


「う…うん、私も付いていくよ…」


「はあ?九条さんは来ないでくれる?私は智春に用があるの…」



智春…?

名前呼びになってる?

何故?



「それは駄目かな?貴方が相手なら智君と2人になんてさせれないし…」


「随分とまぁ…ベッタリなのね?気持ち悪いと思うわよ?そう言うの…」


「貴方にとやかく言われる筋合いはないよ…」


「ふん…それで智春…来るの…こないの…?」



このまま駄々を捏ねていてもラチがあかないし、茜を心配させるだけだ…腹をくくろう…。

それにここでこの女に騒がれたら後々面倒くさい…。


俺は茜に指で作ったVサインを見せてから言った。



「すまん…少しの間、冬真と話して来るから待っててくれ…」


「…。わかった…気をつけてね…」



「最初からそうすればいいのよ…。」


「はぁ…」



俺はズボンのポケットの中の手を何気ない動作で突っ込みながら冬真と一緒に教室から出ていった。



そして、そんな2人の様子をほくそ笑みながら見ている視線があった事には冬真静留も…そして足立智春や九条茜も気付く事は無かった。


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― 新着の感想 ―
[一言] 馬鹿だなあ。二人きりになるなんて、良いことは何もない。ここでできない話ならしない。話せないなら、メールを送れ。以上。
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