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おわコン!~お笑い芸人は異世界で最高のコンビ!~  作者: 印朱 凜
第3章 ブサイクルをリサイクル
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ネクロマンサーの顕現5


 あれほど饒舌だったカヤタニも、草刈り機を抱えたまま沈黙してしまった。もはや追い詰められた、末期的症状である。


「……え~、理解が追い付かんわ……。何? ゲーム? やっぱ悪い夢でも見てんのかな~」


 茫然自失となったカヤタニの事が心配になったのか、アビシャグが必死にフォローする。


「しっかりして下さい! ディアブルーンがゲーム世界だって事、まだ伝えていませんでしたっけ? いや、すぐ帰ってもらう予定でしたから、あえて伝えてなかったとも言いますが」


「……あっちゃん?」


「……はいいっ?!」


「あんたもゲームなん?」


「いや、私自身はゲームじゃないですけど、プレイヤーでもAIでもありません」


「じゃあ、何なん?」


「それは…………」


 一方ダケヤマの方は、すぐに吹っ切れた。さすが本物のアホは迷いもなく、羨ましくなるほどに物事を深く考えないようだ。いや、むしろ現実逃避の投げやりな暴走状態と言っていい。


「うひょおおお! アスカロン、やったぜ! ゲームの中に入れるなんて、正に子供の頃からの夢が実現した瞬間……なんやろか?」


「でも舐めて掛かると、本当に死んでゾンビになるぞ」


「いや……こんな訳の分からんとこで死んでたまるか! 俺達スカンピンは、まだ夢の半ばなんや。早く元の世界に戻って、プロのお笑い芸人としてデビューせなあかんねん。暗い世の中をお笑いで明るくしたいっちゅう夢があるんやわ。その前に……!」


「その前に?」


 リフトの屋根から舞い降りた三人……アスカロンとカゲマルと()()()は耳を傾けた。


「こっちの世界も明るくしたい……けど、どうもお笑いの力では無理そうやな」


「そうだな。街の人はともかく、ヘカテが笑うのは人間が死に絶えた瞬間だろうな、まずはどうする?」


「とりあえず目の前のゾンビ軍団をしばき倒して、この世界の人らを救いたい。俺はラノベの主人公やないし、不死身でもないけど、あんたらの手助けくらいはできるで」


「よく言った。共にネクロマンサー・ヘカテを倒し、ディアブルーンの世界を救おうぞ!」


「あんたら、現実世界では普通の人なんやろ? 何でいつも芝居がかったクサい台詞なん? いくら何でもゲームに影響されすぎやで」


「それを言われちゃあ、全く照れちまうな」


 ダケヤマはしばらく談笑した後、アスカロンのみを屋根に乗せ、フォークリフトでの突撃を再開した。目指すは敵将、ネクロマンサー・ヘカテのみだ。残されたカヤタニは、ようやく我に返った。


「あ、相方をほったらかして、一人で行く気か?! 止めとかんかい!」



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