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【書籍化準備中】「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
九章 第四回公式大会

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9-1.予選 Aグループ

「さあ始まりましたエリシオンファンタジーオンライン第四回公式大会!進行は私エリシオンファンタジー広報の佐々木がお送りいたします!」


「まずは大会1日目午前は予選からになります!予選解説のため、本日はこちらのゲストの方をお呼びしました!自己紹介じゃあ、リーダーさんからお願いします」


リーダー「はーいおはようございますカッコキョウベン!サザンクロスのリーダーです!」

ロイド「おはようございます、サザンクロスのロイドです」

アルマジロ先生「ギルドですぺなるてぃのアルマジロ先生です。お招きありがとうございます!」


「御三方はシード枠で本戦に出場となりますため、解説は午前中の予選のみとなります~!午後は別の解説の方がいらっしゃるのでそちらもお楽しみに!」


「さてまずは大会のルールから、説明していきます!」


・・・

・・・・


「~~こちらの参加賞はランダムボックスとなりますので、開けるときもぜひ楽しんでいただきたいですね!」

リーダー「うちらは開封配信するんでどうぞよろしく~」

「お、それは見たいですね!他の方たちの開封配信も見たい!そういうの大好き!」

「えーさてチーム分けの方見てまいりましょう。今回は1ブロック60~68組、120~136人の振り分けになります」

先生「すごい人数だよね」

「そうなんですよね。7~8ブロックで同時進行になるので、実に850人以上が同時戦闘となります!」

ロイド「配信は例によって多窓配信ですか?」

「はい!こちらのメインチャンネルのほか、サブチャンネルで全ブロックの様子がリアルタイムでご覧いただけます!拡大表示機能もあるので、詳細は特設ページから確認お願いしますね!」

リーダー「…………あれ?戦績のいい人同士って分散するんじゃないの?」

「え?はい予選は分散しますよ?」

リーダー「ニンカグライドと、おるくんが同じブロックに居る」

「そんなバカな……あー振り分け回答来ました。ニンカ・グライドペアがPvP戦績ゼロのため、無名プレイヤー扱いで振り分けられているとのことです」

先生「うわぁ、初手大事故じゃん」

ロイド「予選から見ものだな」


「さあ初手から大分不穏な空気が流れてまいりましたが、予選Aグループの時間が迫ってまいりました!」

「制限時間は30分、最後の1パーティになるか、タイムアップの場合は与ダメージランキングで決定します。さあ、選手が入場してきました!Aグループは7ブロック、912人です!」

先生「やっぱり奇術師多いですね」

「画面は現在Aグループ1ブロックが映っておりますが、確かにカード装備多いですねえ」

ロイド「奇術の時間(イッツァショウタイム)の仕様が強いからな」

リーダー「最初の五分は奇術師とセージで覚醒の打ち合いになるかなー」

「奇術師の覚醒技は参加キャラクターが多いほど強くなるバフ効果、セージの覚醒技は敵性キャラクターのバフのリセットになります!」

先生「セージ同士の連携もできないし、最後にバフを効かせられるのはどの奇術師か、という話になるね」

「周囲の状態確認が必須となる難しい選択ですね」

ロイド「……第3ブロック、ニンカがすでにゴートコーチに乗っている」

「あ、そちらは本大会の特別仕様になります。山羊車(ゴートコーチ)のみ、事前使用が可能です。疾く駆ける戦車(チャリオット)は事前には使用できません」

リーダー「ゴートコーチ、単純に当たり判定範囲が増えるから基本的にはデメリット技だからね」

先生「なんか、山羊の上にグライドさん乗ってない?」

「ゴートコーチは味方プレイヤーが乗ることは可能ですが……何をやっているんでしょう?あ、そろそろ試合が始まりますよ!」




カウントダウン! 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 GO!




「さあスタートし……うわぁ」

リーダー「うっわぁ……」

先生「まじか……」

ロイド「それは……ありなのか……?」

「え、えー、なにも、問題ありません。問題は、ありません。問題はありませんが開発には送っておきます。ええー、現在画面は第3ブロック。ニンカ選手の山羊車(ゴートコーチ)の山羊の上に乗ったグライド選手が、パラディンの大盾を構えて、ニンカ選手の操縦するゴートコーチがすごい速度で走り回り、フィールドを蹂躙しています」

先生「盾なのに威力高すぎない?」

リーダー「今大会のサザンクロスの隠し玉、雷雷木風盾でっす!」

先生「ライライキカゼ……雷雷木風ェ!?!?!?」

ロイド「大会終了後に作成方法を公開予定だ」

「こちらは運営も把握していますよ~!雷の反撃ダメージ判定が二倍あるので、盾なのに相当火力が高いという不思議装備です!」


ロイド「あ、あー……他のブロックの初手バフ合戦がだいぶ落ち着いたな」

「画面変わりまして、こちらは第7ブロックですね、ありとあらゆるプレイヤーが初手バフをかけ、セージがリセットをし、という話が落ち着いて、初手のひと当てで4割ほどのプレイヤーが落ちたでしょうか」

