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94  刃物の論理

シュウト:

「うわっ、……日に日にキレイになっていくなぁ」


 朝の日課となったさつき嬢との念話を終え、部屋から廊下に出たところで驚き、立ち止まってしまう。窓穴から入る朝の光に映し出され、廊下は比喩でなくピカピカして見えた。確実にユフィリアの仕業だろう。思わず背後の『自分の部屋』を見てしまい、その余りの違いに見なかったことにしたくなった。……そろそろ片付けたりしなければ。


 念話したさつき嬢はというと、九州のナカスの街にたどり着いており、既に新しい生活が始まっているらしい。ナカスは明るくていい街だと言っていた。街中での生活となることで、ようやく腰を落ち着けることが出来たのだろう。声から穏やかさが増して感じた。

 しかし、そう遠くない未来にナカスは落とされることになるだろう。不確定な先の予想を口にする訳にも行かず、ただ黙って聞いているしかなかった。遠くから平和を祈るばかりだ。


 フロアに下りていくと、眠たそうなジンがノソノソと自分の陣地ソファにたどり着き、「ドゥハァ!」などと言いつつ、体を投げ出して座るところだった。どうにも二度寝寸前といった体勢だ。


シュウト:

「おはようございます」

ジン:

「ヴィ~」

レイシン:

「おはよう。シュウト君は、朝は何にする?」

シュウト:

「あ、スミマセン。同じもので……」


 遅ればせながら、『朝の味噌汁』の威力を知ってハマったところだった。何ともいえず、柔らかい心地良さにさせてくれる味だ。


ユフィリア:

「おまたせ~」


 トレイにみっつのお椀を乗せて、ユフィリアが厨房から出てきた。


ユフィリア:

「はい、どうぞ?」

ジン:

「センキュウ」

シュウト:

「ありがとう」


 ジンの正面のソファにユフィリアは座り、自分もにこにこしながら味噌汁に口を付けていた。


レイシン:

「今日のはどうかな?」

ジン:

「ん? 味噌でも変えたんか? どれどれ」ずずず

シュウト:

「美味しいです」

ジン:

「はぁ~~ー、うめぇ。いつもと何か違う気もするけど、これはこれでアリだね」

レイシン:

「良かった」


 ニコニコ笑っているレイシンに、ちょっとした違和感を感じつつも、味噌汁の方に集中する。


ジン:

「うむ、満足であった。こういう味噌汁を作れる嫁さんがいたら最高なんだが。……嫁にこないか?」

シュウト:

「そういう冗談は、葵さんが……」

ユフィリア:

「やったーっ! 大・成・功!!」

 

 その手の冗談は、葵がいる時に言うべきだろうと思ったのだが、突然、叫びだしたユフィリアに呆然として中断する。


ジン:

「へっ?」

シュウト:

「は?」

レイシン:

「はっはっは。今日の味噌汁はね、ユフィさんが作ったんだよ」

ユフィリア:

「ぶいっ!」

ジン:

「な、なんで……?」

シュウト:

「そっか。あの、口止めされてたんですけど、料理も作れるサブ職らしくて……」


 ユフィリアが新たに得たサブ職は〈主婦〉(男性の場合〈主夫〉に名前が変化する)というものだった。複合型の多スキルタイプであるため、高度な生産活動は出来ないが、普段の生活に必要なスキルは一通りこなせるようになる。掃除でも経験点を得られるし、簡単な料理も作れるようになる。


ジン:

「バ、バカか……」


 口元を手で押さえるように隠しつつも、ジンの顔が真っ赤になっていくのが分かった。


ユフィリア:

「どうどう? ドッキリ大成功?」


 ジンのそばで顔をのぞき込むようにしていた。外見補正であまりイヤミに感じない……どころか、むしろ可愛らしく感じるほどで、ありていに言って卑怯だった。


ジン:

「…………」ぎゅっ

ユフィリア:

「えっと、どうしたの……?」


 ジンは立ち上がると、ユフィリアを優しく抱きしめていた。


ジン:

「大切にするよ。ずっと、大切にする」

ユフィリア:

「ちょっと待って。えっと、ちょっと待ってね?」

ジン:

「ごめんな」

ユフィリア:

「何が?」

ジン:

「俺が、先に言うべきだったよな」

ユフィリア:

「えっと、何を?」

ジン:

「お前の作った味噌汁、うまかった。」

ユフィリア:

「う、うん。ありがと。……でもなんか、変?」

ジン:

「そんな事ないさ。ただ、俺のためにわざわざサブ職までとって、味噌汁作ってくれたんだろ?」

ユフィリア:

「それは別に、ジンさんのためとかじゃなくって、わたしも美味しい味噌汁が作りたいなーって?」

ジン:

「『味噌汁作れますアピール』って、結婚願望、強めって事だろ?」

ユフィリア:

「そ、そんなことないと思うけど」

ジン:

「『逆プロポーズ』みたいな真似させちまって、すまん」

ユフィリア:

「はぅ……」(///)

ジン:

「お前の作った味噌汁なら、毎日だって飲みたいと思っているよ」


 流石のユフィリアも、ここに来てようやく自分が何をやらかしたのか理解したらしい。ジンにプロポーズっぽい言葉を言わせるイタズラのつもりだったのかもしれないが、そんな事をすれば、自分で掘った穴にハマるようなものだ。

 抱きしめられていて表情は見えないが、耳や首あたりが赤くなっている。こうなるとユフィリアの状態などはお察しだろう。


ユフィリア:

「あのね、これは、だから、違くて……」


 辞書の凡例にでもなりそうなほど見事な『しどろもどろ』っぷり。

 ジンはため息をひとつ、それからユフィリアの体を放して、頭を撫でてやっていた。


ジン:

「もうちょっと、……後先のことも考えような?」

ユフィリア:

「ごめんなさいでした」


 今回ばかりは、『人のふりを見て、我がふりを直そう』と強く思った。後先考えずにバカをやったら、痛い目をみる。


ユフィリア:

「…………あっ」


 瞬間的に硬直したユフィリアを見て、その視線の先を追いかけると、部屋の入り口のところにニキータが来ていた。苦笑いしているところから、見ていたらしい。


ユフィリア:

「わ、わたし、ちょっとトイレ!」


 アイドルにあるまじき『トイレ宣言』をして廊下へと消えていった。……アイドルではないので問題はないけれど。

 入れ替わりにニキータがジンのところへ歩いていった。


ニキータ:

「あんまり、イジメないで欲しいんですケド?」

ジン:

「ヴァ~カ、誰がイジメてんだよ。愛情たっぷり200%だろうが。そういうお前こそ、甘やかすだけで大事なところから逃げてんじゃねーぞ?」

ニキータ:

「(ムッ)別に、逃げてません」

ジン:

「どうだかな。……だいたい120%の愛情を感じると、人間は変化を始める。そこで成長するか、甘えて愚図り出すかは、その人間の根がどっち向いてるかの問題だ。まず理屈通り、計算通りになんていかないものだ」


 一瞬だったが、ニキータの顔が痛みに歪んだ。ジンの言葉のどこかに傷ついたらしかった。


ジン:

「お前もだぞ」

ニキータ:

「……?」

ジン:

「お前だって、まだまだガキ娘なんだ。人間的な完成には程遠い。周りに甘えたり、譲ったり、任せたりも覚えるこった。つーか、こんなのいちいち言わせるなよ、恥ずかしい」

ニキータ:

「……もしかして、甘えて欲しかったんですか?」

ジン:

「おう、赤ちゃん言葉でもおーけーでちゅよ~、ばーぶーぅ」


 正直、キモかった。


ニキータ:

「そんな簡単に、譲ったり任せたりできるわけ……」

ジン:

「ふん。大事なことだけでいいだろ。それ以外は全部誰かに、というかシュウトにでも押しつけちまえ。俺が許す」


 ゆっくりと、頷くニキータだった。いや『僕ですか?』とは思ったのだが、ツッコミを言える空気でも無く。

 このタイミングに葵が現れて一言。


葵:

「へー、ほー。ジンぷーにしては珍しくマトモなこと言ってんじゃん」

ジン:

「俺は常にマトモだろうが。狂ってんのはお前の方だ」

葵:

「にゃんだとう!? 三千世界を見渡したって、あたしよりマシな人間なんているものか!」

ジン:

「ここにいんだろ、ここに!」

シュウト:

「とりあえず、おはようございます」


 失われるまで、気が付けないこともある。





ジン:

「じゃあ、今日は室内練でコレな」


 基本練習の後で、食事テーブルところに集合する。テーブルの上には紙の束が積まれ、ナイフが3人に一本づつ渡されていた。


ユフィリア:

「今日って、なんの練習?」

ジン:

「料理するんだろ? 刃物の使い方の初歩やっといた方がいいだろ」

ユフィリア:

「前に言ってたアレのこと?」

ジン:

「……なんか言ったコトあったっけ??」

ユフィリア:

「ラヴィアンくんに教えようとして、止めたよね」

ジン:

「ああ、そんなこともあったっけ。まぁ、それかな」

ニキータ:

「どうやれば?」

ジン:

「内容は簡単だ。半分に折って、ナイフで切るだけ。紙がもったいないから、1枚で3回は切るように」

シュウト:

「わかりました」

ジン:

「教える前にとりあえず10枚、好きにやってみろ。10枚終わったら呼びに来いよ」


 それだけ言うと、さっさと部屋の外へ。たぶんソファのところでぐったりしているのだと思われる。


ニキータ:

「始めましょう」

ユフィリア:

「うん!」


 丁寧に半分に折り、ナイフを入れる。しかし、あまり切れ味が良くない。ユフィリア達も同じ様子で、ちぎれるようなビリビリといった音がした。紙が硬いのもあるのだろう、何回にも分けて刃を入れることになる。

 見ていると、一番上手いのはニキータだった。丁寧に紙を折り、擦って折り目を強く付けると、3~4回に分けて刃を入れて切断していた。


ユフィリア:

「このナイフ、あんまり切れないね」

シュウト:

「うん。やりにくい」

ニキータ:

「結構大変かも。プリンタ用紙だったら一冊ぐらいだけど、一枚一枚の紙が厚いみたいだから、200~300枚ってところかしら?」

ユフィリア:

「一冊って?」

ニキータ:

「えっと、会社だと400枚入りのものを一冊って呼んでたから」


 なんとか10枚分の作業を終える。ユフィリアにほんの少しの差で負けた。負けたので自分で呼びに行くことにした。


ジン:

「じゃあ、やり方教えるぞー」


 自分のところから紙を一枚取り、イスに座ると、大きな体を丸めるようにして、几帳面に半分に折っていく。


ジン:

「ナイフ」

シュウト:

「どうぞ」


 刃を持って、柄の方を差し出す。無造作に掴むと、あっさりと紙のところに持って行き、そのままの流れで刃を入れていた。


 シューー。


 突然、自分が使っていたナイフがよく切れるようになったみたいで、驚いてしまった。一回で簡単に切断してしまっている。観察していても何が違っているのかよく分からない。敢えて言えば、自分たちは紙が破ける『ビーッ』という音だったことぐらいか。

 切断して2枚になった紙を片側とって、また几帳面に半分折りにしてから刃を当てた。


ジン:

「刃物には、よく切れる角度というものがある」


 また『シュー』という音をさせながら、紙をたった一度で切り裂いていった。ナイフを置き、残りの紙を半分に折りながら説明を続けていた。


ジン:

「あらゆる刃物……ナイフ、カッター、包丁、ハサミ、ノコギリ、更には大根の摺り下ろしなんかにも『適切な角度』というものが存在する」


 また紙に薄くナイフをあてがう。20度か30度ぐらいだろうか。


シュウト:

(刃物のプロフェッショナルって、こういうことなのか……?)


ジン:

「モノによっても違うけど、このぐらいの角度で刃を当てる。やってみ?」


 ユフィリアとニキータが用意するまでジンはその位置で保持。自分はしばらく待機することになる。


ジン:

「はい、スー」


 抵抗なく刃が入り、またしても簡単に半分にしてしまっていた。


ユフィリア:

「すー。あっ、ちょっと出来たかも?」

ジン:

「シュウトもやってみろ」


 紙を折って、刃をあてがう。ジンが後ろから手を伸ばして、角度を調整。そのまままっすぐ滑らせるように指示され、その通りにしてみた。


シュウト:

「こうですか?」


 まるでナイフに『刃が付いた』かのようだった。

 ニキータ、ユフィリアと順番に回って、ジンが角度を調整してやり、やり方を教えていった。内容は難しくはないのだが、上手く行ったり、行かなかったりする。


 ワクワク顔のユフィリアが嬉しそうに新しい紙を折る。ジンは教え終わったらしく、ぐったりとしてイスに座った。


ジン:

「ギロチンや断頭台とか呼ばれる処刑方法なんかが、このテクニックを応用したものだな。初期の頃は、刃に角度を付けて無くて、地面と平行の刃を使っていたらしい。それだと、丸太みたいに首の太いヤツとかは、何回やっても首が落ちなかったりしたらしい。そんで、刃が斜めになるように工夫したんだと。一見、残酷な処刑方法だと思われているけど、一瞬で首が落ちるから、処刑方法としては最も人道的だなんて言われることもある。見せしめの意味合いが強いんだよな」


 手は動かしながら、そんな小話を聞いている。


ジン:

「現代では、電気やガスを使ったりもしてるけど、絞首刑が一番多いとか聞くね。死刑の場合の絞首刑は、首吊り自殺とは根本的に違っている。ロープで首を吊すところまでは同じだが、高いところから落とすことで、自分の体重で頸椎――首の骨を砕いて殺すのが、死刑でやってるやり方だ。

 部屋で首吊って自殺する場合は、窒息したり、脳に回る血流を止める事で死に至るわけだが、これが時間もかかる上に、めちゃくちゃに苦しむ。テレビのドラマで描かれることが多いけれど、本当は穴という穴から液体を出して、涙や鼻水、糞尿まみれになって死んでいるとか言われている。そんなもん見たくもないし、後処理する側の立場になって欲しいものだね」


