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俺と使い魔の学園生活っ!  作者: ぷにこ
第二章【対抗テスト】
48/114

42『順位』

「さて……全員、準備は良いか?」


「ちょっと待ちなさいよ。私今忙しいの」


「何やってるんだ? アサギ」


「アンタには関係ないわ」


食堂にたどり着いて数十分。

1Fを無事に突破した生徒も徐々に増えてきて、食堂の中は賑やかになっていた。


アサギは真っ白な紙に指で何かをなぞっているような……

何をしているのか定かではない。


ランキング入りした20人は意外とすぐに埋まり、

ゴールエリアから突破した生徒が大半を占めていた


最終的な順位が書かれた掲示板に目を向けてみる


【一位・特殊二年 灸連寺 スミレ】

【二位・特殊三年 藤野 浩二】

【三位・獣人三年 粟木 ルイ】

【四位・植物一年 山背 桜】

【五位・所属不明 キャロル・フュリュッセルブルーメ】

【六位・特殊一年 アサギ】

【七位・特殊一年 ゼクフェリシア・ローゼン・ノワーリス】

【八位・特殊一年 杉原 圭一】

【九位・悪魔二年 栗崎 洋介】

【十位・悪魔三年 ウェリス・カトレア】

【十一位・神霊二年 石崎 紅葉】

【十二位・獣人一年 稲荷姫】

【十三位・精霊三年 リフェリス】

【十四位・植物二年 ツバキ】

【十五位・植物三年 暮内 蓮華】

【十六位・植物三年 桃瀬 黒丸】

【十七位・機械一年 リリアナ】

【十八位・魔獣二年 黒谷 奈々】

【十九位・神霊二年 黎野 美羽】

【二十位・海獣一年 陽線 神気】


一位・特殊科 405点

二位・植物科 175点

三位・獣人科 135点

四位・悪魔科 115点

五位・神霊科 60点

六位・精霊科 40点

七位・機械科 20点

八位・魔獣科 15点

九位・海獣科 5点


所属不明 80点



……これはひどい。

改めて見てみるとより一層際立つこの圧倒的点差。


俺が言うのもなんだが他の学科に申し訳ないな……


「何微妙な顔してんだよ杉原。シャキッとしろ」


「……はい」


食堂のあちこちから向けられる視線が痛い。

心なしか「特殊科チート」「萎えるわ」等と呟く声が聞こえる……


「嫌な空気ですね……全員黙らせましょうか」


「待てユイ」


小太刀を片手に席を立つユイを抱き上げ隣に座らせる。


「ロリコンかよあいつ」

「気持ち悪い……」


「……」


俺が何したって言うんだ……



食堂を生徒が埋め尽くしたころ、再びどこからか声が響く。


『さぁやってまいりました! 全校生徒の50%の1F突破を確認!

これより2Fのルールを教えちゃうぞ♪ よく聞いとけよ野郎ども!!

ふぇっ!? あ、ごめんなさいっ 叩かないでくださっ暴力イクナイ!』


「何やってんだあいつ」


また叱られたらしいな……ってかちゃっかりランキング入りしてたなあの人

まさかどこからでも放送が出来たりするんだろうか。


『えー、こほん。2Fは個人戦となります!

各自が大迷宮へ出向き、ゴールにたどり着くまでのタイムレースです!

ゴールタイムによって点数が配分され、その点数がそのまま個人の成績になります。

さらにその点数が学科の総合得点にも加算されるため、

一匹狼で高得点&良成績を狙うもよし、同じ学科の友達と協力するもよし

2Fでは使い魔との協調性と判断力が試されます。

ちなみに大迷宮ではいくつもトラップが仕掛けられているうえ

ゴールがランダムで移動するという小難しい仕様となっております。

ちなみに始めは三年生から出発し、二年、一年と続きます

以上。健闘を祈ります』


意外とまともな説明だったな……分かりやすい

ってか今や食堂を埋め尽くすほど生徒がいるって言うのに50%しかいないのか。


心なしかこの食堂、学園の物より狭いような……


何はともあれ2Fは個人戦か。

今度は皆に後れを取らないように頑張らないとな……



「旦那様、如何でしょう」


「うん。完璧だ……さすがは柊だな

コレさえあれば、簡単に『向こう』へ行けるな」


幽霊街の一角、黒館の書斎ではファルシオが一枚の紙を手にしていた


「ねぇ柊、お出かけしたーいっ」

「私もーっ」

「外行きたーいっ」

「遊びに行こうよ」

「ねえってばー」


黒館のチビたち、もといcolorが騒ぎつつ柊のメイド服をよじ登る。

柊は動じる様子もなく、一人一人摘まんで机に移す


「皆さん……急にどうなさったのですか?」


「アサギがね、呼んでるの」

「遊びに来いって」

「柊の力が必要なんだってさー」


「……お嬢様が?」


アサギが呼んでいると聞いた瞬間、柊の表情が明るくなる。


「旦那様。少しばかり休暇を頂けないでしょうか」


「そんな嬉しそうに言われて断れるわけないだろう……行ってこい」


「ありがとうございます」


柊は深々と頭を下げ、ふっと姿を消す


チビたちもちゃっかりくっついて行ったため、

一人残されたファルシオは寂しい書斎の中、やれやれと紅茶を啜っていた。



「さて、まずは俺か。後輩にいいとこ見せてやらないとな」


藤野先輩がにやりと怪しい笑みを浮かべ、席を立つ。

その後ろ姿はとても頼もしく思えた



「……行ってくる」

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