リーダー「右上のウォーハンマーの選手が上手いね。多分後ろのセージさんが殴る直前にバフを入れてリセットに引っかからないようにしてる」

「ボーラ選手、さとうとしお選手ですね!スキルのチャージタイムの管理が上手いですねえ」


先生「お、第4ブロック面白いよ」

「第4ブロック、おおこれはすごい!ブレイダーのとうとう魔選手が溜めの長い奥義を決め、一気にスコアを稼いでいく~!」

先生「さあブレイダーの奥義は強いぞ!」

ロイド「ブレイダーの上級奥義の強さは、奥義そのものよりも打ったあとの自己バフだからな」

「大剣をまるで棒のように振り回して薙ぎ払っていく!他の選手は逃げに回るほうが多いか、とうとう魔選手止まらない!」

リーダー「あの奥義溜め長いのにすごいな。パートナー誰だった?」

ロイド「ちらっと見ていたが、多分ロイヤルガードだった。さっき落ちた」

先生「ロイヤルガードが守りつつ、バフ合戦してる初手から何もかも無視して奥義溜めってこと?うっわーロマン編成~!」

「さあとうとう魔選手止まらない、セージの奥義も尽きているのか飛んでこない!広いフィールドに残り人数は6人といったところでしょうか!」

ロイド「だめだな」

先生「ここまでか~残念」

「ああ~!グリッた~選手のスポットマグマが決まった~!!!!マグマフィールドは水没扱いです!連続ダメージと水没での行動抑制で動けない!とうとう魔選手ダウン!」

リーダー「第4ブロック決着だね、グリッた~・ジーグムントペア、グッドゲーム!」

「本戦出場おめでとうございます!」

先生「おめでとう~」


ロイド「おめでとうございます。ああ、第7ブロックもそろそろ決着だな」

リーダー「順当にボーラさんが勝ちそうかなー」

「ペアのセージのさとうとしお選手も、バフとバレットの操作が上手いですねえ!決着です!グッドゲーム!」

リーダー「おめでとうございます!」

先生「おめでとう~!」

ロイド「おめでとうございます」


「第1ブロックは膠着状態、残り5パーティが距離をとって睨みを利かせています」

リーダー「第2ブロックも膠着かな~」

先生「先に打った人が挟撃されるもんねぇ。期を伺ってる感じ」

ロイド「第6ブロックは大分残っているな」

「全員のHPがかなり消耗していますね」

リーダー「だね、みんなで牽制し合ってあんまり展開進まなかったやつかな。でもこの残りHPだとここからは早いかも」

先生「お、すごいすごい!ここまで温存してたのかお前!」

「紅茶こそ至高選手の奇術の時間(イッツァショウタイム)が入ったー!!!リセットは…………されない!リセットされません!カフェオレ大好き選手がチャリオットランスで駆ける!駆ける!駆け抜ける!決まったゲームセット!」

リーダー「おおおすげえ、グッドゲーム!」

ロイド「これは見ごたえのあるラストだったな。グッドゲーム、本戦でお会いしましょう」


先生「お、第5ブロック残り2パーティ!」

「せきこみ大魔王選手の大型魔法で大分落ちましたね!」

ロイド「ただあの魔法は最大MP量依存だから、せきこみさんはMP切れのようだ」

リーダー「ソードマンの……マスクマン選手対、ビショップランサーペアか」

先生「ここまでビショップ生かしてるのがまずすごい」

ロイド「ランサーのゆにこーん選手の受けが非常に上手いな。あれはなななさん並かもしれない」

「マスクマン選手がゆにこーん選手の懐に入ろうとしますが……入れない!ダウン!せきこみ大魔王選手が降参(サレンダー)を宣言!ゲームセットです!」

リーダー「ゆにこーん・コバルトペアおめでとうございます!」

先生「おめでとう!」

ロイド「おめでとうございます」


リーダー「さて、第1第2ブロックは膠着しちゃってるし、見どころピックアップでもして時間潰す?」

先生「おい」

ロイド「それもいいな。序盤のバフ合戦が一番おもしろかったのはどのブロックだろうか」

先生「いい加減現実見ろ」

リーダー「あーあーみたくなーい」

「はい、上からもいい加減解説しろと言われたので解説しますよ。――第3ブロック」

ロイド「いや解説と言っても……あれはもう無理だろう」

リーダー「ああなった(・・・・・)グライドとか俺とロイドのペアでも残り15分じゃまあまあ難しいけど?」

「最序盤から反撃盾on山羊車(ゴートコーチ)で走り回って場面を蹂躙し尽くしたニンカ・グライドペアですが、現在はフィールドの端っこで大盾を構え、完全防御の姿勢に入っています!」