 話がグロいし、刃物にも関係がない。


ジン:

「日本の場合、ギロチンに近いのは、切腹の介錯だろう。切腹でハラを切った瞬間に首を落とす役回りなんだけど、下手がやるとまず首が落ちない。昔はドコの藩でも一番の使い手が介錯を担当したって言うがね。実際のところ、刀傷ってのは案外、浅い傷なんだ。そのせいで血も止まり易いし、死ぬのに時間が掛かる。いわゆる『外傷性のショック死』にならなかった場合、何十時間と苦しむことになるんだな。つまりハラ切りぐらいじゃなかなか死ねないんだわ。だから、介錯の人が首を落とすことで、楽に殺してあげようとした。

 昭和のナントカいう小説家も切腹に憧れたとかで腹切りしたみたいだけど、首が落ちなくて大変だったらしいぞ。……あ、切腹は法律で禁じられていたはずだから、現代じゃ犯罪だかんな」


 切腹自体が罰みたいなものなので、犯罪と言われてもピンとは来ない。どっちにしても、切腹なんてゴメンである。


ジン:

「そんな訳で、刀傷の痛みや熱にのたうち周り、それでも助かることなく絶命するまで苦しみ続けるんですよ。それを知っていると、トドメを刺すってのは大切なマナーであり、優しさになるんだぜ。

 同じように、介錯人が一振りで首を落とせないのは恥だった。それは、苦しみを長引かせるような真似をすることでもあるし、基本的に失礼だからなんだな」


 〈冒険者〉の体じゃなかったら、戦うのなんてあり得ない話だろう。つい先日、腕を落とされたばかりでもあって、強くそう思う。


ジン:

「まぁ、日頃から料理してても、〈冒険者〉として怪物をぶっ殺してても、刃物の使い方すら知らなかったりするんだよなぁ。日本人は年々レベルダウンしている気がしてならないね」

シュウト:

「す、すみません」


 痛いところを衝かれ、思わず謝ってしまう。


ジン:

「べっつにー。現代っ子にゃ関係ないからいいんだけどさー。これが江戸時代のサムラーイだったりしたらヤバかったな? 友人の切腹で介錯を頼まれたのに、首が落ちませんでした!とかになったら、冷たい目線の十字砲火じゃすまないぞ? 最低人間のレッテルが貼られてもおかしくない。お前が江戸時代のサムライだったら、もっと必死に、真剣に練習するだろうね、間違いなく」


 今も一生懸命やっているつもりだったけれど、たぶんそうだろうとも思う。友人の首を落とさなければならないという状況のイメージなんてできそうもないのだけれど、一発で落とせなかったら、ものすごく申し訳ない気持ちになりそうな話だ。


シュウト:

「……日本刀って、そんなに切れないものなんですか?」

ジン:

「切れない。ちょっと大きめのブロック肉でも買ってきて、包丁で叩きつけてみろよ、刃が1センチも入ればいい方だぜ?

 ……こういう話もある。昭和に高倉健って大スターが居たんだけど、任侠映画で日本刀で戦うのが凄まじく格好良かったんだってさ。それで、本職のヤクザ屋さん達の方が映画の真似をしたくなった。ヤクザの使う日本刀はポン刀と略されるんだが、ポン刀で本当に戦ったっていうんだけどさー」

シュウト:

「……どうなったんですか?」

ジン:

「まったく切れなかったそうだ。革ジャン着てたら、切り傷も無かったって話だぜ。ずぶの素人が使ったら、世界最強の日本刀ですら『ただの鉄の棒』ぐらいに言われちまうんだよな」

シュウト:

(リアルレザーアーマーか、強いな……)

ジン:

「そんなレベルだからなー、骨まで入ってる人間の首を落とすのが、どれ程の難事だか、分かるか?」

ニキータ:

「分かりたくもないですけどね」

ジン:

「それもそうだ」


 正論だと思った。ジンも、ニキータもだ。


ジン:

「それが終わったら、キャベツの千切りだからなー」


 準備のためか、ジンは退出。もくもくと紙にナイフをいれ続けた。ほんの少しだけ、いつもより真剣になってやっている気がした。





ジン:

「じゃあ、今度は理屈を先に説明しておこう」

葵:

「ひゅー、ひゅー」

ジン:

「やかましい。……えっと、同じ動きでも2種類の動作というものが有り得るんだ。まず、テーブルをドン!と叩く」


 空中でテーブルを叩くように、握り拳を振り下ろして止めた。


ジン:

「もうひとつ。天井から垂れてるヒモをくいっと引っ張る」


 照明のヒモを『くいっ』っと引っ張る。どちらも本当にはやっていない演技、エア動作だった。


ジン:

「これらの動作は体の動きとしては同じなのだが、目的や……」

ユフィリア:

「ねぇ、どうして天井からヒモがぶら下がっているの?」

ジン:

「えっ?」

葵:

「えっ?」

シュウト:

「……いや、照明にこう、スイッチのヒモがぶら下がってたりするでしょ?」

ユフィリア:

「スイッチ? 電気のスイッチって壁にあるんじゃないの?」

ニキータ:

「おじいちゃん、おばあちゃんの家で見たことない?」

ユフィリア:

「……あっ!あるかも!」


 ふと見ると、汗をかいて震えているジンと葵とがいた。


ジン:

「何このジェネレーションギャップ……」

葵:

「老害? すでに老害ってこと?」

ジン:

「昭和の常識はもう通用しないのか。気が付けばオールドタイプってことかよ」

葵:

「ま、まだ若いものにゃ負けてやんねぇ!」

ジン:

「やべぇ、その発想が既におわっちゅう……」


 なにやら深刻な精神的ダメージを負っている気がしてきた。早期引退(リタイヤ)される前に、と思って声を掛ける。


シュウト:

「いや、ウチにはありますよ?」

葵:

「シュウ君!」


 うるうるとした目で見られてしまい、(早まったか!?)と本気で回避体勢を取って身構える。


ユフィリア:

「でも、どうして天井からヒモなの?」

ジン:

「照明の下で暮らしてるんだから、ヒモがあれば便利じゃん」

ニキータ:

「今の時代はリモコンですからね」

ジン:

「なんでもかんでもリモコンにしやがって。リモコン見つからなかったら電気消せないだろ」

ユフィリア:

「置く場所を決めておけば平気だよ?」

ニキータ:

「万一、見つからなくても壁にスイッチがありますから」

葵:

「ヒモ便利だよ? 立たないと電気を消せないから、ヒモをくくりつけて、長くするんだよ。座ったままでも消せるように」

ジン:

「我が家にはにゃんこがいるからさー、ジャンプしても届かないぐらいの長さに調整するんだよ。猫に手が届くと、留守中に電気を付けたり消したりしちゃうからさ」

葵:

「それやるとさ、寝っ転がったまんまだと微妙に手が届かなくなんない?」

ジン:

「手を伸ばしてダメだったら、足を伸ばすんだよな。絶対、立った方が早いのに」

葵:

「シンクロナイズドみたいになるよね」

ジン:

「ぶわははは!」

シュウト:

「じゃあ、そろそろ本題の方をお願いしまーす」


 なぜだか昭和あるあるみたいなノリになってしまったので、方向修正する。


ジン:

「包丁を使う場合、基本的には『前に切る』『後ろに切る』『真下に切る』の動かし方がある。『真下に切る』のケースは、さっきの練習でやった『刃物の論理』が利かないので、とりあえず除外する」

シュウト:

「はい」

ジン:

「ここで基本的な誤解を解かなきゃならないのだが、『前に切る』の場合でも、前に押し切る動作と、前に引かれつつ切る動作とがあるのだよ」

ユフィリア:

「え? どういうこと?」

ジン:

「呼押、吸引、吸率、呼射とかいう専門用語はわかりにくいので、プッシュとプルがある、と覚えたまえ」

ニキータ:

「『前に切る』『後ろに切る』のそれぞれに対して、プッシュとプルがある、でいいんですか?」

ジン:

「正確な理解をありがとう。後で実際にやってみせよう。

 さらに筋力の発揮で間接式と直接式とが関わってくる。間接式は、過去に生み出した筋力を伝達発揮する方法、直接式は生み出したパワーをじかにあてがうものだな」


 ――各要素は以下の通り。

 ・刃物の論理を使う or 使わない。

 ・前に切る or 後ろに切る

 ・プッシュ or プル

 ・間接式 or 直接式


 ここに挙げられた各要素だけを考えてみても、16通りの運動が存在することになる。


ジン:

「16通りっつっても、刃物の論理を使えていないケース8種類分は全部失敗だからな。残りの成功8種類を、状況に応じて使い分ける必要がある。ここまでが、刃物における初歩の技術」


 レイシンが現れ、まな板に乗せられたキャベツが出てきた。


ジン:

「俺、シュウト、ニキータの3人が切ったキャベツは、食べ物じゃなくなるわけだからな、感謝して練習するように」

シュウト:

「食べないんですか?」

ジン:

「『スタッフが美味しく頂きました』をやりたいのか? お前が一人で2玉食うんだな?」

シュウト:

「……すみませんでした」


 ジンがキャベツの前に立った。テーブルの逆から見ているので、テレビの料理番組の光景である。


ジン:

「間接式は主に千切りとかでリズム良く切る時に使う。今回は直接式に近いと思っていい。

 じゃあ、前押しのプッシュからだな。プッシュの場合は押し込む方向に息を強めに吐くようにしながら……」


 丸まるとしたキャベツが抵抗もなく半分になる。


ジン:

「次。前切りのプルの場合、刃物を滑らせる感じで、息は……んー、ため息をつく感じ? 力が抜けていくような呼吸で、包丁の先っちょにヒモがついてて、引っ張られる感じで刃を入れる」


 鋭い。滑らかに滑るような動きで、刃物が入って行った。


ジン:

「引き切りでも同じ要領だな。引きのプッシュは力を入れる感じ。ただ力を入れ過ぎると刃が利かなくなるので注意すること。引きのプルは感覚的には一番やりやすいだろう。……ともかく、やってみな」


 ジンがまな板の前から移動する。そこに行こうとすると、レイシンが自然な動作で先に入り、キャベツを持ち上げて切れ味の確認をしていた。


レイシン:

「やっぱり、流石だなぁ」

シュウト:

「そうなんですか?」

レイシン:

「…………」にっこり


 無言でにっこりと笑うばかりだった。


ジン:

「じゃあ、前切りのプッシュから。……シュウト、刃をもっと利かせろ。力で切ってんじゃねえぞ」


 グッと力を入れて、ザクッと切ったものの、刃があまり利いていないと怒られる。ひとつひとつの動作を確認しながらの練習を繰り返していった。


ジン:

「十年も包丁を握り続けりゃ、感覚的に出来るようになる可能性はあるんだが、この程度の技術に十年も掛けるつもりってのが理解できない。現実に料理している人間は多くても、刃物の論理に従って刃を利かせられる人間はそう多くないんだ。何年掛かっても、知らないからやらないし、だからできない。そういうことに対して、何にも感じてないんだろうな。……結局、料理人は低学歴のやる職業ってこったろう」

シュウト:

「それは、ジンさんでも言い過ぎなんじゃありませんか?」


 苦笑いしているレイシンを見ながら、そう反論しておく。


ジン:

「俺がバカにするのはいいんだ。でも、お前らはダメだぞ? 俺は武術の使い手の一人として、料理人の包丁技術ごときをバカにするのは義務みたいなところがあるからな。刃物の使い手として、料理人に負ける気は一切ない。つか永遠にない。……そういう気概を持つのが社会的な役割ですらあるわけで」

シュウト:

「僕らは、そういう役割じゃないってことですか」

ジン:

「実際、料理人ほどにも使えないだろ」

葵:

「トップランナーの矜持ってやつだ」けらけら


 葵の笑い声を聞きながらも手を動かしておく。ジンの事情も分かったような気がしたし、ただの屁理屈なような気もした。何日か前にアキバの街中で揉め事を起こした理由は分かったのだが、だからってバカにしたり、揉め事を起こしていい理由にはなっていないようにも思える。


シュウト:

「……武器の威力も上がるんですよね?」

ジン:

「お前はそのための練習だろうが。料理の修行だってか」

シュウト:

「スミマセン。これって、ジンさんの『鋭撃』ってことですよね?」

ジン:

「半分だけだがな。鋭撃は『刃物の論理』と『速度』の合成だ。スピードを高めると、刃を利かせるのが難しくなる。刃物を利かせようとすると、スピードが邪魔になる。こうした相反する要素だけど、その合成率を高めると、逆転して作用し始めるんだ。刃の鋭さが速度に貢献し、速度が切れ味に貢献するようになる」


 キャベツを切っている自分と比べると、途方もなく先に進んでいることが自覚されてしまう。


シュウト:

「こういうのって、もうちょっと早く教えていただくわけには……?」

ジン:

「何回おんなじことを言うのかね、チミは? 自分の物覚えの悪さを棚に上げて、よくもまぁ!」

シュウト:

「でも、攻撃の威力があがったら、簡単に強くなれる訳じゃないですか」

ジン:

「黙れ、このインスタントラーメン。小技だっつってんだろ、1%強くなったからってなんだってんだよ!」

ユフィリア:

「ねぇ、1%ってなに? どういうこと?」

ジン:

「あー、勝利貢献率で概算したらそんなもんだってことさ。鋭撃でダメージアップしても、1%ぐらい有利になればいいほうだ」

ニキータ:

「……その場合、大技って言ってる二足運動は?」

ジン:

「20%以上だな」


 爆弾発言のオンパレードだった。聞かされていない。


シュウト:

「ダメージアップすれば、早く相手を倒すことが出来るようになるから、被ダメージも減るっていいますよね?」

ジン:

「『殴って、殴られて』のダメージ交換が可能なのは、同条件の人間タイプを相手にした時だけだ。だいたい、現実の戦闘でタイマンなんかしてくれんのかよ? 限んねーだろ。 ……情けねぇなぁ。ドラゴン相手にダメージ交換して、腕を吹っ飛ばされる訳だわ」

シュウト:

「うぐっ」


 剣で心臓を貫かれかのような精神ダメージを受ける。腕を飛ばされた云々はどうでもよかった。ジンの期待を損ねてしまった部分の方が、何倍も痛い。


ジン:

「ドラゴン相手に勝ちたかったら、向こうの攻撃は全部避けて、こっちの攻撃は当て続けるっきゃない。HPに差があり過ぎるんだから、これ以外に方法はないんだよ。後は普通にレイドするかだろ?」

シュウト:

「はい……」


 ドラゴン相手に100回ダメージを与えなければならないとして、武器の威力が増したことで95回に減るかもしれない。しかし、その前に100回以上、敵の攻撃を避けられることが前提になっていなければならない。本気で1%程度しか強くなれない可能性もあるかもしれなかった。

 しかし、本来のエルダーテイルというゲームでの『アクション性』はそこまで高くない。〈冒険者〉のボディに人間の精神を寄生させることで、自動的な割合%でやっていた回避を、自力で制御しようとしているのだ。


ジン:

「しかし、あの戦いには良いところもあった。お前の『獣化』は、ドラゴンを相手にしたら役に立たないって理解できたろ?」

シュウト:

「『内なるケモノ』ですね。もう封印安定かなって……」


 あんな風に突っ込んでいって返り討ちにされるのなら、使っても意味がない。丸王たちとの戦いでも使いたくても使えなかったし、使う意味があんまり感じられなくなって来ている。


ジン:

「フッ。人間相手なら5%ぐらいの能力上昇があるだろうから、使いたがってしまうのも分かるんだよな。だからハマんないでくれて助かった。 ……ま、ライドの方に関係しているから、しばらく封印しとけ」

シュウト:

「なるべく早くお願いします」

ジン:

「それはお前次第だっつの」


 その後、前切りのプッシュ→プル、引き切りのプッシュ→プルと順番に練習する。


ユフィリア:

「これで、ダメージアップしたのかな?」

ジン:

「流石に無理。もう少し技術完成度が高くなってくれば、ある日突然ダメージアップするさ。……いや、ユフィリアはメイス使ってるから、あんまり関係ないかもしれないな」

ユフィリア:

「えーっ!? みんなばっかりズルい!」

レイシン:

「はっはっは。その代わり、上手に切れるようになると、美味しくなる効果があるんだよ。サラダとかもね」

シュウト:

「そうだったんですか!?」


 ここのところの自分のサラダ好きはこういう原因があったらしい。


ジン:

「料理は『切断による加工』と『加熱』とが共通因子になってるからな、切断側には既に手を打ってある。だから、レイは料理することが練習になってるわけだ」

レイシン:

「後は、加熱だよね」

ジン:

「それなぁ、魔力操作系じゃねーの? 精霊力を料理に閉じこめたり……」


 今日の練習は脱線しまくりで困る。早く復習したくなっていた。そこらへんのゴブリンとでも戦ってこようか?などと考えてみる。


ユフィリア:

「ジンさん、私もダメージアップしたい」

ジン:

「いや、そんな簡単に言われても……」

ユフィリア:

「……ダメ?」

ジン:

「ぜんぜんダメじゃないよ。可愛いからしょうがないなァ」

シュウト:

「ちょっ、何ですかそれ!?」


 性差別反対、えこひいき大反対。


ジン:

「ついでだから重撃も教えちゃおうな? ……腕をこう持ち上げるだろ?」


 地面と平行になるように、肩の高さに腕を伸ばした。


ジン:

「力を抜くと、ダランと垂れて、肩からの振り子運動になる」


 力を抜くと、落ちて振り子運動になった。


ジン:

「重撃は腕の重さ、いわゆる『質量』を利用した運動なんだ」

ユフィリア:

「質量?」

ジン:

「定義は石丸先生に後で聞いてくれ。最適化運動と落下加速なんかを利用するんだけども、鋭撃よりちょい難しい。四つん這い歩きで甲腕一致の練習はさせてるから、後は質量操作の感覚を会得すれば、なんちゃって重撃になるだろう」

ユフィリア:

「それで?それで?」

ジン:

「手から肩までの間に10とか20の点を打つとするだろ? 関節に関係なく均等な距離で」


 ユフィリアの腕を取って、指で適当に点を打っていく。


ユフィリア:

「くすぐったい」

ジン:

「力をいっぺんに抜いて、それらの点を『同時に』落下させるんだ」

ユフィリア:

「同時?」

ジン:

「最終的には『肩からの振り子運動』になるから、指先が一番大きく動いて、肩に近い部分はあまり動かない。でもそうなる前の一瞬では、全部のポイントに対して『同じように重力が加わっている』。だから、全部が同時に落下する。

 質量操作の基本は、脱力にある。力を抜けるかどうかは、センスの問題だ。センスが無ければ、練習するしかない」

ユフィリア:

「分かった」


 キャベツの前にユフィリアを立たせる。料理スキルがあるからだろう、新しい玉をひとつレイシンが用意していた。


ジン:

「キャベツに中心線を立てるんだ。腕の落下制御を中心軸で行う。中心軸を面状にする。中心面に沿ってキレイにキャベツを切るつもりで。前切りでも後ろ切りでもいいけど、最初はプッシュ系でやってごらん」

ユフィリア:

「ここからどうすればいいの?」

ジン:

「筋肉を使う代わりに、力を抜いて腕を落下させる。同時に『全部』な」

シュウト:

(あ、上手く行く……)


 ユフィリアの顔から戸惑いや力みが消えていた。素直すぎるぐらいに、素直に、そのまま力をきれいに抜いた。

 ズコン!と強く音が響いて、キャベツは両断されてしまう。


ユフィリア:

「あっ、あれっ!? ……ごめんなさい!」


 何を謝ったのかと思えば、まな板もまとめて真っ二つである。恐ろしいほどのセンスだった。脱力はセンスだとジンが言ったように、センスの差を実感させられる。どうにも部分的に勝てないところがあるらしい。練習するしかなさそうだった。


レイシン:

「はっはっは。大丈夫だよ」

ジン:

「レイも30枚近く買ってるからな、まな板」

シュウト:

(そういうことですか……)


 さっきの理由がこれで分かった。ジンの切ったキャベツの切れ味を確認したのではない。きっとまな板に傷が付いていたかを確認したのだろう。自分の使ったまな板をみると、細かく刻んだ後が残っていた。切り過ぎてしまっているらしい。この技術では、まな板の耐久力より、切断力の方が高くなるのだろう。つまり、ジンやレイシンは『切り過ぎないところ』までコントロールしている、ということだ。


シュウト:

「今回のが初歩的な技術ってことは、もっと上級の技術もあるんですよね?」

ジン:

「今回ぐらいの技術だったら、料理人でもどうにかたどり着ける可能性があるからな。プッシュやプルはある程度の運動経験があれば、体が教えてくれるものだし」

シュウト:

「そうですか……」


 体が教えてくれるの意味からしてよく分からなかった。


ジン:

「たとえば日本刀の場合だと両手持ちするから、左手で引き切り、右手で押し切りって具合に役割を分割するんだ。刃物の論理を働かせる場合、引き切りの方が重要だからな、左手の方が大切になってくる。右手は命中時に弾き返されない程度に押さえるぐらいの役割だって言われたりしてるんだよ。

 しかし、この辺りの事情を分かっていない連中が、無茶苦茶言ってるのが現状だな。剣術家でも『当たってから引く』とかのバカを平気で言ってたりする。動いてる目標にそんなの通じる訳ないんだ。その他にも、左手の引き切りの方が重要だって話を曲解して、左手が利き腕みたいなことを言ってみたりとかな。この引き切りが理解できてないと、左手で剣を振り回して、押し切りしようとしてしまう。野球のバットスウィングと同じ方法で刀を扱うと、殆ど切れないんだ」


シュウト:

「とういうことは、引き切りをすればいいんですよね?」

ジン:

「そう簡単な話でもない。まず第一に、威力が足りなくなる。引き切りで刃物を使うと、威力が足りなくなりやすい」

シュウト:

「どうすれば?」

ジン:

「呼射と吸率を使う。その名前は難しいので、スラストとインテークと覚えたまへ」

ユフィリア:

「すらすと? いんてーく?」


ジン:

「呼吸意識と呼ばれているものの一種で、スラストはジェットエンジンみたいな感じで、背面からの噴射で前に進ませるもの、意識。インテークは逆に背面からグワッと空気に押されるというか、空気が体に入り込んでくる感じで前に進んじゃうようなもの、意識、だな」


 

(説明用の図:進行方向は←向きで統一)

挿絵(By みてみん)


ジン:

「スラストなんてロケットパンチみたいなもんだ。刀を両手持ちしている場合、右手と左手で役割を分割しているところに加えて、肩背面のスラストやインテークを使って威力を増やして行く訳だ。甲腕一致が使えるようになると、ここと接続する」

シュウト:

「プッシュ、プル、スラスト、インテーク……」


ジン:

「第一と言ったように、第二もある。しかし、今日はここまでにしよう、ちょっと教えすぎだからな。各自で復習をしておくように」


 

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