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【書籍化準備中】「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
八章 サブリーダーの太陽

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8-8.【EFO】最強ペアで炎の魔神攻略 - サザンクロスチャンネル

リーダー視点

「はい枠取り直しましたおはようございますカッコキョウベン、続けていくよ~」

「あの、こんな時間まで本当にすまない。なんか、続くらしい」


『おはキョウ~』

『明日の俺にもう一回謝っといておはきょう~』

『夜勤だから配信嬉しい』

『それは仕事しろ』

『なんか配信タイトルやばいこと書いてない?』


「っし、俺の方は完了」

「一応聞くが、正気か?」

「正気も正気。多分行けるから。行こうぜ」

「まあ、そう言うなら行くが」


『リーダーそれ何装備?』


「配信初お披露目~!細剣士ですよろ!」


『こんな突発配信で見せるもんじゃねえだろ』

『二人とも後でお話があります(ドリアン)』

『おいなんかスタッフキレてるぞ』

『え?打ち合わせしてないの?』

『してないです(ドリアン)』


「やっべバレた」

「……今回、突然始めたのはリーダーなんだが……」

「ま、叱られる時は一緒にな」

「なぜ……」


『ロイドさん完全にとばっちりではwww』


「いや最初はロイドが悪いから。これは確定だから」

「ああもういいから行くぞ、こちらも装備変え終わった」

「よっしゃあ行きますか!――――炎の魔神、ラフェル!」



 初撃を避け、俺は右に、ロイドは左に駆け出す。


 敵意の塊に反応してラフェルがこちらに向いてくる。


 ロイドがトリプルキャストバレットを飛ばしているのが視界の隅に映った。

 バレットが2発、4発、6発、10発、ここだ


「イカサマダイス、百発百中、貴方に特別な賞品をプライズイズアサプライズ!」


 まずは爆弾を5発プレゼント。

 コンボの割り込みでヘイトをロイドに向けさせない。

 さあ来たぜ炎の波。これ結構練習したんだからな!


「爆裂!ジャンプブースト!」


 プレゼント爆弾の確定自爆を利用したジャンプ加速で、通常のジャンプブーストよりも高く飛び上がる。炎を避けて着地し、着地際でもう一度爆発させて後ろ向きの慣性を得ることで着地狩りを回避する。

 何度も見た動画の動きで炎の矢を避ける。

 ねずみ花火にもう一度爆裂ジャンプを使用し、着地に2発。回避は積んでいないのでこれでイカサマダイスの効果が切れる。


「踏み倒し!イカサマダイス!エリクサー!」


 踏み倒し(MP半損)でイカサマダイスの1時間とかいうバカみたいなクールタイムをねじ伏せる。同時に上級エリクサーでMPと自爆でゴリゴリ減っているHPを回復する。


 さあ最初のコンボをもう一度どうぞ!


「百発百中!貴方に特別な賞品をプライズイズアサプライズ!!」


 ……ロイドも意味わかんねえ火力入れてんな。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 でもその奥義はもうあの子が見切ったんだよ。


 足元の斑を見て、色の薄いところを転々と移動する。最後の隕石が落ちてきた直後に自爆ブーストで後ろに飛び跳ね、杖の振り下ろしを回避。


「ロイド!やれ!」

「人使いの荒い……魔術の前に平伏せボウダウントゥメイガス!」


 炎の波を爆裂ジャンプで躱し、同じ様に着地狩りを無効化。最後の自爆プレゼントを適当に投げ捨てる。


 ロイドがブラックマジシャンの覚醒を使用して、クールタイム超短縮でとんでもない速度で魔法を連打する。

 あれ、一体いくつスキル並行使用してんのかね。ほんっと、あいつも意味わかんねえ。


 即効で二度目の奥義モーションに入ったラフェルに、細剣を構える。


弱点看破(ウィークスポット)、アタックブースト」


 へえ、弱点そこなの。

 目でも眉間でも心臓でも杖でもなく、ラフェルのマントを留めているブローチが紫に明滅する。


「秘技!」

「っ!秘術!」


 俺の声に合わせてロイドも上級奥義の溜めに入る。

 さすが、分かってくれるって信じてたぜ。

 ボス奥義2回目は残HP25%。()()()()()()()()()()()()。だけど今回は、()()()()()()


血の花よ咲き誇れブルームブラッドフラワー!」

深淵の氷河に沈め(アビス・ゼロ)!」






 二つの奥義が交わって、そしてラフェルがその杖を落とした。








「はい、というわけで突発配信ボスラッシュでした~」

「……ねむい」

「おいロイド終わり挨拶だ起きろ」


『まじ倒しちゃったんだけど』

『ペアで倒せちゃうとかラフェルさん雑魚い?』

『やめろその口撃は俺に効く(27敗0勝)』

『リーダーとロイドがやばいだけ定期(45敗1勝)』

『ってかロイドさん、ほんとに体調大丈夫?(リフェル未討伐)』


「あ、ああ。体調は大丈夫だ。単に寝不足で寝落ちた。心配かけて申し訳なかった」


『寝落ちロイドを叩き起こしてボスラッシュしたの?リーダーおにちく』


「それについてはまあ今度どっかで話すわ。内容がアレなんで有料配信(メンバー限定)になるかも」

「話すのか、あれ……」

「クソほど不快だったから憂さ晴らしぐらいさせろ」

「……わかった」


『リーダーさんがキレキレなの大好き』


「あ、あ~~あ~~、えっと、ということで!ですね!こんな時間だけどご新規さんもいらっしゃるようなので一応挨拶しとこうか!」

「ええ、もう終わるのに……」


『いやほんとどうしたリーダー』

『なんかテンションおかしいぞ』

『まあ様子がおかしいのはずっとですが』


「ギルドランキング1位、"サザンクロス"ギルドリーダーの、プレイヤー名リーダーです」

「さざんk「で、こいつが!」おい」


「こいつが俺の最高のパートナー。サザンクロスサブリーダーの、ロイドだ」


 ロイドの顔が一瞬歪む。

 そう言えば最近は、こういう紹介の仕方はしていなかった。


「1月の公式大会、2on2PvPにシード枠で出るんで、応援よろしく!」

「あ、おい」

「この最高のパートナーと一緒に絶対トップに立ってやるから、見てくれよな!」


『がんばれ~』

『応援してるよ!』

『トトカルチョ全賭け予定なんでがんばって~』


「さて!みんなこんな時間までありがとうね!」

「本当に、こんな遅くまでありがとう。もう今夜はこれ以上ないから寝てくれ」

「それじゃあ、オツカレサンシタ~!ばいばいっ」



===== 配信は終了しました =====



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― 新着の感想 ―
[良い点] ん〜〜〜〜〜〜いいね!!!!!!!!!! こういうのめっちゃ好き!!!唯一の相棒って感じ!!! 綺麗に収まってよかった さて、あとは後日談での周りの反応だ!!!www
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