先生「スポットマグマじゃだめ?」

ロイド「それはもうさっきやっていた。マグマに落ちたグライドを速攻でニンカが引き上げて、場所をちょっと移動して同じことをしていた。マグマの真隣だと、マグマ側からは他のプレイヤーが来ないからむしろ壁にしていたな」

先生「おるくんが速攻で落ちたのが痛いな……」

ロイド「明らかに初手機動がおるさん狙いだったからな。彼さえ落ちればあとは勝てるという算段だろう」

リーダー「ひどい話もあったもんだ……」

先生「お前ンとこのギルド員だろおおおお!?」

「さあそうこう言っている間にもニンカ選手の従魔召喚(サモンモンスター)による魔獣がそこらじゅうを駆け回り他の選手に襲いかかります!あ!右の……ボンゴレビアンコ選手、降参(サレンダー)ですね」

リーダー「あ、第1ブロック動いたよ!」


「画面変わりまして第1ブロック、アサシンのソースケ選手が回り込んで後衛を狙いに行きます!」

先生「あー……」

「アメジスト選手のストーンバレットが……着弾!ソースケ選手ダウンです!」

リーダー「狙いは良かったけど、それをするなら向こうにスキルチャージの時間はあげちゃだめだったねえ」

ロイド「膠着する前に行動に出れていれば勝てたかもしれない」

「さあ一人になったセージの丸焼き選手に他のプレイヤーが集まっていく!第1ブロックは再び乱戦状態だ!」

先生「モンクの彼の動きがいいな」

「モンクの温泉駅伝選手、ソードマンの湯けむり選手、前衛二名のペアです!」

リーダー「温泉駅伝さん、連携が崩れた後衛に突っ込んでいくのが上手いね」

ロイド「丸焼き選手ダウン、グラトニー選手も……ダウンだな」

先生「ボックスワン選手がダウン、ああ温泉さん入りすぎ、落ちましたね。これであと5人?」

「残り5名ですが、アメジスト選手に湯けむり選手が襲いかかる!アメジスト選手のバレットを……避けた!」

リーダー「おお、いまのはいい動き!」

「アメジスト選手ダウン!」

ロイド「ラストはソードマンミラーか」

リーダー「実力的には拮抗してるけど、どうかな」

先生「向こうの蘭蘭丸さん、その構えをするならブレイダーにおいでよ」

リーダー「ブレイダーを増やすことに余念のないアルマジロ先生」

「さあ両者ぶつかって!ああっと湯けむり選手の方が一瞬速い!蘭蘭丸選手ダウンです!ゲームセット」

先生「グッドゲーム!」

リーダー「おめでとう!本戦一回戦でお会いしましょう~!」

ロイド「おめでとうございます。午後はよろしくお願いします」


先生「さて、そうこうしている間に第2ブロックも動いてますね」

ロイド「ラスト2パーティ、3人か」

リーダー「アサシンセージペアと、パラディン?」

ロイド「パラディンの後ろにブラックマジシャンがいたんだが、一瞬前の乱戦で落ちた」

「アサシンのイカ以下選手はもうHPが心もとないが……セージのジョイマン選手がファイアバレットを旋回させて期を伺っています」

先生「お、バレット突っ込んで、おおうまい!」

リーダー「バレットに合わせてイカさんが突撃した!」

「ゴリアテ選手ダウン!第2ブロック決着です!」

リーダー「ジョイマンさんイカ以下さんおめでとう~!」

ロイド「おめでとうございます」

先生「おめでとう!」


「第3ブロック、最後の選手が降参(サレンダー)を宣言しました。ゲームセットです」

リーダー「…………うん」

ロイド「あー……ぐっどげーむ?」

先生「えっと……おめでとう。開発さん次回までにはさすがになんとかなるって信じてるよ」




「さあ、Aグループ予選終了です!」

リーダー「Bグループ予選は20分後、9:45のスタートになります~!」

ロイド「配信画面は一旦Aグループ予選のピックアップに切り替わる」

先生「コメント欄は開かれているので、ぜひ語り合っていってくださいね!」

「それではまた9:40ほどで再開します!お楽しみに!」



Aグループ本戦出場者

シード:リーダー(ソードマン)・ロイド(ブラックマジシャン)

第1ブロック:温泉駅伝(モンク)・湯けむり(ソードマン)

第2ブロック:ジョイマン(セージ)・イカ以下(アサシン)

第3ブロック:ニンカ(傀儡師)・グライド(パラディン)

第4ブロック:グリッた~(ブラックマジシャン)・ジーグムント(ソードマン)

第5ブロック:ゆにこーん(ランサー)・コバルト(ビショップ)

第6ブロック:カフェオレ大好き(ランサー)・紅茶こそ至高(奇術師)

第7ブロック:ボーラ(ウォーハンマー)・さとうとしお(セージ)

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