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【書籍化準備中】「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
九章 第四回公式大会

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閑話 二日目の昼休み

「トラキチ戦さ」

『ああ』


 昼休憩に入り、昨日と同じように通話を繋げて話をする。

 親友(ロイ)はやっぱり昨日と同じくカロリーブロックを齧っている。今夜は大会終わったらメシに連れ出す。


「この作戦が一番うまく行きそうだってのは確かに思ってるんだけど」

『そうだな、僕もそう思う』

「でもこれ、今更だけど、お前がかなりキツイと思ってて」

『本当に今更だな……あと1時間で試合だぞ』

「うん、だから確認。やれそうか?」


 グライドが立案した作戦は本当にうまく俺達のスキルに噛み合った。

 ロイドのトンデモマルチタスクは信じているが、それはそれとしてこの無理しがちな親友にそれを押し付けていいかというのは、また違った話になる。

 親友はすっと顔を上げて、言った。


『…………君が』

「ん?」

『君が、信じてくれるなら』


 薄い金髪の奥から、青い瞳がこちらを覗く。

 真っ直ぐの、芯の強い目。


「――OK、ロイ、やれるな(・・・・)?」

『ああ。やれる(・・・)


 惣菜パンを飲み込んで、包みをぐしゃりと潰す。


「わかった。じゃあ飯食ったら行きますか」

『そうだな。準決勝は、長丁場になる』

「頼んだぜ、親友」

『ああ、任された』



 □■□■□■□■□■□



「上がってきましたね、彼女たち」

『上がってきたねえ』


 昼のカロリーブロックをかじりながら、先生と通話をつなげる。

 先生の予想通り、Dグループはセリス・アネシアペアだった。

 リゲル君たちか、彼女たちのどちらかが上がってくると言っていた。俺としてはあるくん達が来ると思っていたのだけど、見事に外れてしまった。


「準決勝、彼女たちとですね」

『うん、まあいつも通りだよ』

「耐性どうしますか?」

『毒対策優先。麻痺はゼロでいい』

「了解です」

『理由聞かないのかい?』

「先生の指示は信頼してます」

『信頼と盲信は違うよ、ちゃんと考えるようにね』


 釘をさされ、うーんと首をひねる。


「ポイズンレインの範囲毒は先生でも防げないので、毒対策は必要で、麻痺は攻撃が当たらなければ大丈夫なので、先生が守ってくれるなら対策不要、とかですかね」

『百点だ』

「よかったです」

『ポイズンレインもそれだけなら防げるんだけど、二人でかかってこられるとね、ちょっと厳しい』


 あれって防げるんだ、どうやるんだろう?


『さて、午後イチは因縁のカードだね』

「正直、すごい楽しみです」

『私もだよ』


 Aグループのリーダー・ロイドペア

 Bグループのトラキチ・ボンレスハムペア


 公式トトカルチョの()()()()()()()()()の対戦だ。


 ちなみに俺と先生のペアは2位予想のトップにいる。嬉しいやら悲しいやら。


 公式からは同接数増大が予想され、サブチャンネルでミラー配信を行う旨がすでに告知されている。


 ――――そういえば、ぼっくんは大丈夫だろうか?


 快活でおしゃべりな解説役が以前言っていたことを思い出し、それも楽しみになって、少し笑った。



 □■□■□■□■□■□


おるくん@第四回大会予選落ちました 30分前

【募集】セリスさんとアネシアさんをギルドに誘う方法



おるくん@第四回大会予選落ちました 28分前

あれでギルド未加入とかゲームの損失だろ……



おるくん@第四回大会予選落ちました 25分前

え、作戦立案ってセリスさんなの?それはどこ情報?



おるくん@第四回大会予選落ちました 22分前

ニンカさん?ってことはサザンクロス情報か……マジっぽいな……

ほんと画面出たくないなら出なくていいから参謀やってほしい



おるくん@第四回大会予選落ちました 18分前

いや画面も出てほしいけど



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